始めました!
06/10/15

 Vistaインストール!

 あれやこれやあって10月15日にVistaの導入に成功した。極めて快適である。それだけが言いたくてこのファイルを作った。
 わくわくしつつ導入したのではない。かなりやけくそに近い。私はWin-2k派である。XPが大嫌いなので使わない。その理由を書くと長くなるので省くがとにかく嫌いなので使わなかった。

 いま手伝っている会社ではインストールされていて使わざるを得ないので、デスクトップやユーティリティをすべてクラシックスタイルにして対抗している。(そこを管理している小姑みたいな性格の男はマウスポインターの形を変ることにすら口を出す小うるさい男なのだが、画面の色をXPからウインドウズクラシックにしたことには目をつむるようである。)

 何が嫌いといってあのXPの安っぽいカラフルなデザインほど嫌いなものはない。それでも会社のパソコンは自分のものではないのでなんとか我慢できる。私生活とは関係ない。

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 今回ウイルスを送られてパソコンが立て続けに壊されるという非常事態が起きた。まったく気狂いは怖い。もう十年近く絡まれている。理窟の通じない気狂いなのだから対処の方法がない。その気狂いが私を憎むきっかけは私が彼のホームページを貶したというのだが、見たこともないそんなものを出されても反応のしようがない。そいつに絡まれてから見に行ったが批判以前のクソだった。誰がそんなものを批判したりするものか。まさに気狂いである。
 その辺は「2006秋パソ壊事情」に詳しく書いた。以降、だいたいの流れを箇条書きにする。
  • パソコンが立て続けに壊れた。いつも複数台を所持していたので一週間バソコンなしの生活というこの20数年で初めての事態となる。
  • Tsukumoで安物パソコンを買ってくる。CPUはCeleronである(照)。しかし4万円なのだから当然だ。4万円でパソコンが買えることに感謝せねばならない。ありがたい時代である。メモリが256MBしかなく(この値段で256MBもある、というべきなのだが)足りないので512MBを買い足す。合計768MB。
  • 今度はディスプレイが壊れた。有楽町ビックカメラでacer29800円の最安値製品を買う。17インチを12万円で買った身には19インチが3万円弱は驚異である。しかし作りが非常に安っぽくしらける。
  • 安物パソコンはグラフィックがオンボードだったのでグラフィックカードを買う。7900GTが欲しいが財布と相談して7600GTにする。それでも劇的に早くなった。
  • グラフィックカードがマルチディスプレイ対応だったのでもう一台ディスプレイを買う。TwoTopでCRUCE23800円の品を見かけ保険の1200円を取られて25000円で買う。しかしこれが外れ。文字が潰れて滲んでいる。これと比較するとacer29800円は図抜けてよい。5千円惜しんだばかりに大失敗。変換交換は不可。それでも前々からあこがれていた19インチ二面のマルチがとにかく完成。
  • メモリ1GB購入。合計1792MBになる。とはいえ同容量の並びではないからDDR2の効果はなし(恥)。
  • 一ヶ月でTsukumo安物パソコンが壊れる。これはウイルスには関係なく安物故の故障。マイクロマザーボードのショートのようだ。
  • マザーボードを買ってくる。Core 2 Duoに乗り換えることを想定して対応品を買う。ASUSTeKのP5B。これでOCする日を夢見る。しかしCPUはCeleronのまま(泣)。
  • Athlon-XP時代からの愛用ハードディスクが壊れ今までの全データとDownloadして使っていたアプリケーションが消える。データは9月27日にDVD-Ramに落としていたので失ったのは10日ほど。アプリは全部また集め直さないとならない。
  • 復旧ソフトをDownloadしてデータの消えたHDDに試みるが読み込めない。復旧は無理か。
  • SATA250GBのHDDを買う。Tsukumoに附いてきたIDE120GBをデータ用にする。
  • CPUファンが壊れる。OCの日のために超大型の製品(Infinity)を買い、ひさびさにDualCPU時代のフルタワーケースを持ち出す。
  • Tsukumoパソコン附属のHDDが壊れる。まだ一ヶ月なのに異音を発して動かなくなった。こんなひどい形のハードディスクの最後を初めて見た。思うにこのTsukumoのパソコンは中古品を修理して再出荷しているようだ。だから激安なのだろう。それにしてもこのウェスタンデジタルのハードディスクはお粗末だった。まるで何年も使いまくったHDDの最後のようだった。
    これで約一週間の文章が消えた。たった一週間分なのだが原稿用紙にして100枚以上あったので激しく落ち込む。幸いなのはこの前日に仕事を仕上げて送信していたことだ。データ保存には自信があり今まで失敗したことがなかったのでしばし茫然としやる気がなくなる。修理に出し12日後に交換品が届く。外附けにする予定。ウェスタンデジタルのハードディスクには前にもイヤな目に遭っており重要なものを入れる気にはなれない。

 というわけでここ一ヶ月のパソコン環境は激動だった。Tsukumo安物パソコンを購入し、改造しつつ使っていたら、マザー、メモリ、HDD、CPUファン、ケーブルと交換が相次ぎ、ケースもフルタワーにして電源もそれにしたから、いつしかTsukumoのもので今も使っているのはCPUのCeleronとDVDドライブ、メモリ256MBのみになってしまった。Celeronは次のギャラでCore 2 DuoのE6600に換装する予定。メモリももう一枚同社同製品の1GBで2GBにし、半端な数字のものは外すつもりでいる。DVDドライブもTsukumoのケースに合ったデザインのモノなので買い換えよう。するとまったく新しい自作パソコンになる。
 Tsukumoの小型ケースと電源、DVDドライブ、餘っているメモリ768MB、HDDを利用してノート用Core 2 Duoを使った無音パソコンを自作するつもりでいる。

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 さてやっとVista導入に関する本題。
 Tsukumoパソコンに入っていたXPはTsukumoパソコン専用のプレインストールだった。だからマザーボードを換えた時点で30日以内に登録しろとアクティベーション警告が出るようになった。当然ながらTsukumoのパソコンにシリアルナンバーはついてない。インストール後30日経ったら使えなくなる。それでも使わざるをえない。というのはうまくWin2kがインストールできないのである。(後に解決。これは私のミスだった。あまりに初歩的なミスなので恥ずかしいから書かない。)
 Tsukumoパソコン用のリカバリーCDだときれいにインストール出来る。とにかくパソコンを使わねばならない。締め切りもあるし、なによりパソコンで日記をつける習慣が根付いている。しかたなくそのリカバリーCDで入れたTsukumo専用のXPを使っていた。30日は次第に25日、20日と期限が迫ってくる。どうにも気になってならない。不快である。
 大好きなWin2kを入れて、最初からまたしこしこと自分用の環境を構築するかと覚悟を決めた。しかしほんの十日ではあれ毎日「ああ、あれを入れないと」とお気に入りの、というかないと潤滑に作業できない便利物をDownloadして入れたり、自分のアプリを入れたりする。たった十日ではあるがこのXPはかなり私用に特化した形になりつつあった。このままあと20日を使った後、またあらたにWin2kでこの環境を作り直すのも業腹である。
 そこでVista-RC1を思い出した。

 パソコンが壊れたこともあったろうが、ここ一、二ヶ月の私は完全なパソコンマニアにもどっていた。スポーツ紙、週刊誌類の購入を経ってから数年経つ。最初に禁を破ってしまったのは『週刊アスキー』だった。それからは堰を切ったように月刊誌類も買うようになり、いつしか以前と同じ「本屋のパソコンコーナーに行っても並んでいる雑誌をすべて買っていて読む物がない状態」になっていた。カバンの中には常に複数のパソコン雑誌が入っている。この一ヶ月、電車の中で毎日パソコン雑誌を読んでいた。Core 2 Duoの登場で自作派は盛り上がっている。Tsukumoの安物パソコンを買う時点で私もこの波に飲み込まれていた。ここ7年ぐらい私はずっとAMD派だった。なのにCore 2 Duoでの自作を念頭に措いていたのである。安物パソコンがCeleronだったこともそれに関係している。Pentium4もDもゼッタイに使うことのないCPUだった。ましてその廉価版のCeleronなど問題外である。だがCore 2 Duoでの自作を考え久々にIntel派にもどると急に親しみを感じたのだった。IntelはPentiumⅡ以来になる。

 毎日あらゆるパソコン雑誌をむさぼり読んでいれば、これまたどこでも特集しているのがCore 2 Duoと並んでVistaである。自然にVistaに詳しくなる。なにしろ2001年のXP以来丸5年ぶりの新OSである。XPが嫌いな私は「一世代おこう」と思っていた。このごろやっとこの餘裕がもてるようになった。ソフトがヴァージョンアップしたら必ず買っていた。『ホームページビルダー』や『一太郎』なんて全ヴァージョンもっている。何の意味もないと知った。あれはすこし間をおいてもいい。もともとXPは2kとほとんど同じである。嫌いなことの原点はそこにある。2kで乗り切り、次の世代のOSが出たら買おうと思っていた。Vistaは買うしかあるまいと覚悟していた。正規発売は来年の1月下旬だがいま無料でRC1がDownloadできる。β2と比べ不具合はだいぶ修正されているようだ。これだとXPに上書きインストールできる。2kには出来ない。もしもXPに上書きインストールすれば、この10日間で築いたシステムがそのまま使えるし、試用期間は来年の5月31日までだから、すくなくともXPにあと20日、あと10日と焦らされるよりはましだ。

 雑誌ではどこでも「大切なシステムに上書きインストールしてはならない。あたらしくバーティションを切り、そこに実験的に入れろ」と書いている。しかし私の場合、OSのパーティションは獨立しているし、磨き上げたとはいってもたかが10日である。ここに上書きインストールして、この環境が来年の5月末まで使えるようになれば万々歳だし、だめだったらフォーマッとし、新たに2kを入れてシコシコとやり直せばいいだけである。
 今のところこのRC1に製品版は上書きインストール出来ないと言われている。となると来年の5月末に私は製品版を購入し、新たにまた0から環境構築を始めねばならない。それでも大嫌いなXPにあと何日と急かされるよりはいい。

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 なのにわくわくではなくやけくその導入と書いたのはCPUである。Core 2 Duoの時代にCeleron64なのだ。雑誌の速さ比べでもとんでもない数字が出ている。何かのエンコードをするとPentium4が0.8、PentiumDが1.0なのに対し、Core 2 Duoは1.52と出ていた。今までの主力CPUより1.5倍速いのである。その一番下に参考の数字があり「Celeron0.38」とある。なさけない数字だ。4倍である。Core 2 Duoとはそれだけの差があるのだ。
 が、それはいい。それは割り切っている。もうすぐ私もCore 2 Duoにする。それようのマザーボードでスタンバイしている。今は0.38でももうすぐ1.52になれる。問題はそれまでである。CeleronじゃVistaはまともに動かないのではないか。なにしろ雑誌のレポートでも、あきらかにXPより重く、写真の処理等には倍の時間がかかっている。じゃあお粗末なOSなのかというとそういうわけではなく、こちらが速いCPUと大量のメモリを用意してやればさくさく動くのだ。
 とにかく実用に耐えるだけの動きをしてくれと祈るような気持ちでインストールした。

 Downloadはけっこう面倒だった。マイクロソフトがけっこううるさいのである。IDと暗唱でログインせねばならない。さいわいこれはむかしのHotmailがまだ生きていたので使えた。それからまた最終認証とかいうメイルを受け取り、そこでやっとシリアルがもらえる。今はもう本の附録としてVista-RC1が出回っている。今のところ1冊だが、このあと出るパソコン雑誌二誌に附くことを知っている。そこまで待つと楽なのだが待てない事情がある(笑)。
 私はこの一連のパソコン修理でH子さんの代理仕事を何日か休んでしまった。それだけ切実な問題だった。一日中没頭していたので仕事をしているより忙しいぐらいだった。自作をやるときいつも思うのだが、「指先が痛くなる」のにはまいった。ネジを回したりすることが多いから指先がヒリヒリしてくる。

 インストールも一筋縄では行かなかった。32bit版と64bit版を両方Downloadした。ISOなのでそれをDVDに焼いてインストールディスクを作る。32bitOSのWin2kを使ったとき、いくつかの16bitアプリが使えなくなったことを思い出し64bitはやめ、32bit版をインストールする。が、いいところまで行くのだが最後の最後でエラーが起きてしまって完遂しない。メディアには太陽誘電を使っているし問題はないはずだ。とするとPC側なのかと思う。
 念のためにもういちどDownloadをやり直し、注意にあった「良質のDVDを作るために最低のスピードで焼く」を実行した。すると簡単にインストールできた。ということは速いスピードで焼いたため、最初のインストールディスクに不備があったということになる。

 やっとの思いで私のパソコンにWindows Vistaがインストール出来た。最初にDownloadしたのが10月10日。インストールに成功したのが15日。5日間もかかっている。果たして無事動くのか!?
 いや無事というより、私のCPUで実用に耐える動きが出来るのだろうか。おっかなびっくりで起動する。

10/16(月)
 意外な総合得点!
 Vistaにはパソコンを診断するシステムがある。こちらの使っているパソコンをOSに判断されるというのもある種屈辱的だ。さんざんこの記事を雑誌で読んでいた。自然に何を使えばどの程度の判断をされるかぐらいはわかる。1から5までの5段階評価である。評価は小数点1位まで表示される。3.7のように。5で終りではなく最高評価は5.9らしい。ある雑誌ではあらゆる部門に最高級のパーツを使って5.9を連発させれば総合得点で6を得られるかなんて実験をやっていた。それによると総合得点の最高は5.9で6は無理のようだ。
 なんてことはどうでもいい話である。それどころではない。私の場合、CPUが1になるのではないか。Vistaに「あんたねえ(苦笑)、このパーツでうちを使おうっての(苦笑)、いくらなんでも、ちょっとねえ(苦笑)」と言われるのではないかとおびえていた。なんとも屈辱である。そもそもOS側が使用者の能力を評価するなんてそんな馬鹿な話があっていいものか。まるで「飲み屋側から客としての点数をつけられるようなもの」である。「酒の注文度3,つまみの注文度2,マナー1,総合評価1.7」のように。なんとも不愉快でならない。雑誌でも「Vistaを使う環境」としてCPUからメモリ、HDDまであれこれ紹介されていた。どこをどうみても私は不利だった。どの雑誌でもCeleronには△マークが着き、「かろうじて使用に耐えうる存在」と判断されていた。それでもCore 2 Duo用のマザーを用意してあるから乗り換えればなんとかなる。先行きは暗くない。だがそれよりも目先の問題だ。CPUを買い換えるまで実用にならなかったらどうしよう。重くて動かないPCほど惨めなものはない。それはデスクトップと同じ事をやろうとしたノートでさんざん経験している。あれと同じ惨めさをデスクトップで味わうのか。しかし結果は意外なものだった。
 
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 こんな結果が出た。CPUがもちろんいちばん悪かった。だが、なんと4評価である。CeleronDの3.2Ghz。これをCore 2 DuoのE6600に換装すれば5.5は行くはずである。いやOCして3GHzにするから最高点の5.9になる。グラフィックがGE7600GTで5.9なのだから。メモリもきれいに1GBを並べてDDR2のデァアル2GBにすれば5.5になるはずだ。とすると私は総合5を得るのは目前となる。いやそんなことはどうでもいい。OSに自分のパソコンを診断され一喜一憂するなんて言語道断本末転倒である。そんなことよりも大事なのはまともに動くかどうかだ。
 今回も私は新機能のAeroなんてものにはまったく興味がなかった。だからすぐに使えないようにする。私のパソコンはいつでも「Windows クラシック表示」である。あのくすんだようなブルー一色だ(笑)。もっともGE7600GTががんばってくれて、Aeroの表示に関しては5.9が出ているから問題はないのだろう。でもあんな三次元だの透明感だのは私には必要ない。そんなことよりも、いつもの環境でまともに動くかだ。
10/20(金)
Vista話、その後


 快適なVista!


 以下、11月末に思い出しながら書く復旧文章である。

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※ この辺りは「快適なVista」というタイトルからして、カラフルできれいなVistaを使って喜んでいたようだ。と他人事風なのは、なにしろ何度も何度も復旧しては壊れ、うんざりしてもう投げようと思いつつ、のちのち役立つかもしれないからと懸命に鼓舞してこうして消えた分をまた書いているのだから多少投げやりにもなる。

※ Vistaにして最も困ったことはAltImeが使えなくなってしまったことだった。キイチェンジソフトである。PC9800からWindowsの時代になり、キイボードの左真ん中にあったCtrlが最下部に行ってしまった。今もってこのキイボードの設計者の気持ちがわからない。使いづらくてたまらない。Ctrlキイを多用してショートカットする身には小指が引きつってたまらない。世の中からこの不満が続出しないのは多くの人はそれをしないからなのだろう。わからん。Mac派がうらやましい。

 私にはCtrlとCapslockの交換ソフトは必需品だった。Win3.1で初めてDos/vパソコンを使ってからでも12,3年はこのソフトを使ってキイチェンジをしてきたことになにる。ともかくそうでないと打鍵のスピードが半減する。いや三分の一、もっとか。とにかく遅くなってストレスがたまり作業にならない。
 キイチェンジソフトはあれこれ使ったがここ五、六年はAltImeというフリーソフトのお世話になっていた。それがVistaでは機能しない。困った。Vectorに行き総ゆるキイチェンジソフトをやってみたがダメ。しかし救いもあった。2ちゃんねるのPC板に行き、Vista関連を読んでいたら同じ悩みを持つ人が何人かいて解答が寄せられていたのだ。「××はVistaでも動きますよ」とあったので早速導入してみたが私には効かなかった。でも可能性はあるのだから希望的だ。現にVistaを使いつつ私と同様のキイチェンジもしている人がいるのだ。

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※ XPからのUPインストールだったので主だったソフトウェアは使えた。ところがどういうわけか肝腎要のATOKが動かない。これがまず困ったことだった。仕方なくMS-IMEにした。これが使いづらくてやっていられない。ATOKからのユーザー辞書は引き継げるようになっていて、それを入れてからはだいぶ楽になった。それでもあたらしい単語登録などの方法がまったく違うので参った。そのためだけにWin2kにもどろうかと思った。

 ところがこれもネットで検索していて「オートインストールは出来ないが、強引に手動でやると入る」と知る。やってみるとたしかに『一太郎』のオートインストールは動かなかったが、ファイルの中のSETUPをクリックしてゆくとインストール出来た。ATOKが使える! これでほぼ万々歳になった。(と書いていて思う。MSから与えられたMS-IMEを使うことが普通の人には何をそんなに昂奮しているのかわかってもらえないだろう。彼我の差は大きい。)

※ いちばん困ったキイチェンジソフトの件はひょんなことから解決した。山とあるフリーソフトを片っ端からインストールしてみたがどれも効かない。そんな中、何かが効いてCtrlとCapslockが交換された。そのときの喜びは何とも言えないものだった。不便で不便で使い物にならないパソコンがいきなり以前と同じ状態になったのだ。
 たしかそれはCtrlとCapslockの交換だけに特化したソフトとも言えないちいさなプログラムで、レジストリを書き換えるとのことだった。(当時のことを思い出しつつ書いている)今ではどこで見つけたのか、どこに行けばまた会えるのかすら覚えていない。とにかくそれのお蔭でキイチェンジに成功した。しばらく使った後、再起動したら消えてしまうのではないかと思いつつ、でもいずれそうなる運命なのだからと目をつぶって再起動したら、それでも立派に動いたのだった。これでなんの心配もなくなりVistaとの楽しい日々が続く。

 Vistaはあちらこちらがお上品でまどろっこしいグラフィック表示になっていて、そんなものはいらない私はひたすらコントロールパネルからそれらの効果を消して元のシンプルなパソコンにもどす作業ばかりしていたような気がする。しかしキイチェンジさえ出来てATOKと『ホームページビルダー』、テキストエディター、辞書ソフトが動けば、私のパソコン環境はほぼ万全なのだった。

10/28(土)

 Vista,やめました

※ と、この日に書いている。快適と書いた10月20日からまだ8日間だ。楽しく使えたのも数日だけで、何が不都合なのか重くて重くて動かなくなってしまった。起動するのに15分ぐらいかかる(笑)。いくらなんでもこれではやっていられない。電源を入れて風呂に入ったらあがってもまだ起動が終ってないことがあった。

 XP同様に使おうと思ったのがすこしばかり高望みだったのだろう。5年ぶりの新OSだし、しかもまだ評価版だ。多くのハードメイカも対応に追われているところである。自ら志願した人身御供なのだから贅沢は言えない。

 それにしてもインストールを拒むのはまいった。なにしろ最も肝腎なマザーボードのユーティリティ等もインストールが拒まれる。いやCDそのものが「このOSには対応していません」と出てしまうのだからそっちの問題か。サウンドドライバーがインストール出来ないのだから音すら出ない。とにかくクリーンインストールはダメ。使用するソフトがインストールできない。

 よってVistaのインストールは、まず納得できる環境をXPで作ってそこからVistaにUPするという方法しかない。二重手間だ。そこで不都合が生じたらまたXPにもどって、とやるしかない。おそろしく手間暇がかかるが、こんな時期に正規版ではないOSを使い始めたのだからそれぐらいの覚悟はいる。クリーンインストールと比してアップグレードは時間が掛かる。雑誌は前者が25分、後者が45分としていたが、あれこれソフトを入れていることも関係あるのだろう、私の場合45分どころではなかった。

 と書いていて思うが、そういうことを日がな一日やっているのだから、やはりこれは相当好きなのだろう。たいへんなことが起きた、もううんざりだ、いいかげんにしてくれ、と言いつつ、相変わらずやっているのである(笑)。貴重な休日に朝から晩まで没頭しているのだ。飯を食う間も惜しんで。それはもう果てしない人生の無駄遣いだろう。
 パソコンとはすべてできあがっているものを店で買ってきてスイッチポンで使うモノという発想の人には、私は理解不可能な存在かもしれない。家で言うなら、自分で家を建てようとして、庭の掘っ立て小屋に住み、土台が崩れた、瓦が落ちてきたと大騒ぎしているようなものである。「建て売り住宅を買えばいいじゃない」と正論を言われたらぐうの音も出ない。

11/3~
 それからを大雑把に

※ 重くてしょうがないVistaの上に安物パソコンについてきたリカバリーXPをインストールする。まずはフォーマットから始まる。見ているだけで虚しくなる。ここまでの時間はなんだっのかと。

 このリカバリーXPインストールの最大の缺点は、どういう仕組みなのか知らないが、250GBのHDDを三つのパーティションに切り、そのひとつにVistaを入れているのだがそれがパーティションのない元の250GBひとつにもどってしまうことだった。
 これは順序正しく話さないとわかってもらえないか。まず250GBのHDDにリカバリーXPを入れる。この時点では250GBのパーティションひとつである。それをソフトウェアを使ってMS-Dosから起動し、C-OS、D-Apl、E-Dataと三つに切る。そうしてアプリやデータを入れ、ソフトウェアをCのProgram Filesに入れて完成させるわけである。Program Filesフォルダに入らないソフト(多くのユーティリティソフトウェアなど)はDのアプリに入れる。このDとEが私にとって大切なフォルダだ。
 CにOSや基幹となるソフト、ドライヴァー類、フォント等を入れる煩雑さはあまりに何度もやりすぎたため今ではわずらわしいと思う感覚すら麻痺してしまった。なさけないことだが。
 しかしこのDとEが無にもどってしまうとなると話は別だ。だが今回の場合はそうなるのである。

 250GBのHDDにC,D,Eとみっつのパーティションを切った。それにOSを再インストールする。だったら今までのようにフォーマットされ真っ白になるのはCだけでいいはずである。2kだと「C,D,Eのどこに入れるか?」と訊いてくる。だが安物パソコンについてきたリカバリーXPは何も問わずいきなりリカバリが始まる。せっかく作ったパーティションを無効化し、リカバリが終ったとコメントで出たときには、OSのXPが入っている250GBがひとつのHDDになってしまうのだった。このときの無力感はなんとも言い難い。もちろんAplやDataはDVD等に保存はしてあるが……。

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※ Vistaになってすごいなと思うのはOSでパーティションが切れるようになったことである。これでむかしから使ってきたが、パーティションを切るソフトウェアは使命を終えたことになる。(これ、前記と矛盾しているので訂正しておく。前記「XPを入れた後、パーティションソフトを使って三つに切り」と書いている。このときはまだVistaのその新機能を知らなかった。Vistaを入れてからVistaでやればよかったのである。)

 たとえば250GBのHDDを50GBと200GBに切り、50GBにXPを入れたとすると、そのあと空っぽの200GBを100GBふたつにしたり50GBよっつにしたりはXPでも出来た。2kはこれすら出来ないからやはりXPの方が上と認めざるを得ない。でもXPは、250GBにOSを入れてしまうと、それが10GB程度しか使ってなくても、残りの240GBを自由に切ることは出来なかった。
 それがVistaは出来る。OSの入っている250GBを50GBに縮め、出現した200GBの空きスペースを自由にコントロールできる。これには感激した。FDDから起動するパーティションソフトを使う私は、その必要がなくなりかなり楽になった。

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 250GBのHDD(今回は正しくは320GBだが細かいことはどうでもいいや)にリカバリーXPを入れる。Vistaからは入れられないソフトやドライバー類を入れる。Vistaからでも入れられるとわかったものは後回しでいい。とにかく大事なのは早くVista環境にすることだ。
 そうして出来たXPといくつかのソフト、ドライバー類が入っている250GBにVistaを上書きインストールする。雑誌で見た実験より時間は掛かるが自動でやってくれるからこの間はベッドで本を読んでいられる。チャイムが鳴ってお知らせがあったらもどればいい。

 こうして出来上がったVistaといくつかの基幹ソフト、ドライバー類が入っている250GBのHDDは、使用されている部分は20GBほどだ。この餘り分をVistaは自分でパーティションを切ることが出来る。
 250GBを50GBに縮める操作をする。すると50GBのCディスクと名前のない未使用部分200GBのHDDになる。その200GBの部分に50GBのディスクを作り「D-Apl」とする。残ったまだ名のない150GBの部分をDataとしてEディスクとする。これでC-50GB,D-50GB,E-150GBのみっつに区切られたHDDが出来上がった。今まで専用ソフトを使ってやっていたこれがOSのVistaから出来てしまうのだから進歩したものである。

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※ というわけで、2度目のVista環境であるこれが出来上がったのが11月3日。

 キイチェンジ問題解決!



 キイチェンジソフトの問題は、このKeyCtrlがうまくVista上でも動いてくれて無事解決した。感謝。これが出来ないと私はほとんどパソコンがいじれないと同じだ。
 これは以前にも使ったことがある。なんとなく相性が悪くやめてしまった。要するに設定が出来なかったのだろう。これのまえに「猫まねき」とかいうのを使ってみた。これでもCtrlとCapslockの交換は出来ていいソフトに出会えたかと思ったが、どうも『ホームページビルダー』やテキストエディターでキイの使い勝手がおかしくなってしまった。なにがどうなったのか「Ctrl+H=BackSpace」等が効かなくなってしまったのだ。これは困る。
 削除してこのKeyCtrlにした。うまくいった。万々歳である。礼状を書こう。

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 これによって無事Justyの任務は終了し、大好きなIBMキイボードにもどることが出来た。
 USB接続しているマイクロソフトの無線マウスと同時に赤ポッチも同時に使える(=同時に使えるマウスがふたつある状態)ので快適だ。文章を書くときの細かな動きは赤ポッチでやり、コーヒーカップ片手にブラウザを使いネットで検索をするようなときは無線マウスでのんびりとやる。

 ところで「Justyの任務終了」とは、ずいぶんと前に買ったJustyのキイボードのことである。メカニカルスイッチのキイボードだ。これの特徴は最初からCtrlとCapslockの位置が違っているのである。Dos/Vパソコンが主流になってきたとき、PC98派が苦しんでいるだろうと読んで出された製品である。際物かもしれないが私は喜んで飛びついた。1995年頃の商品だろうか。それが取ってあった。私がいま持っているキイボードは20台ぐらいだが気に入って使う製品はすくないのでほとんどが新品である。キイボードはOSが変ったりしても使えるのでありがたい。専用ドライバーのついているようなものはまた違うのだろうがシンプルなものは何も問題がない。

 たしか7500円ぐらいで買ったJustyのそれは、メカニカルスイッチなのタッチ音がうるさく、メンブレムが主流になると、私はキイチェンジソフトでCtrlとCapslockの交換を覚えたから、いつしかお蔵入りとなっていた。今回VistaでAltImeが機能しなくなり困ったとき、「そうだ、あれはどうだろう」と思い出し助けてもらった。これはありがたかった。
 決して嫌いな製品ではないがIBMのSpaceSaverと比べると使い勝手はだいぶ落ちる。またいつか助けてもらう日が来るかもしれないがとりあえず今回はこれでお役ご免である。でも助かった。ありがとう。

 思えば初めてVistaを導入したときもすぐにこれを使えばよかったのだ。使いつつ対応するキイチェンジソフトを探せば。
 なのに忘れていて、AltImeが使えないと私なりにパニックになり、どうしようどうしよう、これじゃもうXPにもどるしかない、いやあれはアクティベーションの関係で30日しか使えない、だったらやはり2kにもどるか、と悩んでいた。カスタマイズした環境になれてしまうのも善し悪しである。私は「かなりの早打ちである」と自慢できるが、そのあとに必ず「使い慣れた自分のパソコンなら」とつけねばならない。

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 Justy-JKB89S
 と、誰も知らない超マイナーな話のように書いてしまったが、いま思いつきで調べたらこのJusty-JKB89Sというキイボードは「Ctrlキーが正しい位置にあるすぐれもの」といくつもの個人サイトで絶賛されている商品なのだった。際物などと失礼なことを書いてしまった。逸品をもっているひとりとして誇りに思うことにしよう。

 これは89キイが特徴らしく、それでいてCtrlキイの位置を変えたスペシャルということからSがついているようだ。同じ愛好者から同好の士としてこのサイトを見つけてもらうには製品番号を入れておかねばならない。でないと検索で見つからない。遅まきながら入れることにした。

 今日探したらこのキイボードのことを自分の個人サイトに書いている人が24人いた。25人目になろうと今になって製品番号を入れてみた(笑)。
 買ったのは20世紀だし、本来のファイル「迷走キーボード」を書いたのは2002年だからけっこう早いほうだった。すこし悔しい。私と同じく自分のもっているキイボードを写真入りで紹介している人がいると知る。いろんなマニアがいてなんだかうれしい(笑)。
 Googleにヘンなところを抽出されていて苦笑することは多いが、「おれも仲間にいれてくれよお」と思ったのは初めての経験である。

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 ところで「Justyはたしか7500円」だが、これは今ならかなりの値段だろう。ところが当時はこれはかなり安い値段、下から2番目ぐらいだった。当時がいくら高かったかの証明である。ろくでもないキイボードが高額だった。今だったら100円ショップで売っているような周辺小物を私は2千円、3千円で買っていた。そう、たかがマウスパッドでも千円以下の品はめったになかったのだ。ひどい時代である。

「持っているキイボードが20台」と書くと、ずいぶんとキイボードが好きなように思われてしまう。たしかに好きではあるが違う理由もある。
 そういう時代にパソコン周辺機器に関わったから、初めて1980円のキイボードを見たときは、こんなに安いのかと感激して反射的に買ってしまったのである。同じくチェンマイで200バーツ(600円)のものを見たときも反射的に買ってわざわざ日本まで持ってきた。タイ文字が刻印してある。もちろん使えるけれど。そうして使い勝手が同じなので、この600円キイボードが日本に1980円でやってくるのだと知る。たしかにひっくり返してみたら1980円キイボードはMade in Thailandだった。
 その後日本ではさらに980円まで安物キイボードの値は下がったが、さすがにこのころになるともう買っていない。先日は640円というのを見かけた。それでも20台もっているうち、6,7台は安さに目がくらんで買っただけの品である。どうしようもない品だ。これからも使うことはないだろう。

 脱線ついでにマイクロソフトのキイボードのことを書いておこう。あれこれ便利そうなボタンのついている大型の品である。楽しみにして買いしばらくは愛用した。今ではもう放り投げたまま。キイタッチがどうのこうのという以前にキイがこすれあってキシキシ言うのがたまらない。安物プラスチック製品だ。だめだね、マイクロソフトは。
 その点IBMは長年作ってきたという誇りを感じる。むかしPC98のキイボードが好きだった。いまNECのキイボードはどうなのだろう。

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 Winshot,最高!
 私のホームページ作りでは必須のソフトであるスクリーンカッターがVistaでは動かず困っていた。画面から絵を切り抜くソフトである。このチューチューマウスの絵などがそれを利用している。例題として私のデスクトップで動いているところをカットして作ってみた。
 するとネットで見つけた「Vistaに対応したソフト一覧」というところにWinshotとあったのでDownloadしてみた。見事に動いてくれた。これでまたホームページをやる気になる。便利なソフトである。感謝。

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 チューチューマウス文句なし!
 これまた長年愛用しているので動いてくれないと困るチューチューマウスは問題なく動いた。画像ファイルを呼び出すときなどこれがないともう面倒でいられない。ありがたいソフトだ。もちろん私はikeさんにお金を払っている正規ユーザーである。

 え~と、あといくつもソフトの話があるが、思いついたら書き足そう。
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 最新の悩み
 CPU使用率が100%になってしまい重くなる。そうなるようなことはしていない。何事が起きているのかとタスクマネージャで調べる。するとSearchIndexer.exeというのが90%もCPUを使用している。なんだなんだこれは、新手の敵である。これをタスクマネージャから「プロセスの終了」をクリックして消すとCPU使用率は正常な30%ほどになる。快適な作業だ。だがすぐにまた100%になる。調べるとそれが復活しているのだ。どうやらデスクトップ上からは削除することも止めることも出来ないらしい。これは最強の敵である。対策はあるのか。ということでまずはこれがなんなのか調べてみる。
 するとマイクロソフトのニュースで以下のようなものを見つけた。

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 また中川氏は、「一番使ってもらいたい機能の1つだ」とVistaの持つ検索機能を紹介した。オフィスではさまざまな文書、ファイルを探し出して利用するシーンは多いが、中川氏は「探し出すまでに多くの時間を使っている。快適な視野を提供するということで機能を強化している」と検索機能を説明。さらに、「最後の1つまで検索で絞り込むのは難しく、絞り込んだ後で、従来であれば1つずつドキュメントを開けて確認していた。しかしVistaではサムネイル表示が可能だし、閲覧ペインを表示すれば、アプリケーションを起動しなくてもプレヴュウ表示が行える」と強化点を強調していた。

 なおプレヴュウ表示は、IFilterインターフェイスを用いて、マイクロソフトのアプリケーション以外に対応させることも可能。基本的には、獨自のファイル形式を提供している企業に対してマイクロソフトが働きかける形になるとのことで、中川氏はISVと積極的に連携していきたいとの意向を示した。

 実際に検索の仕組みを支えるのは、インデックスエンジンの「searchindex.exe」になる。これがバックグラウンドで常時動いていて、ユーザーに快適な検索結果を提供できるという。中川氏は「バックグラウンドサービスが増えたためにスピードが落ちるのを心配するユーザーもいるが、Vistaでは新たにロープライオリティI/Oを導入。アプリケーションを立ち上げると、優先度の低いI/Oをストップさせ、ユーザーが不快に感じないようにしている」と述べた。


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 そうか、このSearchIndex.exeはVistaの「一番使ってもらいたい機能」というぐらいの売りなのだ。「これがバックグラウンドで常時動いていて、ユーザーに快適な検索結果を提供できる」とMSは自慢するが、現実にはそれがバックグラウンドで動いて多量にCPUパワーを消費するものだからまともな作業が出来なくて困っているのだ。そんなものはいらないから止め方を教えてくれ。

「バックグラウンドサービスが増えたためにスピードが落ちるのを心配するユーザーもいるが、Vistaでは新たにロープライオリティI/Oを導入。アプリケーションを立ち上げると、優先度の低いI/Oをストップさせ、ユーザーが不快に感じないようにしている」
 いやあ、すでに不快でたまらない状態なんです。なんとかしてください。

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 これからの脱出にはだいぶ時間を食った。というのは私が検索下手だからだ。SearchIndexで調べた。すると上記のようなマイクロソフトの自慢話しか見つからない。ふつうにexeのつくファイルならSearchIndexであり、実行ファイル名はSearchIndex.exeであろう。そう思いそれで検索した。そして上記のものしか見つからなかった。上記の引用文にあるようにマイクソフトもSearchIndex.exeとしている。これにだまされた。
 困った困ったと思いつつ、ある日タスクマネージャーをよく見ると、SearchIndex.exeではなくSearchIndexer.exeなのである。これで探してみた。

 すると私などより遙かに高いスキルを持つ先人が先に悩み、すでにきっちり答を出してくれていたのだった。なにより心強かったのはそれが私一人の問題ではなく複数の人にも起きていたことだった。
 まずはこれを見つけた。



 これは理解できた。タスクマネージャーから「プロセスの停止」をしてもすぐにもどってしまうので「サーヴィスの停止」でこれを止めた。この場合はWin serviceとなっていたので、たぶんこれだろうと止めたら正解だった。これで快適に作業できる。
 しかしこれは再起動するともどってしまうのである。私の場合、電源を切るときも休止状態かスリープ(Vistaのスタンバイ)にしているのでほとんどは大丈夫なのだが、Vistaは異常にメモリを食う。1GBでは足りない。すぐに1792MBがいっぱいになって重くなるので定期的な再起動も必要になる。するとまたもどってしまう。たいしたことはない作業だがどうせなら根本から止めたい。

 configから停止すればいいのだと気づく。そういえば2kでも同じ苦労をしたことがあったと思い出す。え~と、Vistaのconfigってどうやって呼び出すんだっけ。「PC Japan」に書いてあったかなと思いつつ検索してネットで以下を見つけた。



 これを読み、「ファイル名を指名して実行」に「services.msc」を入れて呼び出し、WindowsSearchを停止させ、無事この問題は解決した。振り返ってみると2k時代にもやった初歩的な技術なのだがしばらくやっていないと忘れる。それにしてもひどい話だった。やはりこれは完成品ではない。商品として発売されたVistaでこれが改良されているのか興味津々である。低スペックマシンの人はとんでもないことになる。

 解決した今、すこし気になるのは、引用した先人たちの問題がみな春先に出た「Vista beta」であることだ。これの大幅改良版が9月に出た「Vista RC1」であり、私の使っているのはそれになる。となるとここでまた「私だけに起きている問題か?」という心細さにおそわれる。ともあれ解決したからよしとしよう。

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 さいわいにも今のところ私のVistaには何一つ不具合がない。だいぶ使い慣れなじんできた。私の今後のハードの改良予定はメモリ増量とCPU交換である。両方とも不具合には関係なく、より速くなるはずだ。
 Vistaの正規発売は来年1月末。家電量販店でも予約発売の看板が目立つようになった。
 私はこのRC1という試用版を2007年5月31日まで無償で使える。そのあと動かなくなるらしい。マイクロソフトのことだから商品のVistaを買っても試用版に上書きインストール出来るようにはしてくれないだろう。となると次はまたVistaをクリーンインストールをして最初から構築せねばならない。でもそれにはまだ半年もあるのだ。先のことは考えないようにしよう。

 私はAeroに代表されるVistaの新機能をみなオフにしている。それがどんなものかは一応ぜんぶ使ってみたので知っている。なかなか楽しい(笑)。一言で言うと「よりMacに近づいた」であろう。初めてiTunesを使ったとき、おしゃれなデザインだなあと思ったが、Vistaでも同じ事を感じた。やっと追いついたかとMac派は高笑いか。
 でもあまりに曲線の多いお洒落は煩わしかったりする。だからClassicスタイルで表記しているしそれでいい。所詮は無骨なWin派だ。
 いま使っているRC1は無料だが、これは本来4万8千円もする最高級版Ultimetである。来年6月から私の使うのがこれであるはずはない。なんでも最下級のHomeEditionだと最大の売り物であるAeroも使えないのだとか。MSは露骨な差別路線を進めるようだ。

 来年5月、私の買うVistaは(XPは不自由なリカバリ版しかないし、2kではもう無理な機能が多いから買わざるを得ない)何になるのだろう。試用版であるがUltimetを使いまくり、その味を知ってしまったからやっぱりこれがいいと無理をしても最高額のこれを買うのか、それともすっかり内実を知り、これで充分といちばん安いHome Editionにするのか。どうなることやら。
 ともあれ、現在すべての面で安定しております。

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 OSバックアップにDVD7枚!
 今日、外部にバックアップを取ろうと思ったら、たいしたものは入れていないのにすでにOS-Cディスクで26GBもあった。Vistaだけで20GBぐらいあるのだったか。15GB? 使ってないPanasonicの新品DVD-RAMが4枚あったのでそれに取ろうと思ったのだがすでに足りない。いやんなった。

 Blu-Ray Diskは一層25GB、二層50GBだというから、これの二層なら1枚でバックアップできる。早く導入したいものである。まだまだ先か。高いもんな。たかがOSのバックアップに26GB÷4.3=7枚も要るのではやる気になれない。
(これに対して「2kやXPでもあれこれ詰め込んだらそれぐらいになってしまうだろう」という意見があるかもしれないが、私は極力OSのドライブにはOSだけにして、ソフトウェアはアプリ専用のDドライブに入れるようにしているので、あまりOSのCドライブは太らない。長年使い込んだ2kでもDVD2枚だった。こんなでかいCドライブは初めてである。)


 スキャナが使えない!
 CANONの複合機を使っている。附属のソフトウェアがVistaに対応せず使えなくなったのは気づいていた。ほとんど使わないので関係ない。なによりプリンタドライバは自動取得してすぐに使えるようになった。それで「プリンタは使える。対応している」と安心していた。

 今日スキャンの必要が生じた。妻が息子の銀塩写真を送ってくれたのでスキャンしてHDDに取り込もうと思ったのだ。これが使えない。スキャナドライバがVistaに対応していない。CANONのサイトで調べたら来年1月までには対応する予定のようだ。不便である。
2007

1/31

 やっとVista対応

 今か今かと待っていたCanonのVista対応アプリケーションがVista発売とともに発表された。すぐに出来ることを今まで待たせたのは不親切だと思うのだが、考えようによってはVistaというOSはまだ発売されていない(=この世に存在しない)わけで、発売されていないOSに対応する必要もないとなる。それでもRC1の使用を始めた多くの人身御供はこの対応を首を長くして待っていた。

 PCと連動して印刷が出来る。単体でコピーも出来る。一応プリンタとして使えるのだが、写真をスキャンしてPCに読み込むようなPCと連動した作業が出来ない。それを司るMP-NavigatorなるソフトがVistaに対応していないからだ。
 CDダイレクト印刷のプリントソフトも非対応だった。印刷は出来るのでプリンタとしての役割はまっとうしていた。Canonの誠意はそこまでだった。その間、何度かプリンタとして利用せねばならない機会があり対応していて助かった。近頃ほんとにプリントの機会は減ったが、たまにせねばならないときもある。
 それでも不便だった。ホームページに入れたい絵柄が必ずしもネットで見つかるとは限らない。そんなときは手持ちの資料をスキャンし挿入したい。それが出来ない。いらつく。

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 それがやっと発表された。早速Downloadしてインストールする。デスクトップにひさしぶりにMP-Navigatorのショットカットが表示された。懐かしかった。ほんの数ヶ月のご無沙汰なのに。
 CDダイレクト印刷のVista対応VersionもDownloadしてインストールする。これでまたダイレクト印刷が出来る。とはいえ最近の私はすっりそれに厭きてしまい、フェルトペンで雑にタイトルを書いたりしている。むかしのカセットテープ、ヴィデオテープ等もそうだが、一時はきちんと整理することに熱中するが、少し経つとどうでもよくなる性格は相変わらずだ。このプリンタを買うとき、CDダイレクト印刷が出来るかどうか懸命にチェックしたのに。

 ともあれこれでVistaに関する問題点がまたひとつ解決した。
 残る問題はただひとつ、このRC1が5月31日で使えなくなるとき、どう対処するかだけである。そのために購入するVistaがこれに上書きインストール出来ればなにも問題はない。しかしそれは出来ないという噂だ。となるとUpgrade版ではなく正規版を買わねばならない。試供版とはいえ無料の最高級Ultimateを使っているわけだ。これで廉価のHome editionで満足できるのか。いやVista獨自の機能なんてのはまったく使っていないからその辺はだいじょうぶと思うが。

 2000→XP→Vistaと使い分けてみると、極めて当然のリクツであるが、細かい部分があたらしいものほどしゃれている。長年2000を愛用していた者として思うのは、音が洒落ている。たしかVistaの音はロックミュージシャンの誰か(誰だっけ、私の世代の有名人だ)が作ったのだった。それに慣れてしまうとしみじみと2000の「ジャン!」なんて注意音が無骨に思えてくる。
 そういうことをまったく気にしない人は2000を使い続けるといい。機能的にあれでまったく問題はないのだ。ところがそういう細かいところに気になる私は、洗練されているVistaに慣れてしまうともう2000にはもどれない。Aeroとかなんとか映像的なものには興味がなく、常にクラシック表示にして使っているのだが、この音だけは気になる。それだけ自分が映像的人間ではなく音楽的ということなのだろうが。

 まだ4ヶ月ある。じっくり考えよう。

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 上記で使おうとした「試供」ということばがATOKで出なかった。ものすごく焦った。ありふれたことばである。それが出ないということは、もしかして私は長いあいだ「試供=しきょう」と読んできたが、それは「しきょう」ではなかったのではないかという恐怖である。
 これは「ことば」の項で書いているが、たとえば「十手」を「じゅって」と書いても変換されない。「じって」が正しいからである。じゅってと書いても変換されず、おかしいなあと思いつつ「じって」で変換されると、長年自分が間違えていたことに気づき、赤面しつつ恥じ入るのである。
 だから今回も本当は「しきょう」ではなく違う読みかただったのではないかとものすごく焦った。辞書を引きすぐに「しきょう」でいいのだとわかったから安心したものの、なんでこんなことばがATOKにないのか不思議である。
2/23
VistaはDual Core
 
 使用前はあれこれ不安のあったVistaだが意外に軽く快適に使えている。1月末に一般にも発売されたが世間的にはどうなのであろう。
 私にとって問題はひとつだけである。それは何の前触れもなくCPU使用率100%になってしまいたびたびスタックすることだ。Win98の時代には頻繁にあった。OSを2kに替え、Dual Cpuパソコンを自作することで切り抜けた。

 今回Vistaを使うようになってまた同じような情況に遭遇した。以前は同時に多くのソフトを立ち上げることが原因だった。それをメモリを増やすこととDual CPUパソコンにして、CPUを二つ使うことで解決した。それとは今回はすこし違っているようである。さしたることをしていないのにCPU使用率100%になって身動きできなくなるのだ。以前はそうなるだけの理由があった。今回はない。なにゆえにこんなことが頻繁に起きるのかとタスクマネージャーを見ていて解った。どうやらこれはVista特有の、というかVistaの最大の売りであるらしいバックステージでの情報収集が原因のようである。

 こちらが何かをしてくれと頼まなくてもVistaがかってにあれこれやってくれようとする。それはかなりの負担になるらしく、音楽を聴きながら文章を書いているだけでCPU使用率は10%程度なのに、いきなり100%になって金縛りに遭う。身動きできない。すこし経つと何事もなかったかのように動き出す。
 金縛り状態のときにタスクマネージャーを起動してみた。といっても金縛り状態だから起動しない。起動したときはもう100%状態は解除されていて何の意味もなかったりする。そのことで正体を見極めるのにけっこう時間が掛かった。
 と書いている今がそうだ。文章を書くことすら出来なくなる。CPU使用率100%になり文字すら変換されない。そして今、解除された。もとの20%程度にもどっている。
 うまくこの正体を見られたときは呆れた。バックでのサーヴィスにCPUが80%も使われているのである。そんなよけいなことはしなくていいからとレジストリィから不要なサーヴィスをいくつも止めたのだが、これは止められないらしい。まあ売りなのだから当然だろう。
 インターネットの接続を切って作業すれば解放されるのだろうか。CPUを80%も使っていったいどんな情報を収集しているのやら。

 Dual Core CPUなら、このバックステージでのサーヴィス用にひとつのCoreを当てられるから固まることなく動くだろう。VIstaを気持ちよく使うためにはメモリ1GB(2GBが快適)とDual Coreが必然のようだ。
 快適に動いているのに、理由もなくいきなりスタックするのだからたまらない。

 メイカー製のノートパソコンにはVista搭載と謳いながら、CPUがCeleronMでメモリ512MBなんてのも多い。あれでVistaがまともに動くのだろうか。他人事ながら心配になる。PCは快適に動くのが優先事項だからメモリ512MBならOSはXPにすべきだろう。

 いまノートが壊れていて使えない私はどうしよう。外国に行くのにノートは必然だ。いやそれこそノートがないから行かなかったとすら言える。なんとしても入手しないと。ベアボーンの安いのでも買うか。非力なノートにVistaを入れることだけはしないつもりでいる。

6/10
英語版Vista始めました

 縁あって英語版のVistaを使うことになった。
 昨年十月からVista RC1という07年5月31日で使えなくなる試供版を使っていた。人より先に使える特別待遇。同時になにが起きるかわからない人身御供でもある。が、さほどの不出来はなかった。やはりβよりはずっとよかった。

 5月初旬、それを消して元々の愛用OSであるWin2kにもどした。この辺が私の小心をよく顕している。5月31日に使えなくなるなら最後の日、6月1日になる瞬間を見届けるのが、これに関わった者の勤めなのではないか。ましてPC好きの物書きである。絶好の機会ではないか。いったいどうなるのだ。カウントダウンで使えなくなるのか。6月1日になった瞬間、画面は真っ黒になるのか。確かめるのが関わったものの務めである。

 だが私には「PC好きの物書きの好奇心」以上に「MSと深く関わり合いたくないという矜持」があった。最新のOSをただで使わせてもらったことには感謝している。いや人身御供なのだから感謝するほどのことでもない。むしろ感謝してもらいたいか。
 とにかく、「今まであんたに無料で使わせてやっていたこのVistaは明日から使えなくなります。わかったね。文句があるなら正規版を買いなさい」と大嫌いなMSに言われたくなかった。だったらもう今時古くさい失笑もののOSかもしれんけど、3万8千円も出して買った(買わされた)正規版のWin2kがある。さっさとそれにもどろうと思った。こちとらMS-Dosのフロッピー2枚で3万円の時代からMSにはぼったくられ続けている。今更もう試供版最後の瞬間にまで関わり合いたくなかった。
 というのが5月31日を待たずにVistaを消して2kにした理由になる。

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 正直に言う。ひさしぶりにもどったら2kがデザインからサウンドまで古くて貧乏くさくていやんなった。もどる前の私は故郷に帰るぐらいの気持ちでいた。私にとって2kは長年つきあってきた最高の美人だった。MS-Dos3からPCを使いはじめ、Win3.1、Win95,Win98,WinMeと不満だらけの中、やっと満足できたOSがWindows2000だった。

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 と、この言いかたには問題があるな。私はべつにMS-DosにもWin3.1,95にも不満はなかった。当時はごくシンプルな使いかたをしていたからである。問題は大ヒットした98が発売され、マルチタスク環境というのが喧伝されるようになってからだ。PCで音楽を聴きつつ文章を書く、辞書を引く、メール通信をする、それらを同時に実行する。それは夢みていたことだったからすぐに飛びついた。思えばそれまでは、PCのうしろのラジカセで音楽を聴いていたのだった。

 しかしこのOS、これをやるにはユーザーリソースの限界がありはなはだ不適だった。すぐに固まりうんともすんとも言わなくなる。フリーズである。一日に何度固まったことだろう。それを解決したのが2kだった。
 だからいつもいつもOSに不満があったわけではない。マルチタスキングなんてものを知ったために起きた不満である。それに目覚めなければ、今も愛用者がいるように98はそれなりにいいOSだったのだろう。だがマルチタスクを提唱したのはMSである。それが98で出来ると。ま、責任はあっちにある。

 落語で江戸時代の旅を語るとき、「むかしは歩いて旅をしたんですからたいへんです」と話を振る咄家がいる。それに対して談志は「歩くしかなかったんだから誰もたいへんだとは思っていなかった」と言った。正しい。電車やクルマや飛行機や、そんなものを知っているから歩くしかないのはたいへんだと思うのであって、旅イコール歩く、なのだから当時の人がそれを不便だともたいへんだとも思うはずがない。

 私のOS苦労話もそれと同じで、MS-Dosの時代、ひとつのことしかやれず、違うことをやるには、一度それを終らせてからあらためて別のソフトを起動する、という環境にいて、私はなにも不便は感じなかった。音楽はラジカセで流したし、いつも机の上には何冊もの辞書を置いていた。
 98で音楽を聴きつつ文章を書く、辞書を引く、を同時にやれることになった。ついに夢の時代到来と飛びつく。しかし三回に二回はフリーズする。できねーじゃねえか、だったら出来るなんて宣伝するなと腹が立つ。それをやるといきなりOSが固まるという経験をしてから不満が出て来たのである。
 その問題を解決したWindows2000は、私にとってやっと登場した理想のOSだった。それから一緒にすごしてきた月日。2kに対する愛情と信頼はいまも失われていない。体験版のVistaから2kにもどるのは、なつかしい我が家にもどる感覚だった。

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 ところがVistaというXPから六年ぶりに発表されたMac風デザインの最新OSに慣れてしまうと、2kはあまりに貧相で使う気になれないほどだった。特にデザインとサウンドがひどい。デザインは我慢するが、そこいら中で多用されるあの「ジャン」というコード音にはうんざりした。Vistaから2kは、愛車がクラウンセドリックから中古の軽になるようなものだった。クルマはそうなっても堪えられるがPCのそれには我慢がならなかった。

 まずは137GBのHDDを認識できないという缺陥がある。今の私のメインHDDは320と250なのだが、両方とも137GBになってしまう。ここで立ち往生する。もちろんソフトオタクの私であるからパーティションソフトはもっているし対応は出来る。しかしスイッチひとつで暖かくなるガスストーブに慣れてしまうと炭火を熾すのは面倒になる。

 Vistaはパーティションを切ったり容量を変化させる能力を自分で持っていた。その能力はないがXPも大容量HDDに関してはクリアしている。2kをSP4にしたり、レジストリィを書きかえたり、便利ソフトを使ったり、その辺の作業には慣れているのだが、Vistaでならまったくしなくてすむ苦労を2kでやるということは、明らかに私の中から2kに対する敬愛の念を奪っていった。

 Vistaが恋しかった。だが体験版Vistaは上記の理由でもう使えないし、TSUKUMOのPCについてきたXPは、そのPC限定なので、周辺機器をあれこれ替えた私はアクティベート出来なくなっていた。30日限定である。もとの2kにもどるしかなかった。
 いやもちろんあたらしいOSを買えばいい。でもXPなんて論外だし、Vistaも買う気はなかった。無料で使っていたのは最上級のUltimateである。Vistaの常識だと思っていたBackup機能も廉価なVersionではついていないと知った。あきれる。MSとはなんとイヤな会社であろう。そんな会社のOSをいちばんやすいものでも1万5千円も出して買う気にはなれなかった。

 それからまあいろいろあったのだが省く。語る気もない。とにかく私は二年ぶりに、XP、Vistaと縁を切って2kの環境を作り上げた。苦労した。

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 6月になって英語版のVistaを入手した。その前に英語版のXPを入手している。しかしこれはだめだった。まったく日本語に対応しないのである。無理矢理日本語のソフトをいれても文字化けしてしまう。あきらめた。
 Vistaならだいじょうぶだと思った。それは、Vistaには五つのVersionがあるが1枚のDVDにぜんぶ入っているからである。Vistaを買うということは、それぞれのVersionをDVDから引きだすためのシリアルナンバーを買うことである。最廉価のHome版DVDにも最高のUltimateは入っているのだ。使えないだけで。だからきっと英語版でも日本語対応の能力はDVDの中に収められていると推測した。

 とはいえそれは自分に都合のいい希望的推測に過ぎない。果たしてどうなるか。
 インストールして起動する。なつかしいVistaの画面が現れた。パステルカラーに角丸のデザイン。見るほどにMacである(笑)。
 言語はもちろん全面英語だ。だがインストールの最中に言語と地域を選ぶセッションがあり、そこで「Japanese」と「Japan」を入力した。メニュウ画面は英語だが日本語も受けつけるはずという自信があった。
 XPの場合はインストールの際のこの一覧に日本、朝鮮、中国はないのである。文字としての形体がアルファベットとは違うからだろう。
 日本に設定したはずなのだが英語だらけだから不安になる。もしもこれで日本語を受けつけなかったらすぐにまたアンインストールして、今度こそ2kとともに生きて行こうと思った。

 毎回OSを入れたらまっさきにやることである一太郎を入れる。すると「一太郎セットアップ画面」という日本語が表示された。もうだいじょうぶである。英語版XPはこの時点で完全文字化けだった。
 一太郎とATOKを入れ、一太郎ではなくワードパットとメモ帳を起動させて文字入力してみた。一太郎よりも普遍性がある。出来た。これでもうだいじょうぶ。この英語版Vistaは日本語入力をする『ホームページビルダー』や『一太郎』、テキストエディターを使えるはずである。私はまたVista環境を手に入れた。今度は試供版ではないので月日の限界はない。

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 ネットで調べたところ、「英語版XPを日本語対応にする方法」があった。出来るらしい。詳しくは読まなかったが。
 Vistaの英語メニュウも日本語に出来ると書いてある。むずかしそうだ。面倒なのでしない。そのうちするかもしれないが。

 というのは、初めて使う英語版OSというのも、それはそれで新鮮なのである。
 私はデスクトップに極力ショートカットを置かない。あれを一面に並べているPCを見ると気分が悪くなる。乱雑な部屋と同じだ。
 それでも「マイ コンピュータ」に代表されるデフォルトのいくつかは置かねばならない。またネット接続のためのアイコンもしかたない。その他はランチャーソフトに入れて見えないようにしている。
 それらデスクトップ画面の五つ程度のショートカットを「アイコンの整列」で並べかえることは数え切れないほどやってきた。今回もする。するとそこに「Sort」とある。ああなるほどソートか。「アイコンの整列」は英語の「Sort」の訳だったのである。
 私はSortという英単語を知っている。「種類」「品質」のような名詞、「区分けする」のような動詞として、意味もいくつかわかる。だが「ウインドウズ日本語版デスクトップでの『アイコンの整列』を英語でなんと言うでしょう」と問題を出されたら正解のSortと応えられなかった。そういう発見が多々あり英語版が楽しい。
 初歩的なのだと「実行」がある。ソフトをインストールする際、実行を押してスタートする。これ、日本人の頭で英語の「実行」を考えたら永久に答は出ない。答は「Run」である。わかってみれば簡単だ。英語版にはそんな楽しみがあった。

 もうひとつは、これもおおきな要素だが、元々コンピュータとは英語を使用するモノである。コンピュータと最も似合う言語は英語だ。英語メニュウのVistaはビスタでもヴィスタでもなくVistaというOSとしていちばん美しい。スッキリしている。英語は嫌いだけど、それはそれで認めねばと思う。
 ログイン画面の「ようこそ」も、Welcomeのほうがかっこいい。私は誰にも負けない日本びいき、愛国者だが、客観的にそう思う。コンピュータは英語のモノなのだ。

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 2kとVistaのデュアルブートは望ましい関係である。
 無骨なデザインの2k(当時は洗練されていたのだが)からVistaに行くと、中間色の美しさ、Aeroデザイン、サウンドの良さにうっとりする。サウンドに関しては絶対的に2kはダメである。
 古い2kからあたらしいVistaに切りかえると、その美しさに惚れ惚れする、というのは誰でもわかる心理である。
 ところが逆もあるのだ。やたら中間色でやたら角が丸いVistaから、無骨な2kに切りかえると、その直線的なシンプルさ、甘さのまったくない豪放さがかっこよく見えたりするのである(笑)。まさに相乗効果である。

 試供版Vistaを使っているとき2kへの恋しさはなかった。発売前の不完全OSだから育てるまでとんでもない苦労をしたけれど、そこそこ育てればあたらしい魅力一杯のOSだった。古臭い2kへの未練はなかった。もっともそのときすでに七ヵ月後にはまた2kにもどることは決まっていたわけだが。
 2kにもどったらVistaへの恋慕の情が出た。これは最新のものから7年も前の古いOSにもどったのだからしかたなかったろう。だから英語版という非常手段でもとにかくVistaをまた導入したわけである。
 そしてその最大の効果、これが言いたかったのだが、入手することによって無縁になっていたVistaへの渇望が消えた、これは当然として、あらたに2kの価値を見なおしたのである。これが最大の収穫になる。ふたつを併用して行くが、もしもいまVistaが消えてしまっても、私は先日までのように恋々とはしない。あらためてVistaに接することにより、冷静にその魅力と缺陥を捉えられたからである。

 私のVistaへの恋慕の情、あるいは実像以上の称讃は、「もっと使いたいのに5月31日で使えなくされてしまった」ことから来ていた。「これからいくらでも使える環境」になったら、今までのよくもわるくも色眼鏡とはちがって、正面から正しい像を見ることが出来たのである。思えば昨年十月に試供版をインストールしたときから、常に翌年の5月31日を意識していた。それじゃだめである。始めから別れの日が決まっているまちがった恋愛だった。悲恋と決まっているからこその過大評価になる。

 そんなわけで、古女房の2kとハーフの愛人であるVistaと、当面うまくつきあってゆけそうである。


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◎日本語化成功!

 本日、ディスプレイに表示される言語を日本語にすることに成功した。
 その方法はコントロール・パネルをいじっていて理解していた。不得手の英語だが真剣に読めばそれぐらいは理解できる。ディスプレイの言語を日本語に切り替えればいいのだ。だが切り替えるべきその場に言語がない。これまたきっとDVDには入っているはずとあれこれやってみた。でもどこにもない。あきらめた。
 英語のメニュウはかっこいい。それに日本語ソフトは問題なく動いている。たいした不満ではない。

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 きょうUpdateを試みた。二日前にもやったばかりだからなにもないだろうと思っていた。なんとなくOfficeをUpdateした流れから接続しただけだ。するとどういうことなのか二日前まではなかった各国の「ランゲージパック」があたらしいUpdate対象として網羅されていた。どういうことなのだろう。というのはこれらが造られ発表されたのは今年の三月ぐらいなのだ。一月末に発売して、それぞれの国では母国語版が出たろうが、海外から英語版を母国語版にするのには二ヶ月待たされたことになる。それはいいとして、なんで一昨日までUpdateを試みても対象として登場しなかったそれが、きょうは出てきたのだろう。
 まあ理由はどうでもいい。フランス語、スペイン語等と並んで、日本語、中国語、朝鮮語が入っている。これをDownloadしてインストールし、ディスプレイメニュウの言語を英語から日本語に切り替えたら、この英語版Vistaはまったくの日本語版と同じになるはずである。すでにディスプレイメニュウ以外は日本語版と遜色なく作動している。

 Download完了。インストールして切り替え、再起動する。
 すると、見事になりました、もう完全な日本語版Vista Ultimateです。

 ここ数日英語のメニュウばかりを見ていて疲れたので、しばらくは日本語で使う。私はコントロール・パネルからの作業を頻繁にするのだが(そんなことをしては調子のいいPCを調子悪くしているわけだが)、そうするとしみじみと表音文字のアルファベットと表意文字の漢字の違いを感じる。日本語版Vistaだとすいすい進められた項目の選択が英語版だとどれがどれだかわからず、いちいち文章を読まねばならないのである。一瞬で意味までわかる漢字はすごいなと思った。

 しかししばらく後、また英語にもどすつもりでいる。前記の「アイコンの整列」=「Sort」のように、英語版は英単語の勉強になるからだ。理解できる日本語をみて、「英語ではなんと言うのだろう」と考え、調べ続けることはむずかしい。調べようと思ってもやめてしまったりする。なにしろ日本語でもう意味がわかっているのだから。
 ところが英語版で「これはどんな意味だ?」と思ったときは調べざるをえない。だって意味がわからないのだから。今更日々英語の勉強などする気はない。だからこそ英語版にしておけば一日に十個程度の英単語を調べねばならないことになろう。あえてそんな環境を自分に押しつけることにした。
 でもここ数日は日本語である。ちいさなアルファベットを読んで意味を考えることには疲れた。まずは英気を養わないと。


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