2006

4/25(火)
●ほどよい敗戦──千葉補選


千葉7区補選、民主・太田氏が当選

Photo
当選を喜ぶ太田和美さん
 
 衆院千葉7区補選は23日、投開票が行われ、民主党新人の前千葉県議、太田和美氏(26)が、自民党の前埼玉県副知事、斎藤健氏(46)(公明党推薦)ら4新人を破り、初当選した。

 今回は「小泉自民党」には最後の国政選挙、民主党にとっては小沢代表就任後の初の選挙となり、注目を集めた。補選で自民党が民主党に敗れたのは、2003年4月(衆院東京6区)以来。

 民主党は、「偽メール」問題で失速した党勢を立て直す第一歩となった。医療制度改革法案などの重要法案が残る終盤国会では、自民党との対決路線が強まりそうだ。

 今回の補選は、自民党前議員の松本和巳氏が自派の公職選挙法違反事件で辞職したのを受けたものだ。投票率は49・63%で、昨年9月の衆院選(64・75%)を15・12ポイント下回った。

 955票差で接戦を制した太田氏は23日夜、「小沢代表のもとで民主党が一枚岩となって戦えた」と語った。太田氏は現職では最年少の国会議員となる。
(読売新聞より)

選挙戦はシーソーみたいなものであるからあがった後はさがる。あがりっぱなしはありえない。前回の自民党は勝ちすぎた。次の次で勝つために一度は負けねばならない。今回のこれはちょうどいい形のダメージを残さないほどよい負け戦だった。

 昨夏のあまりの大勝でみな浮かれている。狂牛病に関する不注意な発言で農水相を唯一の勲章に政治の表舞台から消えるはずだった武部勤は、シミュレーションゲームにおける壁役のような役が見事にはまり(というかこういうタイプの起用が小泉首相は抜群にうまい)、「偉大なイエスマン」を名乗っているうちに自分を名幹事長と勘違いし始めた。

 私が武部さんをセンス悪いなと思ったのは、農水相時代に初めて目にした「星影のワルツ」の替え歌だった。「別れることはつらいけど仕方がないんだ君のため」を「戦うことはつらいけど仕方がないんだ国のため」と十八番にしてどこでもこれをやるのだが、どうもおかしい。なにがおかしいのかと考えたら、三拍子のワルツを二拍子の手拍子に合わせようとしているからだった。まあ2×3の最小公倍数で6拍に一度のやたら間のある手拍子になる(笑)。誰かアドバイスしてやる人はいないのか。

 そのセンスの悪い武部幹事長は昨夏の大勝利で図に乗った。そうして今回、自分で思いつき、これだとばかりに前面に出したのが「最初はグー、サイトウケン」だった。まともだったら「アホ!」のひとことで却下である。だが昨夏の大勝利がある。みんなしてこれをやってしまった。大量に「ジャンケングッズ」まで作ってだ。みっともない。

 最初のころこれをやると「最初はグー、埼玉県」と民主支持者から揶揄されたそうだ。納得(笑)。東大卒のハーバード留学の通産省官僚出身埼玉県副知事をいきなり千葉県にもってきた。落下傘候補。昨夏の郵政民営化のような統一テーマもない。これじゃ燃えない。そのうえ「最初はグー、サイトウケン」である。なんの意味もない。おっさんのセンスのわるいゴロ合わせ。これで勝っていたらヤバかった。負けて良かったと心から思う。
 次にまたどこかで不祥事による辞任、補選があるとき、この種のくだらない思いつきキャッチフレーズはすぐに否定されるだろう。ひじょうにいい形のお勉強である。


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  |  ノ(、_,、_)\     ノ    |  取ったー!  取ったー!
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   |  くェェュュゝ    /|:.    |  取ったー!  取ったー!
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この印象の薄い斉藤健候補を破ったのが太田和美という26歳のネーチャンなのもいい。キャバクラ体験もある高卒。庶民派である。これでタイゾーを抜いて最年少議員になった。こういう話題も民主にあげるべきだ。最年少の冠がタイゾーからあっちに行ったのも好ましい。

 この負け戦に関して首相はクールな意見を述べていた。ごもっともである。こういうのも民主支持者は負け惜しみのように取るのだろうが、ほんとに良い形のバランス感覚であり、今後のためにも理想的な負け戦だった。


国民が絶妙のバランス感覚 首相、千葉7区補選敗北で

 小泉純一郎首相は24日午後、官邸で行ったシュッセル・オーストリア首相との会談で、衆院千葉7区補選での自民党候補敗北に触れ「昨年9月の衆院選で勝利したので、自民党が強くなりすぎないようにと、国民が絶妙のバランス感覚を示したのではないか」と分析した。
 また首相は同日夕、官邸で記者団に「あんまり勝ち続けるのもいいとは思わない。これを今後のいい薬にしてやっていけばいい」と指摘。今後の対応について「これで民主党も小沢一郎代表も元気が出てくる。自民党にも刺激が出て、より気を引き締めてやろうという空気になってくれればいい」と強調した。(共同通信)


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マスコミは、ふたりの候補の印象が薄く応援陣ばかりが目立っていたと報じている。まるで誤った選挙であるかのように。たしかに私は今、街中で斉藤候補とすれちがっても気づかない。それほどこの人は今回の選挙で印象が薄かった。太田候補の方はさすがに当選してから何度も見せられたから覚えたが、最初から最後まで斉藤候補には顔がなかった。
 しかしそれをテレビが言うのはおかしいだろう。ふたりではなく自民の小泉や安倍、ハマコー、民主の小沢や渡辺黄門という応援者ばかり映して大騒ぎしていたのはほかならぬテレビである。候補者ふたりが街頭演説や選挙活動をしなかったのではない。しているのにほったらかしにして、応援の方ばかり映して流していたのだ。

 今回負けていたら9月の民主党代表選はまたもめたろう。分裂もあり得た。しかしこれで小沢続投が決まったし、しばらくは固まって動きそうだ。それも好ましいことである。自民だけが勝ってはならない。

955票差であり、僅差の薄氷の勝利と民主党側も驕った言いかたはしていない。しかしこれ、本当は大差である。49%という低投票率(まあ補選はみな低いが)だから学会票が重要になる。学会員は雨が降ろうが槍が降ろうが投票に行く。公明党の全面協力を得てたったこれだけの差というのは、自民だけなら大敗だったのである。いいかげんな候補者を選び、いいかげんな選挙をやるとこんな目に遭うと、これは口に苦い良薬になったろう。
 そんなことは民主だって解っている。本音は学会票を退けての大勝なのだ。だが鳩山幹事長を始め誰もそれは口にせず、僅差と言っていたのは戦術として正しい。

 ナガタメイル問題、前原代表辞任も今は昔。あっという間に過去になる。

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ところで私はこの太田和美という人を初めて見たときから誰かに似ていると思い、誰だったろうと考えているうちにあの「騒音おばさん」だと気づいた。大音量で音楽を流し、干した布団を布団叩きで叩きつつ、目をむいて怒鳴り続けるあの人である。59歳のあのおばさんは、ああして見ると異形だが、目鼻立ちは割合整っている。精神がまともだったという20年前は、ごくふつうの主婦だったろう。

 太田候補(もう太田議員と書くべきか)は、あのおばさんにそっくりである。大きめの目から鼻への線などそっくりだ。親子と言っても通じる。
 ところがそのことを書いている人がいない。それが不思議だった。やっと2ちゃんねるの「政治板」で見つけた。いなきゃヘンなのである。あんなに似ているのだから。


143 名前:名無しさんの主張[] 投稿日:2006/04/23(日) 22:16:50 ID:mhyje98Z
太田って引越しおばさんに似てるよね。

162 名前:無党派さん[] 投稿日:2006/04/23(日) 23:49:59 ID:pkqx+V69
>>143

どっかで見た顔と思ったら、、、それだ!


 あのおばさんは騒音を立て続けて近所の人を引っ越しさせてしまうのだから、引っ越しおばさんではなく「騒音おばさん」の方が正しいだろう。
 私以外にもそう感じる人がいたと知ってすこし安心した。
4/27(木)

 趣味と思想──将棋名人戦に思う

 将棋名人戦のアサヒ移行問題を2ちゃんねるで読んでいたら、大多数が毎日擁護の中に、珍しくアサヒシンブン贔屓がいた。アサヒを賞賛し、名人戦はアサヒに移るべきだ、そうすればすべて万々歳だと言っている。
 世の中いろいろだ。そいつが反アサヒシンブンの書き込みに向かって「『週刊現代』の今週のキョセンのコラムでも読め!」と書いていたので、外出の際に立ち読みしてきた。ひさしぶりである。読むたびに不愉快になるのでここのところ読んでなかった。

 それで思った。当然の事ながらそれはキョセンの社民党的妄言だったのだが、こういう「将棋」という趣味の話なのに、アサヒシンブンを擁護する人はやはりアサヒ的体質なのである。アサヒシンブンとは気が合わないがしかし今回の件だけは正しいと言っているのではない。アサヒシンブン的思想を持っていてアサヒが大好きだから、今回の件もアサヒを支持しているのである。
 趣味の共通が政治思想的なものを超えることはあるまいとあらためて思った。

 そのことから言うと、米長会長はアサヒとは根元的に思想的対立の人である。日の丸君が代支持者なのだ。
 その人の立て膝的アサヒにじり寄りがわからない。将棋連盟という家族の家長として、家族を守るため反アサヒの思想信条を捨てたのか。それだったらそれはそれで美しいとも言える。そうではなく、もともとそんなものは芸者のファッションでありどうでもいいことだったのか。腹の中を聞いてみたいものである。

 米長はつらい立場なのかなにも考えていないのか。どちらなのだろう。見当違いの身内批判をしている文を読んだりすると後者のような気がするのだが。

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 小説からマンガまで、そういう思想的に対立しているふたりが、共通の趣味で友情を保っているような物語(=根元的な対立もその趣味の世界に没頭するときは吹き飛んでしまう)を数多く読んできた。米ソや東西ドイツを舞台にしたような……。
 今の私には信じられない世界である。現に「競馬」という趣味&仕事の世界で、思想的に合わない人と話すのがいやで彼らと出会う可能性のある飲み会に行かなくなってしまった。どんな名馬の想い出話も靖國問題に関する意見の相違を超えることはない。果たしてそれを超越している人は本当にいるのだろうか。

 自分のことで言うなら、自民党タカ派的な私が、社民党のツジモトキヨミを支持しているような人と、趣味という共通の好みだけですべてを超越して親しくつきあえることがありうるのか。ありえないよなあ、ゼッタイ(笑)。
 勝谷誠彦はツジモトと親しいという。そのことだけであの人がわからなくなる。

「傘碁」という落語の演目がある。碁という趣味で大のおとなが仲違い仲直りをする噺だ。この場合、べつに思想的な対立はない。大人の幼児性を笑った他愛ない噺だ。
 この噺から学ぶべきは時代性であろう。むかしの限られた世界、ちいさな村社会なら、気の合わないヤツとでも碁将棋を優先したかも知れない。なにしろ人がいない。それにそんなちいさな世界で決定的な思想的対立もないだろう。しかし今の時代、特に都会なら世界の拡がりが格段に違っている。過疎の村にいるのでもない限り、そんなことにこだわる必要もあるまい。

 音楽から文学まであらゆる趣味嗜好を想定しても、絶対にあり得ない。女? 女体? おお、それならあり得るかも(笑)。性欲は思想を超える。ツジモトキヨミみたいな考えの女でも絶世の美人だったら勃つものは勃つ。ただしそれも一時の激情であって、冷静になったらやっぱり無理だ。



5/8(月)

福田人気急上昇?

★自民福田氏、米国務長官と会談・異例の厚遇?

 自民党の福田康夫元官房長官は10日夕(日本時間11日朝)、米国務省でライス国務長官と約30分、会談した。福田氏は会談後、記者団に「表敬訪問で、よもやま話だ」と述べるにとどめたが、小泉純一郎首相の靖国神社参拝などでぎくしゃくする日中、日韓関係などを含むアジア情勢などを巡って意見交換したとみられる。

 ライス長官が現職閣僚や与党幹部でない日本の国会議員と会談するのは異例。
福田氏が「ポスト小泉」の有力候補に取りざたされていることを踏まえた対応とみられる。長官は安倍晋三官房長官、麻生太郎外相、谷垣禎一財務相らとは会談したことがある。

 会談には福田氏が官房長官時代から親しいベーカー前駐日大使も同席した。
福田氏は17日までの日程で米国を訪問。共和・民主両党の議員らと会談、18日に帰国する。大型連休中の中東に続く海外訪問は、9月の自民党総裁選をにらんだ動きと受けとめる向きが多い。
(日経新聞より)



 麻垣康三とはいえ、実質は安倍独走だったのだが、ここにきて急に福田が活動を始め、急速に支持率も上昇中なのだとか。その理由は「外交の福田」であり、売りは「中国、韓国との関係修繕」だとか。ばからしい。またも土下座外交に戻す気か。

 しかし雰囲気的に「隣国と不仲なのはまずいのでは」と支持する人がいるらしい。彼も「隣国と不仲で、いいことなんてなにもないと思いますよ」を上手に連発している。
 問題なのはこの「雰囲気的な支持」で、まあ小泉さんもそれで首相になったようなものだからあれなんだけど、その雰囲気的なものが、私にとって小泉さんは好ましいもの、福田さんは好ましくないものなので、楽しくない。以下そんな話。

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 アメリカ漫遊の福田に対して異例の厚遇が続いているのはたしかだ。それは次の日本の有力首相候補だから当然として、アメリカは日本の外交の今後をどう見ているのだろう。福田になり、無宗教国立慰霊設備を作り、中韓に対して以前のような土下座外交になっても関係ないってことか。そのほうが都合が良いのか?

 おぼっちゃま気分の福田からすると、小泉は今も父親の書生に過ぎない。格下だ。それがあれだけ長期の政権を築いたのだから、おれだって、となろう。シンキロウの後ろ盾でいきなり強気に動き出した。この人、人柄が陰険ぽくて好きになれん。まあそのまえに中韓にひざまずく政治姿勢が気に入らん。ノムヒョンなんて最低のヤツと付き合う必要はない。
 こんなのが首相になったら世の中まっくらだ。どうしよう。なるの? なれないよね?

 日本の外交下手はどうしようもないのだが、小泉政権によっていくらかましになってきた。安倍政権では、よりまともな主張の出来る国になって欲しいと期待する。
 というところで「もしも福田政権になったら」である。
 小泉政権が外交下手日本の20を50までもってきたとする。それを安倍政権に70にして欲しいのだが、福田政権になったら中韓との関係を含め、また20にもどってしまうだろう。このことに対する考えかただ。

 福田首相を嫌う流れの意見は、
「振り子が一気にゼロに戻ってしまう。今までの苦労が水の泡」
 が一般的だが、
「福田の中韓への土下座外交で、やっぱりこれではだめだと国民が気づき、次の安倍政権が70にするのに弾みがつく」
 との考えは出来ないのだろうか。

 それがかなり希望的な考えであるのは認めるが……。

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 これも希望のひとつとして、麻生さんの総理も見てみたいと思っていた。もう流れは安倍か福田だから無理のようだ。私はもちろん安倍支持者だからなんの不満もない。
 安倍はまだ早いとか、次の次がいいとか、もうそんなことを言っている時代ではないのだろう。安倍としても、たとえ嵐の中での短命政権になろうとも、父のこともあり、成れるときにならないと成れるものではないと腹をくくったのだ。
 ずっと派閥の領袖としてキングメイカー気分でいたいシンキロウとしては、次は福田、その次が安倍が理想だろうし、誰がなっても次が短命なのは見えているから、安倍支持者の私もこの考えを全面否定する気はない。だから要点は前記のように、それによって振り子の針が戻ってしまうのか、それとも国民の目を覚ましてよい方向に動く「溜め」になるのか、になる。

 福田を支持する流れには、一気に安倍になってしまったらもう自分たちの出番がなくなるという我が身の年齢を考えて支持する狡猾な人もいる。さしずめヤマタクなんてその代表だ。この人、小泉政権の幹事長で終ったと思ったら、想像以上に生臭い人だった。立候補して場を荒らし、最終的には福田支持に回ると言われている。それでいいポストを期待するのか。これらの人たちは懸命に「対小沢」を主張して危機感を煽る。海千山千の小沢に対抗するためには安倍では頼りない、福田の方がいいと。

 というところにこんなニュース。

★河野太郎氏、自民総裁選出馬の意向=推薦人確保は不透明
・自民党河野グループの河野太郎法務副大臣(43)は10日までに、9月の総裁選への出馬を目指す意向を固めた。
 11日午後に党本部で記者会見して表明する。
 ただ、出馬に必要な20人の推薦人を集められるかは不透明だ。
 

 う~む、肝臓あげた親父は自民党総裁で唯一総理になれなかったからなあ。息子も執念を燃やすのか(笑)。まあこれは泡沫なのでどうでもいいとして。

 平沼とか高村とか、本来なら名の上がる人がみんな過去の人になっている。静香くんも(笑)。激動の時代である。

 おもしろいなあ政治は。この世にこんなおもしろいものはない。
 国会が終ったら、あとはもう9月までこれ一色か。

5/11(木)



●今読むからこそおもしろい!

『永田町無頼伝──テリー伊藤』


 96年に「週刊朝日」に連載されたものらしい。永田町を舞台にした政界モノだ。「お笑い北朝鮮」の路線として「お笑いモノ」とすべきなのか。べつに笑うところはなかったが。それは時代の差であり、当時読んだら笑えたのだろうか。

 それだけだと当時と今の違いを感じる作品ということでお終いなのだが、テリーさん、大胆にもここで未来予測を試みている。それがおもしろい。
 4,5年後の政界をSF小説のように描いてみたのだ。もうハチャメチャである。当時読んだなら「そんなアホな」と呆れたろう。自民共産連立内閣とか。

 自民と社会の連立以降、なにが起きてもおどろかなくなった。だからその程度ではショックは薄い。テリーさんの役目は「そんなアホな、ワハハ」とさせることだから、考えつく限りの奇想天外な意見を「これでもか」と連発する。
 それがみな大外れなのが何とも楽しい。時代の激変は天才演出家テリー伊藤の推測を遙かに超えていた。推測が大外れなのは赤っ恥であろう。だがそれは果敢にも挑んでみた勇気と、推理を遙かに超えていた現実の激変を浮き上がらせ、決して恥になっていない。

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 主役は一貫して小沢一郎だ。新進党党首として政界をかき回す小沢と、それに振り回される自民党が中心になっている。というか、この時期、誰を主人公に据えるかと言ったら小沢しかいないわねえ。
「わねえ」と言えば、まだ元気な竹下さんも「だわな」を連発して頻繁に登場する。竹下さんが亡くなったのはいつだ、2000年の6月か。そんなに早く亡くなるとは読めない。読んだら不謹慎。小説中では竹下さんは2001年にも元気に発言している。

 小沢に対抗するために自民党が共産党と連立して自共連立内閣が出来、志井が首相になったりする展開が笑える。
 民主党の鳩山やカンの描きかたも、これはテリーさんが個人的に親しいこともあって、かなり笑える。
 最後にはサッチャーを大蔵大臣に迎えたりする。これは割合冗談として言われていたことだからそれほどの意外感はない。沖縄首都移転も。

 この96年に書かれた架空小説で「2番目に印象的なこと」は、橋本政権と新進党の存続である。96年から5年後という設定の、「二十世紀最後の年」2000年にも、しっかり橋本政権は続いており、中曽根を抜いて5年目になっている。そして「新進党もまだ存続している」のである。当然ながらそういう設定だから、小渕さんも、その後の森内閣も影も形もない。というか小渕、森は軽視されていて出てこない。
 出てくるのは低支持率ながらしぶとく長期政権を築く橋本首相とそれを取り巻くノナカヒロムやカトウコウイチだ。官房長官だった村岡も、橋本におべんちゃらするキャラとして登場し、ノナカとも和気藹々である。梶山静六も存在感を示している。羽田孜も出てきて「宇野より短い在任期間」を嘆いたりする(笑)。
 小泉支持を言明し、ノナカから「毒饅頭くろうたか!」と罵られ、橋本やノナカに日歯連1億円献金事件のスケープゴートにされた村岡を思うと、なんとも当時と今の差を感じずにはいられない。

 それらを2番目に印象的とするなら、1番目はもちろん「小泉首相が影も形もないこと」である。厚生大臣として1,2回名前は出てくる。それだけだ。登場しない。脇役のまた脇役。96年に2000年の政局を推理想像する要素として、ちっとも重要でない。
 一貫して「橋本内閣」を前提として語られている。それは誤りではない。まさにあの神風が吹かなければ橋本二度目の登板で間違いなかった。小泉首相の登場、そして長期政権、橋本、ノナカ等の凋落を誰が豫測できたであろう。

 3番目は、竹下、梶山、小渕がこの世にいないことであろうか。小渕さんは重視されていずほとんど登場しないが、竹下、梶山が、本来ならいない時間に元気に発言しているのが、人の命を思うと切ない。

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 図書館から借りてきた。テリー伊藤のこの種の本は「お笑い北朝鮮」以来になる。あれは買って読んだ。買うほどのものでもなかったが(笑)。
 図書館というのは、こういう「買うほどではないが目を通しておきたい本」を得るのには便利だ。今回はその種の本をまとめて借りてきた。こんな形の利用であらたな発見に出会うと、図書館の存在に感謝する。
 
5/18

大統領は女、黒人、弟?


★ブッシュ米大統領、弟に大統領選出馬促す

【ワシントン10日共同】ブッシュ米大統領は10日、フロリダ州の地元紙などとのインタビューで、弟のジェブ・ブッシュ同州知事が大統領選に出馬するのを「いつかは見てみたい」と述べ、米史上初の兄弟大統領誕生に向け、決断を促した。

 大統領は「ジェブは偉大な大統領になるだろう」と、指導者としての弟の資質を称賛。
「(知事の)次に何をしたいのか、かなりしつこく聞いたんだが、本人も分からないようだ」と語った。

 53歳のジェブ氏は知事2期目で、来年1月で任期が切れる。
これまで、2008年の次期大統領選には出馬しないと繰り返し表明している。(日経新聞)


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 ブッシュ家は、アメリカ大統領という世界一の権力者の座に親子で就くというだけで驚異なのに、今度は弟までしようと画策しているらしい。日本の世襲議員真っ青である。

 次のアメリカ大統領選挙はヒラリーとライスらしいから、どっちが勝っても史上初の女大統領だ。そういうものを生きているうちに見られるとは思っていなかった。

 ヒラリーが勝ったら初の女大統領で「夫婦大統領」だ。これまたとんでもない話だけれど、もともとクリントンはヒラリーがしたようなものだから、女でもなれるとわかったヒラリーが出てくるのは自然でもある。政治家としてはあっちのほうが上だろう。

 日本で言うなら、カンナオトが首相になって引退したあと、あのイトコの女房が出てくるようなものか(笑)。ああいう女房を見るだけでカンナオトがあわれになる。ふたりの息子はふたりとも登校拒否児。国の政治をやる前にまずはテメーの家庭をまともにしろ。

 ライスが勝ったら、ハリウッド映画のSF物の話だとばかり思っていた黒人大統領である。しかもいきなり黒人女大統領! 黒人大統領大好きなハリウッド映画でも予想しなかった展開になる。すごすぎる(笑)。
 しかしいくらIQが高いかしらんが、あんな悪相の独身女がアメリカ大統領になっていいものか。でも共和党の分析によると、あっちからヒラリーが出てきたら、ライス以外では勝てないそうなのだ。黒人嫌いの南部の層はどう動くのだろう。わからん。世の中、想像以上に早く動いている。
5/18(木)

小泉小沢党首討論

 初の小沢民主党党首の登場ということでNHKが中継していた。私は番組表をチェックしていなかったので知らなかった。午後2時から相撲を見ようと思ったらこれをやっていた。偶然だったがいいものを見た。
 もっと番組表をチェックすべきか。でも毎日テレビ番組表をチェックするってのも、私的にはカッコワルイことになる。世の中にはテレビ番組雑誌を買う人もいるのだろうが……。

 小沢の物静かな話しかたが、なんとも新鮮だった。カンのあの喉に痰が絡んだようなガラガラ声、フリップの多用にはうんざりしていた。カンはあのやりかたで「首相を追い込んだ」と男を上げた。それはそれでよい。前原も同じ路線。まあ基本的に野党なのだからそうなる。

 だが小沢は、もちろんそういうカン的なやりかたを意識して廃したのだろうが、おとなしく、ちいさな声で、淡々と語り出した。小泉首相の勇み足を待つようなやりかたである。
 実際、強引なやりかたをしてはならないと思いますのような首相答弁に、「つい先ほど強行採決をした自民党にそう言われても困るのですが」と、これまた力むことなく苦笑気味にいい、民主党議員から笑いをとっていた。力まないことで「格上」を演出しようとしたのか?

 結果的に五分以上の闘いであり、民主党支持者は小沢代表を心強く思ったろう。
 のちの記者会見でも、首相は勉強不足だと小沢は冷笑する餘裕を見せていた。

 小沢63歳、小泉64歳、ともに慶應の経済学部卒だ。
 しかし小沢のあの47歳で自民党幹事長を知っている身には、こんな形の対峙は想像できなかった。
 私はむかしから小泉議員が好きだったし、あの神風が吹いたときほど感激したことはないが、こういう形の長期政権を築き、小沢とのこんな形の邂逅があるとは想像していなかった。
 あの当時未来を想像したなら、誰だって小沢は五十代で総理大臣になり、小泉がなることなどあり得ないと豫測したろう。それが常識だった。
 まったく、勝ち組負け組なんてどこでどうなるかわからない。先日読んだテリー伊藤の「永田町無頼伝」では、まだまだカメイシズカも活躍していた。

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 スギムラタイゾーを見ていて思った。
 小沢とか橋本龍太郎とか、二世議員として最年少26歳で当選している。つまり26歳の時から「先生」と呼ばれて生きてきたのである。収入はもちろん、飛行機、新幹線、すべて特別待遇だ。自分で電車の切符を買ったことすらあるまい。これは極めて特殊な人間である。よく芸能人にスーパーでの日用品の値段を尋ねて、その的外れな感覚を笑うヴァラエティ番組があるが、それどころではあるまい。

 私は賢人政治を支持するものだから、世の酸いも甘いもかみしめてから、とは言わない。まして社民党のバカが言うような「主婦感覚」なんてのを国会に持ち込まれたらたまらない。
 でも小沢の人生を思ったら、とんでもなく特殊な人なのだなとあらためて思った。

 小沢を始め、いまの民主党の連中もみんな読んだ政治漫画「加治隆介の議」を読み返したところだったので、あらためてそのことを強く思った。
5/20(土)
○小泉政治の価値

 6時に起床。昨夜0時まで友人と飲んだので寝過ごした。
 土曜『朝ズバ!』をつけると小泉政治の中韓との問題をやっていた。
 パネラーは自民党から平沢、民主党から原口、社民党のフクシマミズホ。フクシマは土曜のレギュラーだったか。この辺のバランス取りがみののイヤラシイとこだ。

 小泉政権になってから中国首脳と5年、韓国のアホ大統領ノムヒョンと3年会っていないとの話。
 原口とフクシマがこれはたいへんなことだと騒ぎ立てる。平沢も「アチラの態度にも問題があるのでは」と反論するので精一杯。
 みのは、彼のポーズなのだろうが、しきりに「中韓と日本は同根」を主張する。これは拉致問題等でも毎度の姿勢。
 テレビキャスターとしては穏当な意見だが、同根の食い違いの方が異種とのそれよりも遙かに複雑である。
 私も自分の体験から、「漢民族より白人の方がまだ親しみやすい」と何度も書いている。
 

 中韓に対して毅然とした態度を取り、中国首脳と5年、韓国アホ大統領と3年会っていなくても存在していることは、小泉政権の最も大きな意義であると私は解釈する。
 そのことをかまびしく指摘されながらも高い支持率を誇り、今まで続いてきたのは、日本人の中にも、あの土下座外交と、戦後補償、植民地時代にうんぬんを繰り返す中韓に対する苛立ちがあり、それを突っぱねる小泉首相の態度に拍手を送る感覚があったからだ。今までそれをやった人はいなかった。

 そこしか突っ込みどころがないから、福田などは中韓との関係を取り戻すことをアピールしている。また土下座外交に戻るのか。頭を下げ金を吸い取られるのか。無宗教国立慰霊施設なんてばかげたものを作るのか。
 二階なんて親中を売りにする売国奴がまた動き始めている。次の政権でアピールできるのはそれと計算しているのだろう。みな「小泉以後」の自身の存在価値アピールに懸命だ。

 フリップに羅列された「中国首脳と5年、韓国のノムヒョンと3年会っていない」を見ていたら、あらためて小泉政権の価値を思った。せっかくあいつらに頭を下げない姿勢を見せてやったのだ。となるとやっぱり次は安倍しかいない。ここでまた土下座外交に戻ったら積み上げてきた5年が水の泡だ。
 中韓は小泉さえやめれば、また元に戻ると思っている。意のままに操れると。
 サヨクマスコミも福田になれば関係修復と福田人気を煽る。土下座で修復してなんの意味があるのだ。

 毅然として靖國公式参拝する首相が望ましい。
 中韓との関係は、それとは無関係に存在せねばならない。
 9月の自民党総裁選はどうなるのだろう。
 今年の8月15日は小泉首相も唯一実行していない公約として必ず参拝するだろうから、私も靖國に行こう。
5/31(水)
●無防備平和条例

 らいぶさんからのメイル。

 以前お話した「無防備平和条例」の制定を求める直接請求の署名簿の提出が金曜日と確定し、その日から残業となりそうです。
 さて、その「平和条例」ですが、公安のHPに「過激派が市民団体を装い…」などと掲載されており、そこそこ有名(笑)みたいです。


 知らなかった。あのくだらんものがそんなに近々のテーマになっていたのか。

 2ちゃんねるに行って調べる。

【社会】"自衛隊に協力しないし、占領していいから戦争に巻き込まないで"全国で「無防備宣言」運動
★2"敵国の占領や攻撃に対し、抵抗も武装もしない地域を無防備地域とし、敵の無血占領を認め、無条件降伏を宣言することで、消耗戦や敵の不必要な攻撃をやめさせ、住民の無用の犠牲を防ぐのが本来の狙いだ。
 ジュネーブ条約は守られないケースが多々あり、「宣言したところで安全は守れない」といった声も。


 平和ボケしたキチガイの発想だ。あの「人間の鎖」とかに通じる。
 なにを思いつこうが自由だが、まさかこれが市町村レヴェルで是否を問う段階まで来ているとは……。

・竹富町無防備平和条例をめざす会(石原昌武代表)が国際人道法のジュネーブ条約に基づく「無防備地区宣言」を盛り込んだ「町平和条例」の制定を目指す取り組みは29日、条例の直接請求に必要な署名の審査・縦覧が終わった。署名総数1152人のうち町選管(大嶺高安委員長)が有効と判断した1096人について異議申し立てはなく、この数字が確定した。めざす会は6月2日、直接請求に必要な50分の一(67人分)を大幅に上回る署名をもって大盛武町長に直接請求する。町は6月議会に条例案を提案する見通しだ。

 無防備宣言は、武力や戦う意志がないことなどを宣言して戦闘を回避する取り組みで、県内では初の条例案となる。ただ、政府は国防や外交にかかわるとして地方自治体に宣言できる権能はないとの立場。全国でも条例化した自治体はなく、町議会がどう対応するか注目される。

 めざす会事務局の田中むつみ氏が29日午前、町役場内で大嶺高安選管委員長から署名簿の返付を受けた。田中氏は「国民保護計画が日程にのぼっているが、ぜひ無防備条例を取り入れてほしい。町民の3分の一近い人が署名した。大盛町長には平和条例を取り入れてほしい」と話している。

◎基礎を復習

「壇君Who's who」
6/22

◎ 2ちゃんねるでお勉強──中川八洋 ◎

【文中敬称略】

 中川八洋の本を読んでいる。元々は綜合誌で知った人だった。
 まだ読んでいない著書の中に福田和也に触れたもの(というか手厳しく批判したもの)があると知る。ぜひとも読んでみたい。が入手できない。
 図書館じゃ無理だし、新宿の大きな本屋まで行かねば無理だろう。行くしかないかと思っていた。

 私の福田に対する気持ちは、かつての5対5から今は3対7ぐらいになっている。いや2対8か。いやいや1対9か(笑)。
 石原都知事が絶賛していた頃と比べると、かなりの粗が見えてきた。あれはやはり慎太郎さんも自分を礼賛するイヌコロはかわいかったってことなんだろうな。「日本の論壇を背負って行く逸材」とまで持ち上げていた。

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 そんなある日、2ちゃんねるの「文学」の板で、福田和也批判スレを見つけた。
 タイトルは《【じつは】福田和也に点数をつけるスレ【0点】 》である。
 この中に、私が探していてまだ読んでいない中川八洋著『福田和也と“魔の思想”』に触れている部分があった。

 まったく2ちゃんねるは奥深い。どうしようもないゴミも多いが、刮目すべき智性もきらめいている。スモーキーマウンテンでゴミ探しをやっている気分である。たまに金目のモノがあるからやめられない(笑)。

http://book3.2ch.net/test/read.cgi/book/1148098337/


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(読みたいと思いつつまだ手にしていない本のカヴァーを先に見てしまうのも奇妙な感じである。早く入手したい。)

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4 名前:吾輩は名無しである[] 投稿日:2006/05/20(土) 13:17:06
『福田和也と“魔の思想”』中川八洋

ついでに、この『国家と戦争』を例として、和也の、他の、抱腹絶倒の愉快なトンデモ発言をいくつか拾っておこう。

      「〔フランス革命での〕『サンキュロット』というのはズボンを履
       かないということなんです」(注1)

私は最初、和也が読者を笑わせるためジョークを飛ばしていると、思った。
和也は、慶応大学のフランス文科卒である。修士号ももらっている。
ドイツ語が全くできないのにハイデガーを原書で読んだと自慢し吹聴していたのは知っていたが、 フランス語もできないなどと、誰が想像しようか。
「サンキュロット」とは、キュロット(半ズボン)を履く貴族や上流階級の人々でなく、”長ズボンを穿く”下層階級の人々、という意味で、フランス語を知らない中学生でも知っている。 中学二年生のとき歴史の授業で習うからである。
和也は、きっと中学にもいかなかったのだろう。


山本七平賞の受賞作品となった『地ひらく』も、無教養と歴史の捏造の宝庫である。
山本七平賞は、いつの間にか”無教養”と”歴史の捏造”の作品が絶対的な受賞基準になっている。
その審査委員には、京都大学法学部の目立つような劣等性で”京都大学の恥さらし”ともいわれる、外交史の知見がこれまた中学生以下の、中西輝政がいる(注2)。
教養人であった山本七平が墓の中から怒っている声が聞こえてくる。

「ベルサイユ条約の孤児であったソビエトと、……」(注3)
歴史教養ゼロの和也は、「ソビエト(ソ連)」と「ドイツ」の区別もできない。
いや、ベルサイユ条約すら、全く知らないのだろう。ベルサイユ条約はドイツを対象としたもので、ソ連は関係がない。和也の常識は、小学校五年生に及ばない。

(注2)中西輝政のような、高飛車な嘘つきは、学者の世界にそうざらにはいない。中西輝政「中国には<歴史>で勝負せよ」『諸君!』2005年7月号の、旧敵国条項についてのところを紹介しよう。「一般には、<旧敵国>とは日本やドイツを指すと思われがちだが、これは歴史を知らない明白な誤解だ。

…・・・日本だけを標的とするものだ」(31頁)。
国連憲章第53条第1項後段と第107条が定める「敵国」とは、「第二次大戦中にいずれかの連合国の敵国であった国」を指し、具体的には日本、ドイツ、イタリア、フィンランド、ブルガリア、ルーマニア、ハンガリーの7ヶ国である。
しかし、国際法が皆目理解できない、おそらく条文も読む能力もない中西輝政は、「日本だけの1ヶ国」との珍説を恥じることもなく開陳する。
(注3)「地ひらく」『諸君』1999年9月号、230頁。単行本化の時、この部分は削除している。


「日本人よ、女衒と詐欺師の末裔よ」と日本人を嘲り、「日本は漂泊者たちの家郷」と日本国を貶め、ひたすらに日本に唾をはきかけるのが和也である。
かくも異様な、日本人に対する憎悪と日本国に対する呪詛は、狡智な歴史捏造による日本断罪へとエスカレートする。和也の大著『地ひらく』は、その好例で、数々の歴史の捏造で満載である。

例えば、「南京大虐殺があった」「日本軍は残虐非道」と強弁するために、石川達三のキワモノ小説『生きてゐる兵隊』から長々と引用したり、素人眼にも創作だと見抜かれて歴史資料から除外されている、奥宮正武の『私の見た南京大虐殺』をさも学問的にも耐える史料として引用する(注1)。
小説を「史料」とする慶応大学教授など前代未聞だが、福田和也は学者でないことが、そのペンの強みとなっている。『地ひらく』のすべてにわたる、歴史学的に明らかな歴史の捏造と歪曲は、まとめると優に一冊の本になる。



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 ありがたい。渇望していたのでダイジェストのようなこれを読めただけでうれしかった。やはり新宿まで出て入手しないと。
 こういう本はネットで買う気にはなれない。自分の手で本屋から購入したい。そういうことをしないと本屋も廃れてしまうだろうし。

 すごいなあ、2ちゃんねるは。こういうのっていったいどんな人が書き込んでいるんだろう。
 いくつぐらいの、どんな智性の持ち主なんだ。想像もつかない。

 中川は保守論客だが、

《論調が毒舌で、それに惹きつけられ賛同する読者がいる一方、時として筆致が過激になるため、あらゆる問題をマルクス主義に結び付けている、批判対象者(いわゆる進歩的文化人は言うに及ばず、福田和也、中西輝政、保田與重郎ら保守文化人をも含めて)を必要以上に糾弾しているなどの批判も多く、評価が分かれる──Wikipediaより》

 というのは知っていた。しかしここまで激しいとは思わなかった。中西なんかボロクソである。いやはやなんとも。
 右も左も論客はみな分裂して行く。私は「ゴーマニズム宣言」を全巻持っていたが、ここ3冊ほど買っていない。もう買うこともないだろう。あんな形の否定否定で行ったら、彼の信者以外は着いて行けなくなる。
 近年でいちばん哀しかったのは「新しい教科書を作る会」の内部闘争だった。

 中川の本をさらに読んだら、やはりこの人にも匙を投げるのかも知れない。あまりに他者否定が強すぎる。どうなることやら……。

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 一転して今度は福田の著作リスト。これまた力作。

24 名前:吾輩は名無しである[sage] 投稿日:2006/05/20(土) 18:19:47
福田の著作。
福田がいかに薄っぺらい原稿を水増しし使い回して、多くの版元をひっかけながら数だけを増やしていったか・・・・呆れる果てる惨状w

『なぜ日本人はかくも幼稚になったのか 』
『続・なぜ日本人はかくも幼稚になったのか 』
『壊滅―なぜ日本人はかくも幼稚になったのか』
『日本国の後始末 』
『日本人の目玉』
『日本の家郷 』
『近代の拘束、日本の宿命』
『日本クーデター計画』』
『日本人であるということ』』
『日本の決断 』

『遥かなる日本ルネサンス 』
『「日本」を超えろ 』
『大丈夫な日本』
『愛と幻想の日本主義 』
『空白の終焉へ―日本復興の思索 』
『余は如何にしてナショナリストとなりし乎』
『いかにして日本国はかくもブザマになったか 』
『内でも外でもバカばかり―日本はいつから愚民の群れに堕したのか』
『すべての日本人に感じてほしい魂の昭和史 』
『「覚悟」のない出発(たびだち)―日本は今、何を考えるべきか』
『「内なる近代」の超克―日本人として、如何に自らを語るのか』
『この国の仇―「反論できない正論」を討つ 』
『なぜ今、「武士道」か 日本及び日本人の復活―この「自助の歴史・精神」が将来を救う 』


『地ひらく〈上(下)―石原莞爾と昭和の夢 』
『超・偉人伝―カリスマたちは激しいのがお好き』
『総理の値打ち』 
『人を斬る覚悟があるか 宮本武蔵「五輪書」の真髄』
『俺の大東亜代理戦争』
『魂の昭和史―震えるような共感、それが歴史だ』
『新・世界地図―直面する危機の正体』
『滴みちる刻きたれば〈第1~3部〉松下幸之助と日本資本主義の精神 』
『第二次大戦とは何だったのか?―戦争の世紀とその指導者たち』
『スーパーダイアローグ、世紀末新マンザイ―パンク右翼vs.サヨク青二才 』


『この国が待望する名宰相の条件―その品格と見識の研究』
『石原慎太郎「総理」を検証する―国民に「日本大乱」の覚悟はあるか 』
『真剣勝負』プロレスラー前田日明と対話。
『暴論・これでいいのだ!』坪内 祐三と。
『最後の対話―ナショナリズムと戦後民主主義 』漫画評論大塚英志と。
『奇妙な廃墟―フランスにおける反近代主義の系譜とコラボラトゥール 』
『罰あたりパラダイス 』
『闘牛島 徳之島』
『岐路に立つ君へ―価値ある人生のために 』…こんなの読めば絶対道を誤るw…
『価値ある人生のために―若き友への手紙 』


28 名前:吾輩は名無しである[sage] 投稿日:2006/05/20(土) 18:52:42
福田の著作。文学作品に点数を付ける意表をついた戦略で物議をかもし、とにもかくにも注目を集めることに専心。
あとは「売れるが勝ち」の商業街道をまっしぐら。どんなネタでも話題になりゃええ、どこかが本の形で出してくれさえすりゃこっちのもの、世俗が喜ぶ毒舌に巨匠こきおろし、手段は問わず、目指すは一路、左ウチワの印税生活・・・・下手な鉄砲も数だけ並べてw

『作家の値うち』
『「作家の値うち」の使い方』
『人でなし稼業』
『乃木坂血風録人でなし稼業 』
『喧嘩の火だね』
『甘美な人生』
『悪の対話術』
『平成ゾンビ集―世にも恐ろし巷談』
『ろくでなしの歌―知られざる巨匠作家たちの素顔 』
『皆殺し文芸批評―かくも厳かな文壇バトル・ロイヤル 』
『オバはん編集長でもわかる世界のオキテ―福田和也緊急講義』
『南部の慰安―福田和也文芸評論集 』
『江藤淳という人 』
『保田与重郎と昭和の御代』



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 こうして福田の著作を並べるだけでたいへんな労力である。いったいどんな人が、何を目的でここまでやるのか(笑)。まったく2ちゃんねるってのは……。
 もっともこれはコピーかも知れない。それでも最初に作った人はいるわけだ。ん? Wikipediaからのコピーかな。

 しかし福田というのは自分の出す本の価値をどう思っているのだろう。いくらなんでも出し過ぎである。これじゃ思いついたことを書いて全部本にしているだけだ。こんなに書き散らして、間違いだらけで、その責任をどう考えているのだろう。すぐに消えて行くものだから後は野となれ山となれの感覚なのか。

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 このスレの書き込みでいちばん笑ったのが下記のもの。

35 名前:吾輩は名無しである[] 投稿日:2006/05/21(日) 03:27:22
しかし、文芸評論家ってカッコイイ雰囲気があるけど。
吉本だって美男じゃないけど、写真見て「おお!」という華がある。
福田の顔はダメだ。
文学やるヤツは、顔が縦長じゃないとダメなんだよ。

40 名前:吾輩は名無しである[] 投稿日:2006/05/22(月) 17:40:32
>>35
> 文学やるヤツは、顔が縦長じゃないとダメなんだよ。

あ、それわかる。ちょっと頬がやつれた感じの人がいいよね


 吉本に「おお!」という華があるとは思わない。貧相だよねえ、あの鼻の下の長さは(笑)。
 福田の顔はまた別種の感慨がある。「C級サラリーマン講座」のあの太った部長を思い出す。ひとことで言うと「オタク系」の顔であり、今までなかったタイプになる。
 『週刊新潮』の「闘う時評」にある似顔絵を貼りたいのだが手元にない。

「顔のことを言うのは反則だろ」って気もするが、「顔は大きいよな」とも思う。いや顔面の大小じゃなくてね(笑)。
 四十過ぎの人間は顔を見ればわかる。それがすべてではないかとすら思う。

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 ところで、木曜に近所のセブンイレブンを見たら、『週刊新潮』が20冊、『週刊文春』が10冊だった。二誌の実売数はいまどうなのだろう。
 もしかして同じ20冊を並べたのだが、私が手にするまでに『週刊文春』が10冊捌けてしまったのだろうか。その可能性もある。
 いや、ぎっしり棚に詰め込まれていた情況からしてそれはない。あれは並べたばかりだった。この店の入荷数は新潮20冊、文春10冊なのだと思う。そんなに新潮と文春に差が付いたのだろうか? 今の私は「週刊ノナカ」である『週刊文春』は読まないのでどうでもいいが。

 そういやノナカが「次の首相は福田さんがふさわしい」と発言していた。中韓奴隷外交のノナカには安倍になられたら困るのだろう。
 引退した割りには口を出したがる。私もここに政治的なことをいくらかは書いているのだから、今もノナカを支えている「同和利権」に関して書くべきなのだろう。

 競馬も「同和利権」の宝庫である。この種の話はタブーだから、もしも書いたらかなり興味深い話になる。現地では誰もが知っていて口にしているのに一切活字にならないのが不思議だ。私はジャーナリストではないし、そういう分野には関わらないようにしているが、ここまでのタブーなら書いてみたくもなる。
 そういえばあれだけ捏造による誹謗中傷が大好きな2ちゃんねるでも、この話は一切でていない。あそこが結局素人の坊やの集まりだというのがよくわかる。

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 さて、新宿紀伊国屋まで本を買いに出かけよう。遠足気分(笑)。わくわくする。

7/4(火)

 滋賀県に女性知事


★滋賀県知事選、嘉田由紀子氏が初当選…社民支持

・滋賀県知事選は2日、投開票され、新人の大学教授・嘉田(かだ)由紀子氏(56)(無=社民支持)が、現職・国松善次氏(68)(無=自民・民主・公明推薦)、新人の 県労働組合総連合議長・辻義則氏(59)(無=共産推薦)を破り、初当選を果たした。

 女性知事の誕生は、大阪、熊本、千葉、北海道に続き全国5人目で、同県では初。
 投票率は44・94%(前回38・67%)だった。
 選挙戦では、同県栗東市で5月末に工事が始まった新幹線新駅建設が大きな争点 だったが、「凍結」を訴えた嘉田氏の勝利で、建設が中断することになる。

 嘉田氏は、県が約117億円を負担する新駅「南びわ湖駅」(仮称)や、国土交通省が 建設中止を打ち出した大戸川ダム(大津市)などのダム建設を「税金の無駄遣い」 として、事業凍結を唱えた。さらに県職員の1割削減、知事退職金返上、小中学校での 30人学級実現などを公約に掲げ、浮動票を取り込んだ。(読売新聞)

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★「相乗り敗北」に衝撃  滋賀県知事選で自・民・公

 2日投開票の滋賀県知事選で自民、民主、公明の3党が推薦した現職の国松善次氏が新人の嘉田由紀子氏に敗れたことで、3党はいずれも「安易な相乗りへの批判が予想以上に厳しかった」と受け止めており、来年の統一地方選や参院選をにらんだ政党不信への対応や選挙態勢の引き締めが急務となる。地方組織に根強い「オール与党志向」の体質見直しも迫られそう。
 特に民主党は、来年の参院選に向け与党との対決姿勢を強めていこうと、小沢一郎代表の指示で5月下旬に知事選や政令指定都市の市長選での「相乗り禁止」方針を打ち出したばかり。

 今回の知事選は既に滋賀県連や支持団体の連合が推薦を決めた後だったため、党本部も推薦を「例外扱い」として認めたが、方針を貫けなかった上での敗北だけに執行部のショックは大きい。
 与党との対立軸路線を掲げながら、野党第一党として有権者に「選択肢」を提示できなかったことに党内から批判が出る可能性もある。
 民主党幹部は「相乗りすれば、『既成政党』対『脱政党』の対立軸が生まれてしまうことが実証された」と指摘し、今後は地方組織の反発があっても相乗り禁止を貫く必要性を強調した。

 一方、与党は無党派層が選挙戦を大きく左右する状況が続く中で「民主党が積極的に動かなかったのが主要な敗因で、小泉政権や自公連立政権への批判が反映されているわけではない」(公明党幹部)と強調。
だが自民党関係者は「わが党もまとまり切れなかった」と振り返った。

 「当初は勝って当然と楽観していた選挙だっただけに、油断があった」(自民党筋)のも事実。与党でも地方選での与野党相乗りに慎重論が高まりそうだ。(共同通信)


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38 名前:20[sage] 投稿日:2006/07/03(月) 13:07:36 ID:T1J/Ym1f0
指摘はもっとも。スマソ
※お詫びに嘉田当選までの流れ

本人が立候補したがっていた時に、アンチ国松だった近江八幡の自民県議と結託

「県民党」と称して自・民・公・社・共に推薦依頼

自民、民主は国松と嘉田のどっちにするか割れたが、結局ともに国松で勝てると踏んで決着。公明は自民追従

嘉田陣営は政党支援をあきらめる。


残りの共産とは新幹線新駅反対で候補者の一本化を模索したが、共産から「反自民候補になれ。共産候補の公約を取り込め」と言われて断る

社民は推薦を出したがったが、
「特定の政党色がつくのは嫌。(手伝うけど口は出せない)支持ならおk」と打診

元々地盤がない社民は了承。結果的に「社民支持」となる

どっちかっつーと社民が漁夫の利を得ただけ

76 名前:名無しさん@6周年[] 投稿日:2006/07/03(月) 14:04:18 ID:DQVCpZ+M0
選挙公報より

「私たちも応援しています!」

写真家                今森光彦
薬害エイズ裁判原告        川田龍平
絵本作家               混同薫美子
画家                  鈴木靖将
使い捨て時代を考える会     槌田劭
元気な徳島ネットワーク      姫野雅義
詩人                  尾崎与里子
フナ寿司職人            北村真一
龍谷大学教授            笠文彦
動物生態写真家          須藤一成
琵琶湖の漁師            戸田直弘
ヨシ笛奏者              平尾美季
漫画家                オノミユキ
同志社大学教授          小原克博
滋賀県管工業協同組合連合会 鈴木正信
里山の住人             田中三五郎
ヨシ博物館館長           西川嘉廣
曹洞家南昌家婦人会       本荘とも子

(50音順)

何この支持層wwwwwバロスww


205 名前:名無しさん@6周年[sage] 投稿日:2006/07/03(月) 18:21:32 ID:QwwcybX90
36 :コピペ:2006/07/03(月) 10:40:51 ID:ksxnDySW0
社民の文字だけ見て脊髄反射する前に読んどけ

434 名前:名無しさん@6周年 投稿日:2006/07/02(日) 23:32:15 ID:tg8HYj+X0
嘉田は本来、政党的な背景がなくて無党派で立った候補。
それに対し、民主、社民が支持を予定していたが、民主は支持決定の前日に突然、三日月大造衆院議員が嘉田支持反対を唱えだし(どうも利権絡みの怨恨らしい)、結局、国松推薦ということになってしまった。

これの決定に対し、民主の地方議員はかなり反発したらしく、
嘉田陣営にかなり自主応援に入っていた。自民党の地方議員も結構嘉田支援に回ったし。
報道だと「社民支持」が全面に出ちゃうけど、あれは結果的に社民の名義が残っただけ。
嘉田さん、学識者で行政との仕事も長年やって来てるから、案外地方議員にも顔効くし、議会対策も意外と抜け目なくやるかもね。民主なんて気づいたら与党面してたりして(笑)

262 名前:名無しさん@6周年[] 投稿日:2006/07/03(月) 21:32:37 ID:AN93vMtb0
この女知事、今日関西テレビのニュース番組でインタビュー受けてたけど、一見知的でまともそうな顔してたから発言注視してみたら、当選した理由について、おおまかにどういうことを言い放ったかと言うと、

{私、女性にものすごい支持を頂いたんですよ。特に山間部の女性。
これまで男社会で「女は黙って家でおとなしくしてろ!」という抑圧を男性から受けてた人達が、
「私はもう黙っていない!自分で動くわ!」と言う意識を持って立ち上がった現われではないでしょうか}

とか抜かしやがった。
時代遅れも甚だしい、とんでもないフェミだった・・・。
呆然としたよ。キャスターの男性も、男性とインタビューしてる前でこういう事を平気で言い放つこの知事にキレかけてた。

女は男を卑下、男も男を卑下、今の日本社会を象徴してるね。

356 名前:名無しさん@6周年[] 投稿日:2006/07/04(火) 00:48:03 ID:u386r1/p0
※社民叩きの人へ

「支持」と「推薦」と「公認」は違います。
嘉田氏は「推薦」を断り、口を出させない「支持」へ社民を譲歩させました。


371 名前:名無しさん@6周年[] 投稿日:2006/07/04(火) 01:09:04 ID:u386r1/p0
※社民叩きの人へ
(前スレ以前からのコピペ)

脊髄反射レス向けにこれも貼っとくか
ttp://www.bsc-int.co.jp/news/0502/kai.html

(リンク先内容抜粋)
国松知事、国会議員をはじめ滋賀県各界代表の壮々たるメンバー120名が終結して
「盧武鉉大統領の琵琶湖来訪を願う会」が盛大に開かれました
みんな一緒に 「盧武鉉大統領! お待ちしてま~す!」

(補足)
ただ、国松氏が親韓国というより、たんなる付き合いの問題の気もする(安部氏と統一教会の関係みたいなもの?)

7/6
× 北の狂人ミサイル ×

 七月五日。午前四時から机に向かっていた。六時過ぎに一息つこうと、習慣で「みのもんた」をつける。どうせいつものよう「サッカー」と「殺人事件」しかないに決まっている。確認して消し、そのまま昼過ぎまで突っ走る予定だった。

 ところが北朝鮮の狂った「かまって君」がかまってもらえないのでミサイルを発射したとのニュース。花火程度の粗末な武器だが充分に殺傷能力はある。人も武器も粗末だからこそたちがわるい。そう、これは重要だ。粗末だからこそたちがわるいのである。本格的ヤクザの持つ日本刀よりチンピラの持つナイフの方が危ないように。
 安倍官房長官の会見が6時18分。そのまま食い入るようにテレビを見る。

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 NHKのコメンテイタに江畑謙介さんが出ていた。独特の髪型で話題になった軍事評論家の江畑さんだが髪の絶対量がすくなくなっていることが目立つ。つまり、分け方でごまかせる状態ではなくなっている。すくない髪の毛をへんな分け方で有るように見せたから目立った。今はもうどんな分け方をしても地肌が見えてしまっている。そうなるとちっともへんな分け方ではない。妙なことで時の流れを感じた。

 髪型と言えば竹村健一だ。「七三分け」ならぬ「九一分け」で話題になった。最近「報道2001」で上からカメラを振ると、今ではもう頭頂部に髪がない「デンスケハゲ」なので分け方に意味がないのがわかる。

「お笑いスター誕生」で世に出た九十九一(つくもはじめ)のアルバムはおもしろかった。そこに竹村の真似をしている爆笑ネタがあった。あれはえ~と、もう二十五年ぐらい前になるのか。
 北の狂人がミサイルを発射した日に江畑さんと竹村さんの髪型を思い出すのは横路、いや横道だが。

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 みのの番組には恵谷治さんが出ていた。これって偶然だよね? 昼以降の番組に恵谷さんや重村教授が出まくっていたのは当然だけど、午前四時過ぎに発射されたことを知ってからのスタジオ入りでは間に合わない。その可能性もあろうと読んでの出演ならこれはスタッフのヒットである。北のかまって君はこれみよがしだけで実際には発射しないというのが大筋だったのだから。

 そのままテレビを見続け、午前七時には、そういう方面の仕事をしている友人に電話をした。どの程度の非常事態なのかを教えてもらおうと。
 八時半までテレビを見て、一息つく。

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 夜のニュースで、ミサイルの燃料が「注入したらすぐに使わないと使えなくなるモノ」であると知る。なんかむずかしい名前を言っていた。となるとあの貧乏国だから、入れた以上発射することになるのか(笑)。
 折しもアメリカは独立記念日。「かまって君」のわざとらしさがよくわかる。

 まともな国防軍をもっていたなら、すぐに正当な経済制裁に踏み切れる。しかしアメリカ頼りの現状では万景峰号を半年入行禁止にするのが精一杯。実際送金停止にすれば簡単に死命を制することが出来るのだが、すると追いつめられた気狂いがなにをするかわからない。それを自力で制する力がないのだからしかたない。敗戦六十年の歪みを未だに引きずっている。

 さて今日も「みのもんたの時間」になった。動きを見てみよう。(7/6 am6:30)

■政府の「当面の対応」の要旨

対北措置
 ▼北に厳重抗議しミサイルの開発中止、廃棄、輸出停止を求める。
 ▼万景峰92入港禁止。
 ▼北当局職員の入国は原則認めず、他の入国も審査を厳格化。北船舶が入港する場合、乗員の上陸は原則認めない。
 ▼在日の北当局職員が北帰国後は再入国を原則認めない。
 ▼国家公務員の北渡航を原則見合わせ、一般人の北渡航自粛を要請。
 ▼航空チャーター便乗り入れを認めない。
 ▼動向を見つつ、さらなる措置を検討する。
 【国際社会の連携
 ▼国連安保理などでの対処を働きかける。
 ▼6カ国協議関係国間の協議、露サンクト・サミットなどを活用、調整・情報交換を行う。

(産經新聞より)

7/18
 陸自、撤収完了!

 三連休のあいだ、6時起きだった。土曜は5時に起きたが、日曜月曜は6時だった。いつもの午前2時起きからすると寝過ごしなのだが、そのあとの時間がたっぷりあるから問題はない。ごくふつうの生活がたまらなく快適であり贅沢に思えた。あと最低でも三ヶ月はこんな生活が続く……。
 今日からはまた2時起きにもどらねばならない。

 今朝は5時半起き。
 昨夜momoさんが陸自のイラクからの撤収完了を教えてくれたので夜更かししてニュースを見た。
 momoさんが教えてくれたのは、「撤収と撤退」の話から、日テレが「撤退」と言ったというのである。そのことでしばらく話し合った。

 『報ステ』が「撤収」としていたのを確認した。読売新聞はもちろん撤収である。日テレのそれはなんだったのだろう。ニュース速報だったというから単なる担当者の不見識か。

イラク派遣にかかった総費用(今年度分は予算額)は、陸自分だけで約728億円」
 
なんて書いたらまた共産党系が騒ぐ(笑)。だったら世界の大国である中国にいくら援助してるかもっと書いてくれ。

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イラク派遣の陸自部隊、全員が撤収完了


最後にイラクから撤収し、クウェートの基地に到着した陸上自衛隊=尾賀聡撮影

 【クウェート=高野光一郎】復興支援のため、イラク南部サマワに派遣されていた陸上自衛隊部隊の最終派約220人は、航空自衛隊のC130輸送機で、サマワ近郊のタリル空港を出発、17日午後1時35分(日本時間同日午後7時35分)、クウェートのアリ・アル・サーレム空軍基地に到着した。

 7日から6派に分かれてサマワを出発した約600人の部隊は、全員無事にイラクからの撤収を終えた。

 クウェートで健康診断などを済ませた後、今月末までに日本へ帰国する。

 陸自部隊の輸送などを担当してきた航空自衛隊約200人は、米軍や国連などの物資輸送のため、引き続きクウェートに残り、今後はバグダッドやイラク北部にも活動空域を広げる。

 陸自は、イラク復興支援特別措置法に基づき、2004年1月から2年半にわたり、サマワを拠点にムサンナ県内で復興支援活動を展開した。この間、100~500人規模の部隊を3~6か月交代で派遣、総人員は5500人に上った。学校や診療所、道路、浄水場など133か所の公共施設の復旧・整備をしたほか、5万3500トンの給水、277回の医療技術指導を行った。

 イラク派遣にかかった総費用(今年度分は予算額)は、陸自分だけで約728億円。

(2006年7月17日21時18分  読売新聞)


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