雲南日記2014夏

音楽話
 8/20 ●私の日本語の歌ファイル──やはり仕事中に日本語の歌はダメ

 今年は外附け2.5インチHDDに「Music-JP」と題した日本語のmp3ファイルと、「YouTube-JP」と題したYouTubeからDownloadした映像系日本語の歌を持参している。この音楽撰びは出発前のたのしみのひとつだ。

 2.5インチHDDは容量1teraだが実質は960GBほど。そこにあらゆる自分の趣味を詰めこむのだから、それぞれの分量は決められる。なんといっても大きいのが映像データで、ISOにした映画ファイルが最大になる。それでも旧い日記を読むと映画やテレビ番組を焼いたDVDを何十枚も持参しているのだが、それと比べたらちいさな2.5インチHDDにぜんぶ入ってしまうのだからずいぶんと便利になった。

 映像と比べたら音楽ファイルはちいさいが、ぜんぶを挿れたらそれだけで一杯になってしまうほど持っている。それらは毎日聞くものから、ボサノバのように季節のもの、中には年に一度も聞かないものまでランクがあるが、みないとしいものではある。ここのところ齢を重ねてがんこになり、聞かないと判断した音楽はバシバシ削除している。もったいないと思う気持ちもあるが、聞かないものをそんな気持ちで保っていても意味はないと判断して削除した。削除するときには心が痛むが、消してしまえば、もともと聞く気のないものだからあったことすら忘れてしまう。それでいいのだ。と思う。だから「一年に一度しか聞かないもの」でも、それは年に一度聞きたくなるそれなりに大事なものになる。

 音楽がないといられない。音楽があればいやなことも忘れられる。そしてシナの地はいやなことばかりの場だ。書くほどに惨めになるからなるべく我慢しているが、なにしろシナである。ニンゲンに品がなく、町は汚く、食い物は不味く、いいところなどなにもない。もう何十回書いたかわからないが、妻子がいなければ絶対に来たくない地だ。しかしこんなことになってしまった。しょうがない。
 唯一のやすらぎが、音楽を聴きつつこんなことを<雲南自作機>に書いていることなのだ。Core i5ではあるが充分な能力をもったデスクトップ機の<雲南自作機>に、日本から持参した最高の富士通キイボードで、スピーカーから流れでる音楽を聴きつつ、こんなことを書く。これが最も愉しい時間。いま妻が私が日本から持参したカレールーでカレーを作ってくれている。私は部屋に籠もってこうして<雲南自作機>で文を書いている。外界とは閉ざされた時間。唯一の愉しい時間なのである。



 と、こんなことを書いていると際限ないので急いで本題を。
 日本語の歌、日本のコトバが、私には思考のじゃまになるので一切聞かないようになって長い。それは度々書いてきた。そしてそのときいつもワンパターンに出て来るのが「受験勉強のころは深夜放送を聞きながら平気だったのに」のひとこと。あのころは日本語を聞きつつ、それを理解したのしみつつ、数学の問題が解けたのに、いまはそんなものがあったらわずらわしくて、何も出来なくなる。

 昨年も「YouTube-JP」は持参した。テレサ・テンとか青江三奈、グループサウンズの名曲カラオケ、拓郎とか陽水、そんなものが入っている。以前ブログネタで書いたが「釜山港に帰れ」の様々なバージョンが入っているのもこのファイルだ。昨年、まずい高粱酒を飲みつつ、やけくそで酔っ払う(それしか酒がないのだからしょうがない)とき、ぼけっとこれらを見ているのがいいBGVになってくれた。いやそんなものではない、はっきり落ちこんで不快な時期、癒しになってくれた。どれほど救われた郎。
 それがあったので今回、前回役立ってくれた「YouTube-JP」はもちろん、あらたに「Music-JP」をHDDに挿れて持参した。このファイには私の興味ある日本語の歌がぜんぶそろっている。歌謡曲、演歌、フォーク、懐メロまで。と書いていて面倒なのでフォルダをそのままコピーして左に挿れた。これで一目瞭然。

 大きさは17GB。曲数は1500曲。筒美京平や松田聖子、松任谷由実の下フォルダは数多い。一方ZARDはベスト1枚のみ。この中で唯一アルバムなのが「Pink Martini」と見えるもの。ご存知のようにこのあとに「Saori Yuki」と続く。世界的に大ヒットしたピンク・マルティーニと由紀さおりのアルバムだ。



 大好きなひとからぜんぜんそうじゃないひとまで、いわゆる「きたない本棚(=教養のないひとの節操と定見のないむちゃくちゃな本棚)」になっているので、すこしだけ言いわけ。

 酒井法子は覚醒剤事件でブログネタにするとき、一応聞いておかねば失礼とレンタルしてきて〝勉強〟したもの。まったく興味はない。その後も聞いていない。前記「聞かないものはどんどん削除している」に拠るなら、削除忘れになる。だからここで削除して一覧に入らないようにすべきかとも思ったが、せっかく入っているのだから、これはこれで私の勉強の姿勢としてわるくはあるまいとそのままにした。

 コブクロ、ウルフルズ、いきものがかりもその流れになる。「アルバム1枚はPink Martiniのみ」と書いたが、「いきものばかり」もいきものがかりの2枚組アルバムだから、これも「アルバム1枚のフォルダ」になる。
 
 松たか子も、2000年ごろタイで異常に高い評価を受けていたので、どんなものかと〝研究〟のために購入したもの。昨今高い歌唱力でまた再評価されているようだが興味はない。なぜタイであんなに人気があったのかいまだにわからない。ルックスは好みだが。

 ジャズスタンダードナンバーを歌う森田姉妹というのもなにかのきっかけで聞かねばならないことになったが、たいしたことはなく、その後は聞いていない。失礼ながら、歌の巧いおねえさんではあるが、まったくJazzは感じない。

 徳永英明も、あのブームのころ、勉強のために入手したもので、大ファンのひとの気分を害するだろうが、私は彼のヴォーカルにあまり興味はない。ただ、そういう「ヴォーカリストとして再評価される」のような傾向はいいことだと思う。

 Puffy、倉木麻衣、ZARDは、曲に興味がある。彼女に曲を提供しているアーティストだ。それでいったら松田聖子もその範疇になる。

 桂銀淑は、YouTubeで聞いた「わかってください」があまりにいいのでアルバムを手に入れたが、彼女のオリジナル演歌にはまったく興味が湧かなかった。つまりこのひとの歌唱力とハスキーな聲が好きなのであり、興味があるのはカバー曲になる。

「NHKみんなの歌」は見たこともないが、息子に日本の歌を聴かせねばと収録したもの。

 こんなところに「KARA」が入っているとは本人も忘れていた。JPじゃない(笑)。でも彼女等の楽曲はけっこう好きである。

 MISIAってのはなんで紛れこんでいたのか。憶えがない。興味もない。

 中森明菜の歌も楽曲提供者に興味があり、多くのファンを魅了しているらしい彼女獨特の歌唱には興味はない。才能ある彼女の凋落は心の問題なのだろう。
   
   
   


inserted by FC2 system