04/2/12

再び下げ魔について

 池上駅でらいぶさんと会う。午後6時半の約束だったがM先輩との件が長引き、遅れそうなのでズラしてもらう。うまく帰宅後のらいぶさんに電話が繋がりOKとなる。
 最寄りの駅ではなくらいぶさんは蒲田でも五反田でもどこでも出てゆくと行ってくれたが、用件はこちらがタイで買ってきてもらったものの受け取りなのでそこまで図々しくはなれない。このへん自慢じゃないが奥ゆかしい(笑)。こちらがらいぶさん最寄りの池上線池上駅(力道山の墓あり)まで行く。会えたのは午後7時半ぐらいか。
 昨年らいぶさん一家と食事した鍋の店に行く。妻はひさしぶりの外食と、らいぶさんとタイ語を話せるのでごきげんだ。いちばんはしゃいでいたのはぼくか。いつもの田舎での手料理、あるいはスーパー購入の肴と違って大好きな居酒屋メニュである。なんといっても思いつきでいくらでも追加が出来るのがいい。食いまくり飲みまくる。そこまではよかった。
 居酒屋店員がわずらわしい。ぼくの大嫌いな「下げ魔」である。まだ食いかけの皿をお下げしましょうかとやたらしつこい。店員教育の勘違いだ。
 サーヴィスには自信満々らしく帰る間際来客アンケートの紙をもってきた。「二度と来ない」に○をつけ、その理由としてそのことを裏面にびっしりと書く。そんなことが好きなやつと思われると恥ずかしいので弁明するがぼくはこんなことをしたことはない。初めてだ。
 考えようによってはこの店はベストのサーヴィスをしようと心がけているよい店だと言える。それは姿勢にも現れている。しかし客が楽しく歓談しているところに割り込んで「よろしかったらそちらの皿をお下げしますが」「こちらの皿はお下げしてよろしいでしょうか」はサーヴィスを通り越して無礼である。サーヴィスの基本は客の情況を見極めることだ。肝腎のそれが無視されている。ぼくとらいぶさんが楽しく話しているところに割り込んできて食いかけの皿を下げようとするのだ。客の話の腰を折ってどうする。つまりこれは「空き皿をお客様の前には置かないように」という店員教育が心の通わないまま型どおりに実行されているだけなのだ。いくらなんでもしつこすぎる。これですべての面で過剰サービスだとそれはそれでうんざりしつつも納得するのだが、そこまでするのは難しい。金がかかる。人も選ばねばならない。値の張る高級店になる。その点この下げ皿は大衆店の新人店員でも出来ることだから異常にこの行為だけが熱心になる。いきなり後ろからやってきた猿山の猿に手持ちの荷物をひったくられるような感覚ですこしもくつろげない。お下げしてよろしいでしょうかと20回ぐらい来たか。そのうち2回ほどは腹立って「まだ食ってんだよ」とことば荒く断った。それでも猿だからして一向に気にせずめげずにやってくる。食い終った空の皿があふれることよりもそのわずらわしさのほうがはるかにイヤだった。それでいてぼくは生ビールが空になったのに誰も来ず「すみません〜ん」と大声をかけて頼んだことが3回あった。なのにまだ三人とも飲みかけであり、らいぶさんの中ジョッキなんて半分残っている状態なのに、「追加のお飲物はよろしいでしょうか」とまた何度もやってきたりする。ズレているから腹が立つ。血の通っていないサーヴィスだ。大衆店が形だけ高級店を真似るとこんな滑稽なことが起こる。ひさしぶりに経営者を呼んで直談判をしたくなるほどいらだった。それさえなければ味もよく、ひさしぶりのらいぶさんと話も弾んで最高に楽しい時間になったのだったが……。
4/12  イラク拘束家族──植草教授、逮捕

 朝5時に寝て11時に起床。イラク拘束問題を見ようとテレ朝を点ける。あいかわらずあの三人の家族がわけのわからんことを言っている。
 しかしきょうは明確な違いがあった。それはあの高校を出たばかりのガキの親のサヨク教師もタカトーの坊主頭妹も懸命に「日本中の、世界中のみなさんにご迷惑をかけた。心から申し訳ないと思っている」を連発するのである。自分たちを正義の味方と勘違いした高飛車発言をさんざん叩かれた末の反省か、家族を助けるために今は腰を低くすべきと方針転換したのか知らないが、あの「政府の責任を追及する」「一分一秒を争うんです!」「人の命がかかってるんですよ!」と喚いていた坊主頭妹が、しおらしく「先ほども拘束された当時の映像を見て、それは今思ったことではなく初めて見たときから思っていたことですが、本当に皆様にご迷惑をかけてたいへんなことをしてしまい、申し訳ないと思っています」と、先日とはうってかわった態度なのはなんとも奇妙だった。まあどんなに態度を変えようとすでに奴らは本性を見せてしまった後なので、こちらに訴えるものはなにもなかったが。

 その合間、「早稲田大学、大学院教授の植草なんとか(43歳)が、駅のエスカレータで女子高生のスカートの中を手鏡で覗いて現行犯逮捕された」とのニュースが顔写真附きで流れた。
 このウエクサという人は、私が比較的よくみるフジテレビの朝のワイドショーや、夜のテレ東のニュースショーのコメンテイタとして頻繁に登場していた。フジのオグラの番組によく登場するのは、あれはオグラが獨断で人選する獨裁番組だから(よって朝から女装したピーターがコメントしたりする)彼に気に入られていたのだろう。テレ東の場合はどういうことなのだろう。それほど経済問題に関してこの人は第一人者なのだろうか。いずれにせよ私はこの人に関して「人柄がいいのか本格的な知識を持っているのか知らないが、ずいぶんとよくコメンテイタとして登場するわりには、なにひとつさすがと思わせてくれるコメントのないつまらない人」と思っていた。というわけで偶然にも第一報に接したのだが「えっ!?」という驚きはまったくなかった。これで好きな人ならなんてことをと、大嫌いな人ならざまーみろと思ったかもしれないが。

 こういうつまらんことでも有名人故ここまで大きく報じられた。大学教授の地位もそれ以上の収入を稼ぎ出していたテレビコメンテイタの地位も失うことになる。今後一生この話はついて回る。どんな立派な政治経済の話をしても、気取ったセリフを言っても、「女子高生のスカートの中を手鏡で覗いて捕まった男」の名は消えない。一生を棒に振ったことになる。その辺のガキのスカートの中を手鏡で覗いて、だ。
 くだらんなあ。なにがくだらんのか。そんなことをする男の精神か。そんなことで捕まる時代か。そんなことを大仰に報じる世界か。みんなひっくるめてくだらん話だ。
 それでも彼の場合、やっているからいいよね。本人も認めたそうだし。趣味だったんだろう。真に怖いのはやってもいないのに騒がれてそうなってしまう冤罪のほうだ。つい先日まであれだけ頻繁に見ていた人を今後二度とテレビで見なくなるのかと思うと不思議な気がする。

 43というと下記の福田和也が同い年である。あれだけ本を書き世に出て活動しているのに彼はまだ慶應の助教授でしかない。それが大学院の教授だから(大学院の教授が大学の教授よりも格上なのかどうかの知識もないが)このウエクサという人はそれなりに優秀だったのだろう。(後に東大卒、京大助教授、なんとか経済研究所から早稲田へ、とTVで経歴を知る。)

 先日らいぶさんが我が家に見えたとき、奥さんと子供さんに楽しんでもらおうと志村けんのテープを再生した。10年前のものである。タシロマサシがいい味を出していた。私は彼と志村の「じーさん、ばーさんコント」が大好きだった。中でも、いわゆる内輪受けは本来大嫌いなのだが、志村のアドリブ暴走に着いてゆけなくなったタシロがおろおろし「もうオメーにはついてゆけねーよ」となってしまうシーンが好きだった。志村もそれを誘っていた節がある。今これはドランクドラゴンがやっていて、塚地の好き放題アドリブについてゆけなくなった鈴木が「いったいおれにどうしろと言うんだ」とキレてしまうシーンがたまらなく好きだ(笑)。
 タシロもそういう性癖で人生を棒に振ってしまった。もっともあれは性癖というよりドラッグなのか。志村との絡みが大好きだっただけに残念だ。ウエクサセンセーはこれからどういう人生を送るのだろう。今回の事件はどうでもいいちいさなことだが、ああいう立場の人にとっては、むしろ気に入らないヤツを半死半生の目に遭わせた傷害事件なんかよりも尾を引く。ウエクサセンセーぐらい金があればイメクラとかで好き放題のプレーが出来たろうに、こういう人の満足ってのは、そういうものでもないんだろうな。わからん世界である。

【附記】

小倉キャスター、植草教授逮捕でお詫び

 東京都迷惑防止条例違反で現行犯逮捕された早大大学院教授植草一秀容疑者(43)がレギュラーコメンテーターを務めていたフジテレビ「とくダネ!」は、13日の放送で視聴者に謝罪した。メーンキャスターの小倉智昭氏(56)が番組冒頭に「信頼していただけに、信じられない。無念です。皆様の信頼を裏切って申し訳ない」と頭を下げた。植草容疑者は8日午後3時ごろ、女子高生のスカートの中を手鏡を使ってのぞこうとして逮捕された。(14日サンスポより)

 見過ごしてしまった。それがすこし残念。

【附記/2】
 経歴は、東大を出てから野村総研に勤務。そこでの実績から京大助教授。テレ東のWBS(ワールド・ビジネス・サテライト)はもう12年もレギュラと知る。「なんでテレ東にでているのか」ではなく、これが出世の始まりだった。失礼。この番組、かつては竹中金融相もレギュラだったとか。そのことから当然政界進出も視野に入っていたようだ。オグラの「とくダネ!」は2年前からレギュラとか。テレ東での実績を出して早稲田大学院の教授になったとか。早稲田出身ではないので反対も多かったと週刊誌(『週刊文春』だったか)には書いてあった。
 前々からそういう性癖があったとの情報もあれば、
04/4/23

“亡命申請”の日本人女性、北朝鮮が引き渡しへ

 昨年8月に北朝鮮に行き、亡命申請したとされる日本人女性について、北朝鮮側が日本政府に引き渡す意向を伝えてきたことが23日、明らかになった。

 政府は、政府職員が北朝鮮に女性を迎えに行くことを検討している。政府筋によると、今年1月、北朝鮮を訪問した外務省職員がこの女性と面会していた。女性は日本にもどりたいとの意思を示しているという。(讀賣新聞)


 これ、あれだよね。昨年豆満江の観光船(?)から川に飛び込んで北朝鮮に亡命した女。元オウム信者だったか。それですぐに日本の知人に手紙が来て日用品や食い物等送ってくれとそればかり書いてあったという。この辺素朴な疑問は北朝鮮は日本人が出す手紙は全部検閲するだろうから、そういう都合の悪いものは出させないのではないかと思うのだがどういうことなのだろう。物を送ってくれ金を送ってくれという手紙は割合自由に届いている。もうそういうチェックまでしている餘裕がないということなのか。それとも金正日の悪口以外はどんな形でも物が入ってくることは歓迎なのか。
 ぼくはハッキリこの女は北朝鮮で餓死すればいいと思った。北朝鮮を夢の国と信じて行ったのだから自分の信条に従うべきだ。しかし案の定助けを求めてきて上記にあるように「政府職員が迎えに行く」だとか。この種のバカはどれほど迷惑をかければ気が済むのか。この女が帰国したとき、アサヒとテレ朝がどう報じるか見ていよう。

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