2005年8月衆議院選挙


8/5(金)  郵政法案狂騒曲

 いよいよ大詰めである。8月8日月曜日が決選投票になりそうだ。
 否決の可能性が高いらしい。となると衆議院解散である。小泉さんは、やる。解散だ。
 
 この春、図書館勤務から選挙係(正しくはなんという職場なのだろう)に移動したらいぶさんは固唾をのんで推移を見守っていることだろう。否決され衆議院解散になったら、らいぶさんには空前の忙しさが待っている。都議会議員選挙のときでも数日泊まり込みだったというから激戦区大田区の国会議員選挙となったらそれどころではないだろう。その代わりこれを乗り越えると年末にチェンマイでのんびりと家族と過ごす時間は確定したことになる。
 可決され解散がなくなったら激務は押し寄せてこないが、いつか爆発する爆弾みたいなものだから腫れ物に触る気分で待つ日が続くことになる。年末にきな臭い噂が流れたらチェンマイに行くこと(らいぶさん流に言うと里帰り)は叶わなくなる。待機状態だ。
 どっちがいいだろう。私がらいぶさんだったら「さっさとすませてくれ」の心境になる。
 区役所の勤務でもこういう極端に忙しい時期とそうでない時期が分かれる業務があると知った。いろいろである。 
 私は郵政民営化賛成なので可決して欲しいと願うが、それ以上に解散の楽しみもまた大きい。

 議員という職分に拘泥せず今の任期を勤めたら好き勝手に生きようと思っている小泉首相だから解散したら選挙がたいへんだという自民党議員のことなど関係ない。いくら森が解散したら派閥の長を降りるとごねても通じない。郵政民営化という我を通すのみである。それでやってきたのだから当然だ。
 解散になったら亀井、平沼らは新党結成である。これが50人前後、綿貫らは無所属のグループで行くだろうといわれている。この亀井らの新党に石原慎太郎は関わるのであろうか。都知事のまま党首になるという噂も流れている。最大の興味はこの点だ。
 選挙の結果200人を切ったら自民党は公明党を足しても過半数を確保できない。亀井平沼の新党との共闘はありえない。すると民主党と亀井らが組むのか。綿貫グループももちろんそっちだ。民主、新党の合同政権が出来て、自民党は150人ほどの野党となる。いや民主党と亀井平沼新党は思想的に合わないから民主党とは絶対に組まないだろう。権力闘争だから政治に絶対を用いるほどくだらないことはないが。自民党と社会党が組んだときは笑っちゃったもんな。じゃあどうなる。
 
 いちばん具現的なのは民主と公明の合同政権だろう。すでにそれらしきことを公明党は言っているし、政権与党になるうまみさえあれば民主と組むことにためらいはない。よくないねえ。宗教が政権のふぐりを握っている。
 問題は首相だ。民主のオカダがなるのか。これだけはイヤだ。しかし民主党政権ならそうなる。
 
 民主党に政権を渡したくない自民党が新党と組む可能性はあるか。だったらなんのための分裂かとなる。石原新党ならいい。石原新党と自民党が共闘して総理に石原がなる。私の場合、これがいちばん楽しい展開になる。中国韓国にノーと言える日本、夢のようである。北朝鮮の拉致問題も一気に進展するだろう。ついでに民主党から西村真悟が新党に移籍して防衛大臣になると理想的だ(笑)。

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【附記】
 この当時『週刊ポスト』あたりで予想屋がさかんに「自民党大敗150議席」なんてやっていたものだから、私もその影響を受けてこんな寝ぼけたことを書いている。
 このころはまだ石原新党が根強く噂されていたのだった。
 
8/8(月)  郵政法案否決、衆議院解散へ!
 午後から夕方、夜まで、テレビに釘つけだった。参議院で17票差で否決になり解散決定となる。
 午後はNHK総合が高校野球を3チャンネルに追いやって特番を始め、日テレ、TBS、テレ朝と否決解散特番。CMになるとチャンネルを替えつつ各局を見る特番の醍醐味。平日の月曜日の午後にそれが出来るフリーランスの数少ない特典でもある。
 テレビ東京が隙間狙いの番組を流しているのはいつものこととして、フジテレビがあの男版シンクロナイズドスイミング「ウォーターボーイズ」の再放送を流していて特番を組まないのには失望した。ホリエモン事件の時にあらためて思ったが、フジテレビは左翼化するテレビマスコミを憂い、財界が金を出し合って設立した特別なテレビ局なのだ。氏素性が他局とは違う。フジこそ民放では真っ先に特番を流さねばならない。

 午後6時からの閣僚会議は島村農相が解散への署名を拒んで遅れる。小泉首相はかつてのような派閥政治を拒んだが、綱引きの力学までは否定できず、バランスを取るため他派からも登用した。島村は亀井派だから当然こうなる。中曽根の息子がやったことも、親父を引退させられたし、参議院議長になるのもじゃまされたし、恨み骨髄だからこれまた予想できたことであった。

 ここ数日、笑ったというか呆れたというか、上手にマスコミを引きつけていたのがオーニタで、自分をアピール出来ると判断した場では、カメラ目線で議長を護ったりするのと同じように、いかにも苦渋に満ちた表情で、賛成か反対か棄権かをぎりぎりまで明示せず(早めにしてしまうとテレビから追いかけられなくなる)テレビに出まくりしゃべりまくっていた。「結論は60%」とだけ言う。すると当然「どっちに60%なのか」と問われる。「それはまだ言えない」と口を濁す。すると翌日もテレビカメラが来るわけだ。そうして国民に顔を売っていた。参議院なんてどうでもいい存在の一票がここまで価値を持つことはめったにない。そのチャンスの前髪をオーニタは逃がさない。しっかりとつかむ。天才的である。猪木が新日の連中に「オーニタの爪の垢でも煎じて飲め」と苛立って怒鳴った気持ちがわかる。オーニタは猪木の実子以上に猪木のDNAを受け継いでいる。

 そもそも参議院なんてのはさっさと廃止すればいいのだが、でもそうなると解散決議なんてのはどうなるのだろうと無知バカが素朴にハテナマークを浮かべたら、ゲストに出ていた舛添がタイミングよく教えてくれた。一議院制のドイツでは、与党が内閣不信任案を出して解散に持ち込むのだという。もちろんそれは真の不信任案ではなく解散のための、いわばヤラセである。なるほどね、そんな方法があるのか。勉強になった。今回の日本は民主党から内閣不信任案が出されている。これはいつも通り。

 午後7時4分。衆議院解散。この辺の数字はあとからの知識ではなくリアルタイムで見ている。
 何年に一度のお祭りの瞬間である。あの「万歳」はいつ見ても滑稽だ。

 らいぶさん、忙しくなるなと思った。でもやりがいのある仕事だ。それに、これで年末はゆっくりチェンマイに帰れることが決まった。

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 暑かった。蒸し風呂である。多摩地区には大雨洪水注意報が出ていたから湿度も高かったのだろう。
 私はいま主流に成りつつあるテレパソなるものにまったく興味がない。その気になればPCIにボードを取りつけてすぐに作れる。だがテレビとパソコンは別のものだと思っている。
 しかしきょうだけは自分のパソコンがテレパソだったらなと思った。クーラーがあるのは仕事部屋だ。寝室兼居間まで冷気は届かない。その部屋が異常に暑い。テレビはここで見るしかない。ここ数日、夜は仕事部屋で寝ている。その暑い部屋で何時間もテレビにくいついているのはつらかった。なにしろ枕が濡れるほど汗をかくのだ。ふつう「枕が濡れる」とは涙なのだが。
 もしもテレパソなら涼しい部屋で片手間に見られた。全局をチャンネルサーフィンしつつ熱心に見るのだが、かといってすべてが夢中で見る映像でもない。ニュースソースが足りなく繰り返しも多いし、ゲストで呼ばれている政治評論家や政治家に嫌いなのがいたらすぐに替える。パソコンの画面の片隅にちいさく表示させ、仕事の片手間に見るぐらいでちょうどいいのである。いらないと思っていたものに初めて興味が動いた日だった。

 夜。H子さんがきのうの礼の電話をくれた。私はきょうはテレビにしがみついてたいへんだったと言う。前々から今か今かと待っていた大事件である。H子さんは乗ってこない。形式的に「どうなったの」と訊く。もう午後10時過ぎだ。まだ何も知らないようだ。そんな人もいる。
 解散と知って「自殺する人が大勢いる時勢なのに解散なんかしてまた無駄金を使う。ほんとにもうどうしようもない」と一見しかつめらしい、しかし激しくピント外れの意見を言った。これじゃよくある井戸端会議のおばさんである。こんなのが社民党を支持したりする。H子さんも所詮女なんだなと気落ちした。
 で、「あのね、そんな意見じゃダメなんだよ」と説教しようとしたら電話が切れた。IP電話はよく切れる。なんでもH子さんのいる御徒町近辺では加入者が少ないので信号が弱いのだそうである。嘘みたいな話だがYahooBBの人間が言ったというから本当なのだろう。とにかくH子さんとの無料IP電話はよく切れる。でもそれで、それは「女にそういうことを押しつけるな」という天の思し召しなのだと理解し、次に電話が繋がったときはもうその話題は避けた。

 そのあと、妻と電話で話したら、妻の方から衆議院解散の話を始めたのでおどろいた。中国でもニュースで流しているという。かなり大きな扱いのようだ。妻は私が小泉首相好きなのを知っているから目にとめたようだ。
 妻が父とカタコトで話したとき、「コイズミさんはキョーサントーですか?」と言って父を和ませたことがあったことを思い出す。妻には政党が複数あって競り合うことがわからない。一党獨裁という歪んだ社会にいるからだ。
 あのような大きな国がそういう政治体制なのだから怖い。一党獨裁の大国とは知恵遅れの粗暴な大男みたいなものである。周囲が力を合わせてなんとかしないと危険だ。
 それにしても写真のような山奥で、日本と8千キロ離れているのに、それがニュースとして伝わり、そこからの電話をちいさな携帯電話で受けて、話題として話し合えるのだから便利な世の中になった。便利すぎて未だに実感がない。

 妻は小泉さんが郵便局を民営化しようとしていることまで理解していて、「郵便は民営ではなく政府がやったほうがいい」と意見を言った。日本的に言うと妻のいるのは過疎地の山奥みたいなものだから、日本と同様に民営になって切り捨てられることを案じたようだ。私は、日本の特定郵便局の実態や、国鉄が民営化された事による効果、ドイツの民営化と過疎地対策のことなどを一所懸命にしゃべった。語彙が足りないのでそりゃかなりお粗末な子供子供した会話ではあったが妻はなんとか理解してくれたようだ。

 中国にも長年公務員を勤めた人に対する恩給のような制度はあるらしい。近所の妻の縁戚にも、おじいさんが長年郵便配達夫だったので引退後月々恩給をもらっていて、亡くなったあとは奥さんであるおばあさんがそれをもらっている家があるという。本人から妻に代わったので額は減らされたろうし、もともとそれは微々たる額である。だが米を売ったりする年に何度かの現金収入しかない農家からするとそれは貴重な毎月入る現金収入だ。娘がそれをとってしまい、無一文のおばあさんが泣き暮らしていると聞いた。タイ族は娘が親の面倒を見るのでこの娘は婿取りの実娘である。この辺のもめ事もまたいずこも同じ、という感じだ。

 インテリであるはずのH子さんが郵政法案否決、衆議院解散という事態にまったく興味のないことに失望したが、妻が興味を持っていた意外さで救われた夜だった。

 過日の『週刊アスキー』でコータリユージがいいことを言っていた。「若者よ、年を取ることは悪いことではない。新聞の株式欄を見ながらうまい酒が飲めるようになる」と。言い得て妙、正にその通りである。
 若いときは新聞を読むのに誰だってテレビ欄やスポーツ欄から入る。せいぜい背伸びしても文化欄程度か。それがいつしか一面の政治欄や経済欄がおもしろくなっている。ミルコとヒョードルのどっちが勝つだろうというのと同じ感覚で政治が楽しめるようになる。「立ち技ならミルコだが寝たらヒョードルか」と同じように自民党と民主党を論じられるようになる。まったく「年を取ることは悪いことではない」である。私は政治に興味のないおとなを見ると、いつも「こんなおもしろいものを、なんともったいない」と思ってしまう。
8/10(水)
 コバヤシコーキの選挙区に小池百合子
 おもしろいなあ、たのしいなあ、ぞくぞくする。最高だ。川田が新日GⅠに乗り込んでもまったく昂奮しない時代になってしまったが政治にはこれがある。郵政法案反対を唱え、亀井綿貫部隊の急先鋒としてテレビに出ては批判を繰り返していたコバヤシコーキの東京10区に自民党幹部は環境庁長官の小池の立候補を決めた。
 これを聞いてコバヤシは顔面蒼白になったという。もともと選挙には弱い。前回も民主党候補に4千票の微差で勝ち上がってきた。小池出馬を知る前、彼はいざとなったら公認されるだろうと気楽なことをしゃべっていた。小泉首相を甘く見ていたのだ。

 あれだけ郵政法案を批判し、これみよがしに右手の青票を掲示して投票した。大見得を切り、必ず正義は勝つと言っていた。なのに公認されず、しかも強敵を送り込まれるとなったら脅えている。これはおかしい。ああいう形で批判し、反対したのなら、こうなることは判っていたはずである。「こうなることは判っていました。当然です。受けて立ちます」と言わねばならない。それが「囚人と猛獣を闘わせるローマ時代の皇帝の暴虐だ」と非難している。いきなり自分を囚人にしてどうする。小池を猛獣にしてどうする。さっきまで英雄気取りだったではないか。

 テレ朝に大下英治が出て、小泉首相を「入れ墨又次郎と言われた祖父の昇り竜の背中を流して育った。侠客だから喧嘩になったら一歩も引かない。ぶれない」と分析していた。ほんとになあ、自民党の政治家ってのは表ではええかっこをしても裏ではすぐに談合に走るのに、派閥領袖の森が首相官邸まで説得に来てもカンビールとしなびたチーズでもてなし、「変人を超えて狂人」と言わしめているのだからたいしたもんだ。「殺されても変えない」は侠客そのものである。郵政改革は師匠の福田赳夫時代からの宿願だが祖父が逓信大臣であったこともまた因果であろう。
 田中角栄は当時ですらすでに使命を終えていた特定郵便局を自分たちの支持母体であるとあの時代に増やしている。なんともたまらん人である。特定郵便局の腐った現状なら私もいくらでもしゃべれる。

 今回の解散は郵政法案と同時に、小泉首相のもうひとつの宿願である「田中派つぶし」の最終仕上げなのだと言われている。
 きょうは亀井の地元の広島に竹中金融大臣が乗り込むと報道され大騒ぎになっていた。本人も党も否定したが亀井は肝が冷えたことだろう。

 同じく反対し意気軒昂だった比例区当選の八代英太は、自民の公認がとれないとなると東京12区で立たざるを得ず、そこはかつて自分の地元だったが今は公明党に譲っているから勝ち目がない。きょうのインタヴュウでは「なんでこんなことになったのか」と感極まって涙を拭っていた(笑)。そりゃなるだろうよ、なるようなことをしたんだから。
 このコバヤシとかヤシロの感覚がわからない。自民党に逆らって支持者の郵政族にいい顔をして、それで党から公認がもらえて当選できると思っていたのだろうか。信じがたい。まずなにより「解散」はブラフでほんとはしないと思っていたのだろう。ずいぶんとぶれない侠客を甘く見たものだ。
 もともとすこしもおもしろくない森繁久弥の真似ぐらいしか藝のなかったヤシロが、畠山みどりの歌謡ショー司会で、文字通り奈落に落ち、下半身不随となり、障碍者代表としてここまでのし上がったことの方が間違いないのである。今回の落選で完全に政治生命は終る。めでたい。

 これからまたどんな事件が起きるのか目が離せない。「××を見るまでは死ねない」という言いかたがあるが、今の私は、9月11日の当落速報を徹夜で見終るまでは死ねない。

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 新党断念──お粗末な結末
 なんだか大山鳴動して、になってきた。新党結成はないのだという。党がなければ比例での当選はない。自民党側は比例制度に批判的で決して重複出馬しなかった小泉首相が票を取るために比例にも名を連ねると早々と積極的な方針を出している。これは比例はどこに入れるかと迷ったとき、象徴である首相がそこにいるのだから自民党にとってはうまい作戦である。それを言い出したのが河野太郎だというのですこしだけあのブツブツ顔を見直した。

首相が比例区に出馬するとすでに貼ってある首相の顔写真入りの多くのポスターを剥がさねばならないと県議連から抗議があって首相は比例区を断念。

 亀井派の比例当選者なんぞは今頃がっくり肩を落としてやけ酒でも飲んでいることだろう。いやあまりに落胆して酒すら飲めないか。
 すべては読みが甘かったのである。自民党のお蔭で比例で当選させてもらった亀井派の議員は先行きをどう読んでいたのだろう。青の反対票を投じて郵政法案が否決になっても解散などありえないと思っていたのか。万が一解散になっても今までと同じく公認してもらえ、自民党の力で比例区でまた当選できると思っていたのか。信じがたい能天気である。小泉首相のふるった大鉈が気持ちいい。
 議員は選挙に落ちたらただの人だ。小選挙区に出て戦える人はまだいい。コバヤシのように負けると判っていても万が一の神風頼みでくたくたになるまで戦うことが出来る。だが自民党の比例区で当選してきた議員は、非公認となった時点で「ただの人」確定だ。戦うことすら適わない。

「猿は木から落ちても猿だが、議員は選挙に落ちたら議員ではなくただの人になる」とは大野伴睦の名言。

 なんとしても自派のそういう議員をすくいたいと亀井は野田に「聖子新党を作ろう」としつこく持ちかけたが、野田はさっさと席を外してしまったと伝えられていた。亀井としては野田の人気を利用して30人ほどの新党を作り、比例区でひとりでもふたりでも救いたいと願ったのだろう。だが反対派ではあれ、自身の当選は間違いない野田が、沈むドロ船に乗るはずがない。日本初の女性首相(笑)を目指す野田としては、支持者の郵便関係者にも筋を通したし、非公認でも当選は確実だ。郵政法案が片つけばまた党の中枢にもどって活動する気でいる。離党になる新党になど関わる気はない。「亀井新党」ではどうしようもない亀井が「聖子新党」と言いつつ追いすがったというのが哀れだ。

 新党を作っても、あまりに政策が違うから民主党との共闘はありえない。古巣からも見放される。となると八方ふさがりの中で新党断念は当然の結論か。
 反対ではなく棄権は公認するという。コガマコトなんかさっさとそれを確認し公認されていた。亀井に従い反対票を投じた亀井派の連中が哀れである。でもそれは自業自得だ。

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 ヒットラー
 負け犬が自分たちを哀れな子羊と位置づけ、小泉首相の豪腕傲岸を非難して、哀れを誘おうと、ここのところ「小泉首相はまるでヒットラーだ」と、あっちでもこっちでも「ヒットラー」を連発している。ヒットラーという存在への嫌悪感から首相の足を引っ張る作戦のようだ。
 しかしこれまたこういう大仰なコトバを連発すればするほど無策な負け犬の惨めさが浮き出て笑止だ。まさに「バカの一つ覚え」である。

 もっともバカはどこにでもいる。きょうも街角の映像に、公明党の議員に「小泉さんはまるでヒットラーじゃないか。あんたが止めなきゃダメじゃない」と食いついてるおばちゃんがいた。創価学会員のようだ。こういうおばちゃんに真面目な顔で「ヒットラーってどんな人なんですか」と問うたら何を応えるのだろう。ヒットラーには小泉首相よりむしろあんたが崇拝している人のほうが近いぞ(笑)。
 いやこれはテレ朝の映像だったから敢えて流したのか。なにを流すかはテレビ局の自由だからね。
8/11(木)


 これが悪弊!

 自殺した永岡洋治氏の妻・桂子さんが夫の選挙区である茨城7区から出馬する意向固める

8月1日に自殺した永岡洋治氏の妻・桂子さん(51)は、夫の選挙区である茨城7区から出馬する意向を固め、12日午後、地元で記者会見することになった。(Yahooニュースより)

 故・永岡議員は亀井派ながら郵政法案に賛成票を投じた。
 茨城の古河から東大に進み、ハーバードの大学院を出て、農林水産省に入る。当時から国会議員、総理大臣の夢を描いていたのだろう。地元でも飛び抜けた俊才であったにちがいない。しかしどんなエリートであろうと地盤がないと田舎選挙には勝てない。官僚を退任し満を持して出馬したのだろうに二回続けて落選する。2003年、やっと獄舎に繋がれた中村喜四郎の補選で当選する。

 そうして今回の郵政法案とその後に噂された解散。執行部は賛成票を求める。次回の選挙には絶対的に強い元建設相・中村喜四郎が刑務所から保釈されて立候補してくる。こちらは日大卒と経歴はだいぶ落ちるが父親の代を継いだ生粋の田舎代議士。地盤看板カバンを揃えて選挙にはすこぶる強い。年はひとつしか違わないのに中村は初当選が27歳、永岡は52歳。まともに闘ったらまず勝ち目はない。執行部は「反対票を投じたなら次の選挙では公認しない」と迫ったのだろう。これは党執行部として当然。
 落ちたくない永岡はそれを受け入れ賛成票を投じた。中村が党公認となり自分が無所属だったらぜったい負ける。亀井派の中では針のむしろ。あからさまに非難する議員もいたという。それもまた当然だ。

 自殺すると早速亀井が執行部の強引なやり方による被害者だと言い、「弔い合戦だ!」と叫ぶ。執行部は亀井派のいじめが自殺に結びついたと主張する。こんなことで自殺するような弱い男は国の舵取りを決める国会議員の資質に闕けているから自裁を嘆く気など毛頭ないが、この場合の「どっちが原因を作ったか」を敢えて選ぶなら、そりゃ「裏切り者、裏切り者」と責めた方だろう。
 しかしより大事なのは政治家としての肝っ玉。賛成票を投じたのだから平然と郵政法案賛成の派閥に鞍替えし、何食わぬ顔で押し通す図太さがなければ政治家はやって行けない。ゼネコン汚職にまみれながら保釈中の身で平然と立候補する中村喜四郎にはそれがあるが、ハーバード大学院卒のこの人にはなかった。すなわち政治家失格である。官僚でいればよかった。自分を見極める目がなかったということだろう。なんでそんな細い神経なのに政治家を志したのかわからん。郵政法案に関して最も衝撃的な事件だったこのことに私が触れなかったのもそれによる。この程度のことで自殺する人は政治家失格である。

 選ばれた職業に就くのには一芸に秀でた能力、凡人にはないプラスの能力が必要である。歌手やスポーツ選手を見ればわかる。ところが政治家の場合は特殊で、「あるべきものがないというマイナスの能力が必要」とよく言われる。すなわち図太さだ。普通の人のように誹謗中傷を気にしたりする神経、過去の自分の発言に拘泥するような神経、それがないことが政治家の条件なのである。
 この点において永岡氏はふつうの感覚の人だったのだろう。政治家の資質に闕けていた。私は彼の自裁という結末を悼む前にだったらなんで政治家なんかになったのだと感じた。新井将敬の場合とは事情が違っている。故人を批判しないことは日本人の礼儀であるから触れなかったけれど。

 だが女房が出てくるとなると話は別だ。なんというくだらないことであろう。茨城のような田舎県にはこのパターンが多い。今も狩野がそうだし、葉梨は娘婿だし、うんざりすることばかりだ。そういう中、この永岡は中村の事件の隙間狙いとはいえ、自力で議員の地位にたどりついた珍しいパターンだった。選挙の時には国会議員の世襲制と茨城の古い体質をを手厳しく批判したことだろう。だが今度やろうとしていることは同じだ。「当選」というやっと得た権利を手放したくないという慾得である。

 出てくる女房も女房だ。ヒラリーのように亭主以上に権力の座に興味があり亭主を操って大統領に押し上げたような根っからの政治好き女房ならともかく、どう考えてもこの永岡夫人は、東大からハーバードを出て農水省に勤めるエリート官僚と結婚した女房でしかなく、政治家になるために生きてきた人ではあるまい。せっかく得た地盤を失いたくないという後援者の希望で立候補を決意したのだろうし、後援者はまた「弔い合戦」という日本人の琴線に訴える一生一度のチャンスなのだから、もしかしたら刑務所帰りの中村に勝てるかも、と踏んだのだろう。

 中村は代議士の息子として子供の時から跡を継ぐことを前提として育てられたピュアな政治バカである。なにしろ名前だって世襲している。能力は知らんが日本の政治家としての世知には長けている。そのぶん脇が甘いから汚職に巻き込まれたりもする。自民党非公認でも公認の永岡女房には勝つだろう。盤石の地盤を持っている。それが茨城っててもんだ。しかし万が一永岡の女房が勝ったとしても、なんとも気分の悪い政治である。なんとかならんのか、この体質。

【附記】 橋本の女房出馬?
 というところに今度は橋本龍太郎の女房が出馬のニュース。
 橋本が小選挙区からの出馬を取りやめるとは前々から言われていた。日歯事件(こんなことはどうでもいいが)以前に、中国の女スパイと通じた国賊であるから当然の進退である。ところがここも代わりに女房が出るという。バカらしくて話にならん。なかなかの賢夫人と言われていた人だがなにを考えているのやら。もっとも夫婦仲はとっくに冷え切っているしオスとしての使命を終えた亭主に代わりこれからの残りの人生を国会議員として華々しく生きるのも悪くないと考えたか。わかるような気がしないでもない。

後日註・最新のニュースによると女房は出馬を固持。「岳」という名の31歳の息子が出ることになったとか。

茨城は無所属の中村が勝つ。永岡女房は比例区で当選。
 橋本息子も当選。でもこの息子、ちょっとバカっぽい。だいじょうぶか。
8/12(木)
 これは覚悟の上の行動だったのだろうか!?

<衆院選>能勢氏が出馬断念 

 郵政民営化関連法案に反対した自民党亀井派の能勢和子・前衆院議員(65)=比例中国ブロック=は12日午前、今月30日公示の衆院選への出馬断念を表明した。能勢氏は「公認しないということなので、立候補できない」などと語った。同法案に反対した自民の37衆院前議員のうち、出馬を断念したのは初めて。
 能勢氏は当選2回。過去はいずれも比例単獨での立候補で、小選挙区での選挙経験がない。昨年9月から環境政務官を務めていたが、郵政民営化法案に反対票を投じたことから、罷免されていた。(Yahooニュースより)


 自民党の比例で当選していたのである。反対票を投じ公認されなくなったらいきなり国会議員という雲の上からただの人に落ちることは決まっていた。この女はそれを覚悟の上で反対票を投じたのであろうか。
 とてもそこまでの覚悟があってやったとは思えない。というのは、この他のニュースを読むと、「小選挙区からの立候補も考えたが、実蹟がないし当選は難しいのであきらめた」とあるからだ。
 とすると「まさかこんなことになるとは」の心境なのだろう。亀井派の集会ではそういう話題も出たろう。「反対して、解散になり、次は公認されないとなったら私達はその場で落選と決まる」と不安を口にした議員は多いはずだ。それを亀井が「そんな心配は無用だ。衆議院解散なんてありえない。反対した議員を公認しないなんてことはありえない。過去の自民党の歴史にない。ぜえったいにそんなことはないから安心して反対票を入れろ」と言ったのだろう。
 小泉首相の「参議院で否決されたら衆議院解散」にいちばん焦っていたのは亀井だった。「そんなことはありえない。してはならない。過去に例がない」とおろおろしていた。しかし解散はあった。非公認もあった。いまこの種の連中は「まさかこんなことになるなんて。亀井について行かなければ」と臍を噛んでいることだろう。

 石原都知事は「筋を通したら当然こうなるだろうね」と首相のやり方を認め、「反対派はだらしない」と泣き言を言っている亀井以下を批判した。
 亀井は「安政の大獄」と言い、綿貫は「どれだけいじめれば気が済むのか」と言った。さすがにすぐに綿貫は「べつにいじめられている覚えはないが」と弁解した。小泉という風船をつっついてイジメをやっていたのは亀井たちである。風船が爆発したからといっていきなり弱者を演じるのはみっともない。男の強次はないのであろうか。あらあら「矜持」ね。「強次」は志ん朝の本名。アキラと打つと前田日明の日明が最初に出るようにキョウジと打つと強次が出てしまう。
 まあ綿貫や野田は圧勝間違いないし、野田を慕う小渕優子(野田うんぬんより経世会の小渕の娘だから郵政民営化反対は当然)もぶっちぎりで勝つのが判っているからきれいごとを言っていられる。そういうのと自分たちを混同し、決然と立つ志士みたいな感覚で反対票を投じたのか(笑)。今頃「あんなことさえしなければ」と泣いていることだろう。

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 そういう意味でも最後は必ずなあなあになる自民党政治に小泉首相は一石を投じた。中曽根、宮沢を公認しなかったのもそう。今回も橋本を比例区のみの出馬はなしと弾いた。後々歴史に残ることをずいぶんとやっている。
 永久比例1位との言質を当時の党執行部からとっていた中曽根は高齢による引退を迫られ、公認せずとやられたとき、「これはもう一種の政治的テロですよ」と叫んだ。カメイの「安政の大獄」と似ている。
 佐藤首相の後釜は福田と決まっていた。無智な高校生、大学生であった私ですら完全にそう思いこんでいた。そういう順番だった。それが最後の最後で大逆転になったのは中曽根が福田を裏切り田中についたからであった。先日のワイドショーで当時のモノクロ映像が流れ、「中曽根が憎い」と泣いている福田支持者が映っていた。福田も悔し涙である。このとき福田の下足番をしていた小泉も福田に抱きついて大泣きしたそうだ。
 これは単に首相候補の順番逆転というだけではない。もしも順番通りに福田、田中と続いたなら、のちの田中のロッキード疑獄もまた起きなかったろう。無理な順番違いが田中に無理をさせ、こらしめのためのアメリカと官僚によるあの疑獄事件が起きた。それによって田中も寿命を縮めた。中曽根のやったことは政治的大罪である。
「政治的テロ」を先にやったのは中曽根の方だ。その仕返しを福田の弟子の小泉にやられた。それに対しては今回息子の弘文が青票を投じてささやかな反撃をしていたが。しかしそんなものも今の刺客ブームの中ですでに忘れ去られている。

 この能勢という女の泣き言を聞いてみたいものだ。

【附記】 泣いてました(笑)
 夕方のニュースを見ていたら、黄色いスーツのおばさんが現れてハンカチを目に当てて泣いてました(笑)。看護師出身で、そっち方面の票を集めるためのおばさんだったようだ。史上最低の法務大臣、あの南野おばさんと同じだ。こればっかりは認められないと小泉さんを批判したくなるが、そうでもない。男女同権だのなんだのと言うヤカラに、ああいう無能なおばさんの国会議員を見せると、女の無能ぶりがよくわかって気持ちいい。といって私は差別主義なわけではない。男にも女にも得意分野があると言いたいだけだ。

 報道陣は誰もつっこまなかったけど、ここは「こうなることはわかっていたのでは?」とか、「反対票を入れたことに悔いはありませんか」などと訊くべきだろう。誰も訊かなかったので物足りなかった。まさか「こんなことになるとは……」とは言うまいが、かといってあのおばさんは毅然と、「反対したことに悔いはありません!」と言い切ったたろうか。意気消沈してハンカチを目に当てる姿は、どう見ても「まさかこんなことになるとは……。カメイの言うことを聞いたばっかりに……」だった。

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 ヨコミツは民主党へ!
 かと思えば社民党副党首なのに沈む船にはいられないとヨコミツはさっさと民主党に乗り換え。それに対してきょう社民党のフクシマミズホが「ヨコミツの立候補地に対立候補は出さない。わたしたちは自民党のようなそんなひどいことはしない」と発言。対立候補なんていねえだろうよ。どっかから見つけてきても民主党のヨコミツに負けるに決まっている。負け惜しみもここまでくると笑える。

 かと思えば社民党がツジモトキヨミを公認。なつかしいなツジモト。待ちかねたろう。女のバカさ加減をあれほど世にアピールしたバカ女も珍しい。大阪じゃあの女を当選させるんだろうか。いいなあ大阪。日本じゃないもんな。獨自路線の獨立国。ナカガワトモコも出るのか?

 しかし、ここまでやると現実として共倒れが出て、民主に漁夫の利ってのがあるだろう。「自民党をぶっつぶす」になるのだろうか。オカダ総理大臣……。ピンと来ないが。ただ「民主党の単獨過半数」はないわね。

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先日、選挙後しばらく経ってから、社民党はヨコミツを除名処分にした。その理由は「副党首でありながら民主党から立候補してうんぬん」となんともむなしいものだった。乗り換えたときにやんなくちゃね。
8/14(日)
 靖國参拝はなしか?

 今年こそ小泉首相は8月15日に靖國参拝するものと信じていた。あの前倒し13日参拝を本人が忸怩たる思いでいると知ったし。
 ところがしないようなのだ。それは今の風の流れを変えないためであるらしい。

 郵政解散からの自民党内での分裂、反乱分子に刺客を送る、その刺客が女で、というような話題は、マイナスのようであってじつはプラスなのだという。民主党の影を薄くするという意味で。
 たしかにそれがいまいちばんおもしろく、さらにはどこまで本気なのか知らないが(姉三人、男ひとりのきょうだいだから私なんぞよりは遙かに女を認めている人なのだろうが)女候補、女議員と言い始めた。くのいち刺客、なんて言い始める人もいれば、小池百合子を「あずみ」からの連想で「上戸彩」だと言い始めるオヤジ議員まで出る始末。(それにしてもあんな映画だれが見るんだろう。第二作まで作られたのだからヒットしたのだろうが。)オカダがいくら「こっちむいてくれよお」と泣いて頼んでも、国民の興味はそっちにいってしまっている。小泉さん、ケンカ上手である。オカダ、悔しいだろうなあ。
 もっともこれもやりすぎるとマイナスになるしさじ加減がむずかしい。投票日までどんな雰囲気で引っ張るかだ。

 いずれにせよいま参拝すると、自民党分裂で話題を獨占され、おいてけぼりにされていた野党にかっこうの話題を授けることになる。ここは戦略的に行かないか。とするといよいよ来年一回しかチャンスはなくなる。いや今度の選挙で負けて首相を退陣したら8月15日に参拝するという公約は守れなかったことになる。
 今年の8月15日は99%行かないとは思うが明日は首相から目が離せない。

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10月17日午前10時12分、小泉首相靖國神社参拝。
8/15(月)
 靖國参拝延期

 きょうは靖國神社に行こうと思っていた。それが上記のようにペンキを吸って気分が悪くなったことから、起き出したのが午後になったこともあって取りやめにした。きのう2時間しか寝ていないのに朝までプロレスを見ていたこともよくなかった。
 午後3時のニュースを見ているとき、今からでも行こうかなと思ったのだが……。

 夜、momoさんが電話をくれた。体調が悪いと先日話していたので心配してかけようと思っていたところだった。いいタイミングである。話しているうち、momoさんがきょう靖國に行ったと知る。今年の人出はとりわけ多かったとか。
 そうしてmomoさんが毎年参拝に行っていると初めて知った。そういうことを何も知らずにつき合っている。ネットで偶然知り合った人でも、長く続く人とはそれなりの共通点があるのだなと思い知った。すくなくとも社民党支持者だったなら私の日記は不愉快で読めないだろうから。
 らいぶさんも新左翼に行ってもどってきた人だから感覚が合うのだし。私はネット友達に恵まれているなとあらためて思った。

 momoさんが靖國に着いたのは午後5時過ぎだったとか。だったら私が出かけても同じぐらいの時間だった。たいへんな人混みだったというから偶然出会うことはなかったろうが、これで来年からは待ち合わせて行ける。楽しみが一つ増えた。それにしてもすぐ身近に毎年靖國に参拝している友人がいるとはまったく知らなかった。
 ネットで知り合った人はみな、ケンカ別れにならないよう、そういうことには触れないようにしてつき合うのが礼儀らしい。知り合ったそのジャンルに限定しての会話だ。私も好き放題をしているようだが、けっこう私なりに気を遣っているつもりでいる。たとえばどこに創価学会員がいるかわからないから、ここでは好きかってに書いているが面前では決して学会批判をしないとか。だからmomoさんのこともまったく知らなかった。

 近々パスポート用の戸籍謄本を取りに品川区役所まで行かねばならない。そのときに靖國に寄ろう。

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 それにしても、「無宗教の国立慰霊施設を」というのはお笑いだ。慰霊そのものが宗教なのであり、無宗教の施設というそのこと自体が矛盾している。ことばを次々と言い換えてその場しのぎをしてきたように、この国は国のために散華した人の霊まで置き換えてごまかそうとしている。「靖國で会おう」と言って散った魂の行き場を失くそうとしている。
 小泉首相と安倍晋三への中継ぎは福田が適切なのだろうが、あの人はこの無宗教国立慰霊施設を強烈に進展させようとしている。そのことだけで首を傾げる。だったら麻生太郎のほうがずっと筋を通している。

 首相はまたも約束を破ってきょう参拝しなかったが、これは選挙戦略上しかたないだろう。きょう行ったならオカダやツジモトを始めバカがはしゃぎだす。不快だが今年に限っては許す。

《参考》
靖國参拝20万5000人 過去最高

 終戦の日の十五日、東京・九段の靖國神社には炎天下の中、若者から遺族、戦友まで幅広い世代が訪れ、参拝者は過去最高の二十万五千人(神社調べ)に達した。ここ数年で最も多かったのは小泉純一郎首相が八月十三日に参拝した平成十三年の十二万五千人。郵政解散の中、靖國神社への国民の関心が高いことをうかがわせた。(産經新聞より)

8/16(火)
 ワイドショーのニュース順
 選挙ニュースに夢中なので朝と夜のニュースワイドショーにかかりっきりである。それのない昼間に寝て、真夜中に仕事、朝のワイドショーを見てから寝る、という選挙情報中心の生活だ。
 主婦向けのワイドショーが政治ニュースを大きく流したりするようになったのは小泉政権以後である。タナカマキコの存在もおおきかった。あの人は稀有なタレントである。政治家としては無能だが。
 どんな形であれ亭主を送り出したあとワイドショーを見ている主婦に、政治に興味を持たせた小泉政治の功績はおおきい。

 毎日見ていて「なるほど」と思った。各局のニュース順である。これがきれいに分かれているのだ。たとえば日テレが8時からそれをやっているとする。その間、フジは芸能ニュースを流し、テレ朝は殺人事件の報を流したりしている。そうして、日テレが芸能ニュースに移るころ、テレ朝が政治を始め、フジは殺人事件へ、と上手にみなリンクしているのである。重ならないように。
 それにどういう効果があるかというと、私のような政治好きは、時間の流れとともにチャンネルを替えて8時から9時過ぎまで政治ニュースばかり見ることが出来るのである。そしてもちろん、たぶんこの効果の方がおおきいのだろうが、政治なんて興味のない主婦は、私と逆のチャンネル替えで、うまくそれを避けて芸能ニュースや殺人事件ばかりを見ることが出来るのだ。なるほど各局の暗黙の了解でうまく出来ているものだと思った。TBSはヤクマルのはなまるマーケットで別路線を歩んでいる。この隙間狙いも効果的だろう。朝のワイドショーの1分単位の視聴率変化を見て、どの話題がいま数字を稼ぐのか知りたいと思った。

 ところがきょうのようにまだ盆休みだと、おとうさんの視聴も計算に入れているのか各局ともワイドショーに力が入っている。タナカマキコが吠えただのツジモトが出馬宣言だのと、いちばん旬な話題のこれで視聴率を稼ごうと思ったのか、いつもの仲良し交代制ではなく、一斉に8時からこの話題になったのである。日テレが安倍晋三とカンナオトが出演とやれば、フジやテレ朝は平沼赳夫等が出演したり、マドンナ議員に密着取材、と盛りだくさんだ。せこせことチャンネルを替えまくるうれしい悲鳴である。大好きな安倍晋三の話は聴きたいがカンナオトがほんと~に嫌いなので、日テレは、カンナオトの発言になると急いで替える。なんとも朝からあわただしい。
 いったいこの個人的お祭り状態はいつまで続くのだろう。候補者が出そろうまでか。でも新党の話題もあるし、県議連が受けつけない落下傘候補の話題もあるし、いやはやおもしろい選挙戦である。夜のホーステとチクシはつまらないし見たくない。また野球やサッカーの報道等があってじゃまだ。朝のワイドショーがいい。政治は夜動く。夜動いた政治は朝見るに限る。当分昼夜逆転生活が続きそうだ。

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 タイミングを逃した旗揚げ──カメイの勘違い

亀井氏ら新党結成へ 参院含め5人でスタート
 郵政民営化関連法案に反対して衆院選で非公認となった自民党の亀井静香元政調会長、綿貫民輔元衆院議長ら反対派グループの幹部が16日、都内のホテルで会談し、新党を結成する方針で一致した。自民党執行部の対立候補擁立に対抗するには、新たな政党が必要と判断した。

 新党は(1)全国規模の政党(2)結成当初の参加は前衆院議員、参院議員計5人(3)衆参の反対派議員に順次参加呼び掛け―の方向で、17日に再会談して最終調整。亀井氏らは同日午後に自民党の離党届を提出する見通しで、夕方にも記者会見して正式発表したい考え。(産經新聞より)

 こういうのものは解散前に根回しが済み、時期を待って雄々しく立ち上げるものである。それがやれるはずがないと思っていた解散を平然と実行され、うろたえ、新党党首として石原慎太郎のところに駆け込んで断られ、意気消沈し、それでも県議連が支持してくれるからだいじょうぶだろうと高をくくっていたら、それも党本部からの締めつけであぶないとなって、これしかもうないと、まさに泥縄の立ち上げである。政治はイメイジであるからこのタイミングは最悪としかいいようがない。果たして最終的に何人になるのか、何議席取れるか。みものではある。

■カメイの勘違い
 イメイジと言えばカメイは根本的な勘違いをしている。総裁選で小泉に負けた風の流れをルックスと受け止めたのだ。当時、「こんな顔に生まれたことを後悔してますよ」「こどものときはかわいかったですよ、いつからこんなになっちゃったのか」と、冗談めかしてだが、内心の本気が見える顔でしゃべっていた。顔の悪さ、趣味の古めかしさが、今風の若者受け、女受けする小泉に負けた原因と考えたのだ。そういう解釈しかできないことがこの人の限界なのだろう。

 それで始めたのがブランドもののスーツを着たり、メガネを外国製高級品に替えたりすることだった。勘違いが最悪の方向に走っている。そんなことをしても、首を振り振り音痴の(ほんとに音痴だ)「兄弟仁義」をがなり、支持者に土下座する映像を流されているのだから、逆効果でしかない。やるべきことは、オペラが趣味だのX-Japanが好きだのという小泉と逆路線の、徹底して「兄弟仁義路線」を売ることだった。その路線に居直ることだった。メガネなど外国製ブランドでなく、街の安売り眼鏡屋で売っている安物を使っているとか、あるいは親父の代からもう何十年も利用している広島の街中の眼鏡屋で買っているとか、そんなことのアピールだった。

 それが「ぶれない」になる。小泉のいちばんの強みは「ぶれない」ことだ。決して「兄弟仁義」が「X-Japan」に負けたのではない。たしかに一時X-Japanにリードを許したろうがそんなものは単なる物珍しさである。日本人は本質的に兄弟仁義の方が好きなのだ。それで勝てる。勝負になる。相手がX-Japanだからこそ自信を持って兄弟仁義でよかった。
 なのにカメイは「ぶれた」。揺らいだ。それがすべての敗因なのにそのことに彼は気づいていない。また彼が自分の趣味嗜好に不安を覚え「ぶれた」とき、「そうではありません、今こそ兄弟仁義です」と注進する側近もいなかった。そして今回の離党と最悪のタイミングの新党立ち上げである。終った。
 この勝敗に小泉戦略は無関係だ。この人に関する限り、自分一人で滑って転んでをやっているように思える。それを首相の強運というならたしかにそうなのだけれど、それ以前にこの人がここまでの人なのだろう。
8/17(水)
 国民新党立ち上げ
 朝の時点で「新党立ち上げの記者会見が夕方からある」と情報が流れていた。
 午後4時45分から始まった。NHKが生中継。
 民社党からひとり参加したタムラは、小沢の自由党にいて比例で当選した議員だから背後に小沢がいるのだろう。数の上で彼らを取り組めば民主党政権が可能となったら小沢が動いて連立する。「郵政民営化反対、反小泉で一致」と言えば名目は立つ。綿貫亀井にとってひたすら憎いのは小泉だからこの連立は可能だろう。
8/19(金)
 相打ちが心配だ

「小泉劇場」に打つ手なく=話題乏しく、埋没に焦りも-民主

 衆院選公示に向け自民党執行部による「郵政反対派つぶし」が激しさを増す中、民主党が有権者の関心を引きつけようと躍起になっている。党内に「自民党分裂選挙区対策室」を設置するなど話題づくりに懸命だ。とはいえ、連日の対抗馬擁立でマスコミの注目を集める小泉純一郎首相の演出をひっくり返す決定打は見当たらず、焦りの色も出ている。
 「この1週間『小泉劇場』にやられているが、政策を掲げて反転攻勢だ」-。岡田克也代表は18日の選対本部役員会で強調した。
 ただ、選挙戦を「民営化に賛成か反対か」と単純化し、「刺客」擁立の演出で話題をさらう小泉首相らの手法に対し、民主党内では「想像以上に巧み。敵ながらあっぱれだ」(幹部)との声も。反転攻勢は容易ではなさそうだ。(時事通信)


 たしかに話題は獨占しているものの、自民10万、民主8万、共産1万のような場所に自民系が二人になるのである。どう考えても新自民が5万、旧自民が5万で民主の8万が勝つのではないか。民主から1万奪ったとしても新自民6万、旧自民5万で民主が7万である。首相の考えだと新自民7万、旧自民5万、民主6万なのだろうが果たしてどうか。

 落下傘候補とか刺客とかひどい言いかたをされているが日本が手本にしたイギリスでは地元から出られない規則になっている。最初から地縁や利益誘導を断っているのだ。日本はイギリス型を真似てきたからやっとこれで地元利益誘導型とは違う政策中心の立候補者になる。これが根付いたならその意味でも小泉首相は歴史に残る改革をしたことになる。

 政治マンガの最高峰「加治隆介の議──弘兼憲史」(小沢一郎まで愛読したという)で、加治が真っ先に訴えたのもそのこと=「国会議員は国のために働くものであり、地元のことは県会議員や市会議員の仕事」だった。
 あのマンガのモデルは中川昭一である。中川一郎の怪死にヒントをもらい、舞台を北海道から鹿児島に移した。谷崎だったか加治隆介の亡き父の秘書が登場する。加治に対抗して彼も立候補し、典型的な地元利益誘導型の政治をする。モデルは言うまでもなくスズキムネオだ。いま読み返しても示唆の多い傑作である。

 しかしそこが日本だ。今までずっと道路を造ってくれ、橋を架けてくれのおらが村の代表でやってきた。議員もそれに応えることが選挙に勝つ秘訣とがんばってきた。日本中いたるところそればかりである。今回、どんなに中央的に有名な落下傘候補が舞い降りてもそれには勝てまい。
 見事に漁夫の利を民主が持って行くような気がしてならない。

 民主政権もそれはそれで楽しみだし、まず間違いなく半年は持たずに瓦解するから、二大政党制のためにはいちどぐらい政権を取らせてやるのもいいかも知れない。
 しかし今の寄せ集め民主党は政権政党となるだけの能力をもっていないし、なにより私は小選挙区制に反対で、二大政党制は日本にはあってなく、中選挙区制にもどすべきと思っている。今の制度では民間人が立てない。候補は様々な方がおもしろい。小選挙区制はよくない。

8/20(土)  感激!
 momoさんが下記アドレスを教えてくれた。
 読んでいたら、見ていたら、涙が止まらなくなった。
 M先輩と沖縄に行き、戦禍の跡を見て泣いたのは何年前だったろう。もう二十年経つか?
 これはすばらしいサイトだ。微力ながら私なりに精一杯紹介してゆこう。
 momoさん、ありがとう。サイトを見て泣いたのは初めてです。

http://www.geocities.jp/m_murakata/sima.htm
8/21(日)  新党「日本」立ち上げ
 どうでもいいや(笑)。しゃべる気にもならん。
8/23(火)
 そんなバカな!

「百人斬り」報道、旧軍少尉遺族の損賠請求を棄却

 1937年に旧日本軍が中国の南京へ侵攻した際、2人の少尉が中国兵を競って切り倒す「百人斬(ぎ)り競争」を行ったとする記事で名誉を傷つけられたとして、少尉の遺族が毎日新聞社(当時の東京日日新聞)、朝日新聞社、柏書房の3社と、本多勝一・元朝日新聞編集委員に計3600万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が23日、東京地裁であった。

 土肥章大裁判長は「真偽について見解が分かれ、歴史的事実としての評価は定まっておらず、明白な虚偽とは認められない」と述べ、請求を棄却した。原告は控訴する方針。

 原告は、「百人斬り」などでの虐殺を理由に、47年の南京軍事裁判で死刑となった向井敏明少尉と野田毅少尉の遺族3人。

 判決は、初めて百人斬りを報道した東京日日新聞の記事について、<1>2人が記者に話したことが契機となった<2>1人は報道後、百人斬りを認める発言をしたことがうかがわれる――などの点から、「虚偽、誇張が含まれている可能性が全くないとはいえないが、記者の創作とまで認めるのは困難」と判断した。

 判決などによると、同新聞は37年、4回にわたり、南京侵攻中の両少尉が、どちらが先に中国兵100人を切り倒せるか競争していたなどと報じた。

 本多氏は71年、朝日新聞に、百人斬りを事実とする中国人の証言を含む記事を載せ、単行本の「中国の旅」(朝日新聞社刊)にも収録。本多氏らが執筆し、柏書房が出版した「南京大虐殺否定論13のウソ」も、百人斬りが事実だったと記述した。

「残念だ」と遺族=本多氏「当然の判決」-百人斬り訴訟

 「百人斬(ぎ)り」訴訟で遺族側請求を棄却した判決を受け、原告の旧日本軍将校の遺族側と被告のジャーナリスト本多勝一氏らが23日、東京・霞が関の司法記者クラブで、それぞれ記者会見した。
 遺族の1人は「百人斬りは物理的、理論的にもあり得ないと確信している。判決で『なかった』と明確に示されず、残念だ」と話し、「あり得ない武勇伝を書き続ける本多氏はジャーナリストとして許されるのか。書き得だ」と批判した。
 これに対し、本多氏は「全く当然の判決。もともと歴史上の事実で、疑問の余地はない」と淡々とした表情。「本来、歴史のテーマである問題を裁判に持ち込んだこと自体、南京大虐殺や中国侵略の事実を否定しようとするものだ」と指摘した。  (時事通信)


 テレビ時代劇じゃあるまいし、百人斬りなど出来るはずもない。人をひとりかふたり殺しただけで刀は刃は折れ脂肪まみれで使い物にならなくなるだろう。その殺すも斬るではなく突き刺してやっとだ。
 戦意高揚のための絵空事的白髪三千丈的世界をいかにも事実のように伝え、今また勝ち誇っているホンダカツイチに天誅! それにしてもこの裁判所の判断には寒気を覚える。実現不可能と常識的に考えれば解ることではないか。こういう左翼系の裁判官があやふやなことを言っているから狂人が跋扈する。
 向井、野田少尉は事実無根を訴えたが、死刑を宣告されると、両国の友好を願うという意見を述べて命を絶たれた。悔しかったことだろう。控訴して、遺族の誇りが奪還されることを願ってやまない。
8/26(金)
 それはわかるが

もったいないことをするものだ。小泉純一郎首相は民主党の岡田克也代表から申し込まれた一対一の「党首討論」を断った。党首討論は全党首がそろった場でやらなければ不公平だという。(中略)民主党の申し入れが、「小泉劇場」にやられっ放しの同党の窮余の一策であるのはむろん、わかっている。が、(以下略)

 高所から見たら、首相は国民のために最大野党の党首と一対一の議論をやるべき、となろう。
 でもそれは、競馬で言うなら──競馬で言うか?──スタートダッシュ鋭く何十馬身も引き離した逃げ馬が、いちどストップして出遅れた後続が追いつくのを待ってやるようなものだ。せっかくうまくいったスタートダッシュなのに出遅れた敵にそこまで気を遣う必要はあるまい。こういう場合、いちど息を入れて、後続が追いつくのを待ってもういちど引き離しにかかるという戦法もあるにはあるが、今回の場合は、一気にこのまま逃げ切れる態勢であり、敵は致命的な出遅れを犯したのだから相手に気遣う必要はない。また出遅れた敵も本当に強いなら、ディープインパクトのように4コーナーまでに追いつき、直線で追い抜くだろう。自民党からすれば民主党は単獨過半数を取れると豪語する最強馬なのだからお手並み拝見となる。窮してもいない敵に塩を送る必要はない。塩分は控えめが基本だ。

 この一対一の討論申し込みは、出遅れた馬が、遙か先にゆく逃げ馬に、「本当に雌雄を決したいなら直線で勝負しようぜ。直線入り口で止まって待っててくれよな。どっちが強いか決めるんだからそれぐらいできるだろ。出遅れたおれに勝ってもおまえだってうれしくないだろ」と言っているようなものだ。うまく逃げられた逃げ馬はそんなやつは相手にせず、さっさとゴールしようとする。勝つのがすべてだ。なんで出遅れたお前におれが、の気分だろう。そんな状況だ。

 自民党からすると、一対一の討論会を行ったら、せっかくうまくいったスタートダッシュのプラスがゼロになる。その討論会がどんな結果になろうと、ぶっちぎって離しているのに、競り合っているような効果を与える。マイナスしかない。民主党の方は出遅れのマイナスがゼロになる。そりゃプラスをもっている方は断る。そこまで敵に利することをする必要がない。マイナスの方はむきになってしがみつく。断るのが戦略として正しい。私は首相の戦法を支持する。

 『産經抄』は、というか石井さんは、首相は堂々と一対一の党首討論を行い、そこで自分たちの政策を説いた方がより国民の支持を集めると読んでいるようだ。自民党支持者なのだから。というより民主党のいいかげんさはまったく認めていない人なのだから。
 それはわかるが、ここは戦術として相手にしないだろう。ますますオカダはいきりたつだろうが。
8/29(月)
八代英太無所属で出馬、自民党離党
 東京12区のここまでの流れは、

①前々回、自民党の八代が当選。
②前回、公明党のオオタを当選させるため党の説得で八代は比例区へ──2003年
 オオタ、当選するも民主党候補との差は3000票の僅差、辛勝。

 ということで今、
③八代、郵政改革反対で青票投票、自民党の公認得られず無所属出馬決意。
④自民党、公明党との関係からオオタを当選させるために八代説得、八代出馬断念。
⑤その代わり、比例区名簿に選出すると自民党執行部が約束?
 八代がかってにそう思いこむ?
⑥自民党執行部、例外を作ることのイメージダウンを怖れて前言撤回?
⑦八代、自民党を離党。無所属で出馬決意。
⑧保守系の票の取り合いで、民主党、圧倒的有利に。
⑨比例区と重複出馬していない公明党のプリンス・オータ、ピンチ。
 自民党と公明党の仲に亀裂?

 である。

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 数日前、「⑤自民党が八代を比例区名簿に載せるらしい」と聞いたとき、出馬を断念させた時点で十分にそれは考えられたことだったから、「首相もついにぶれたか」と思った。激しい失望である。青票を投じた八代を自民党は公認しなかった。なのに公明党の関係から比例区名簿に載せたら、せっかく今まで通してきた筋がみな水泡に帰してしまう。苦笑失笑ものだ。「やっぱり」になる。でも公明党との関係からせねばならないのかと思った。公明党としても最も力を入れている次の党の顔であるから、八代が出て票の食い合いになるからと言って比例名簿に載せるという醜態は見せられない。政治は清濁併せのむものだから仕方ないのかと思いつつも、なんともやりきれない気持ちだった。
 それを書こうと思いつつ、楽しくないことだから先延ばししているうちに、また一転した。

 その自民党支持者の気持ちは党執行部に伝わったのだろう。このままでは全体的なマイナスイメージの方がおおきいと判断したのか、あるいは八代が暗黙の了解的な勘違いをしていたのか、いずれにせよ自民党は郵政法案に反対した八代を比例区名簿に載せないと発表した。当たり前だ。公認していないのだから。筋が通った。私はほっとする。

 治まらないのは公明党だ。八代に引っ込んでもらい自民党票を計算した前回ですら3000票の僅差である。八代が出て票が割れたらどう考えても今回勝つのは民主党になる。相手は前回と同じ強敵のフジタである。フジタは欣喜雀躍であろう。棚からぼた餅である。
 公明党の票というのは創価学会信者の人数だけ完璧に計算できる。雨が降ろうが雪が降ろうが揺るがない。だから悪天候になったり選挙への関心が低く投票率が下がれば下がるほど力を増す。だが今回のように高投票率が期待される国民の関心が高い選挙では、信者以外のいわゆる浮動票がまったく期待できない党であるから劣勢に追い込まれる。

 八代出馬で「公明党に激震が走った」とニュースが特集し、オオタというのが記者会見した。一目で傲岸不遜とわかるおそろしくイヤなヤローだった。なんでこんなのが公明党のプリンスなのかわからんが、こういうのがプリンスと呼ばれるから公明党なのだろう。
 よほどショックだったのか、見るからにふてくされた態度である。精一杯がんばるというような自分の気持ちは言わず、「党の幹部にも今回のことは影響あるだろう」と、八代出馬を押さえきれなかった自民党への不満と、こんなことでは選挙協力できないという公明党からの圧力を口にしたのである。こいつが実質的にもう公明党のトップなのだろうか。なんとも態度のでかい不愉快なヤツだった。あの自信はよほどイケダダイサクの寵愛を受けているのだろう。
 その態度に対する指摘はすぐにスタッフや信者からあったものと思われる。きょう見ると、一転して態度を改め、ふてくされを隠していた。

 公明党はオオタを比例区名簿に載せず小選挙区一本で行くと言う。崖っぷちだ。これが落ちたら自公の仲は険悪になる。しかし、どう考えても、落ちるんじゃなかろうか。12区の都議会議員には早速八代のところに駆けつけたのもいるというし、都議連が公明党に入れてくれと根回ししても自民党支持者にも学会アレルギーは多い。従う人がそれほどいるとは思えない。その点、公明党は宗教信者の集まりだから素直だ。「今回のこの地区は自民党に入れるように」と本部から連絡が行けばみなそれに従う。それで当選した自民党議員は30人以上いる。公明党はそれを盾に自民党に協力を要請する。自民党も公明党に嫌われたら連立与党が成立しなくなるから必死に協力するだろうが、笛吹けども……の気がする。
 民主党絶対有利になった。八代出馬を聞いたとき、民主党のフジタは万歳したのではないか。前回の票数は8万3千と7万9千余である。その8万3千が分割されるのだ。どう考えても民主党有利である。さてどうなるか。(ノートのQXで書いた文章。)

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自民党幹部が全員応援に行く総力戦で、なんとかオータ勝つ。ひじょうに気分のわるい選挙だった。無所属の八代が予想外のひどい票で惨敗。やはり彼の当選は自民党あってのものだった。オータニ勝てない民主党のフジタもだらしない。
8/30

9/6
私的な大事件があり、8/30から9/6まで、毎日熱心に選挙に注目はしていたものの『作業日誌』に選挙の記述はなし。
9/6  タマルミスズのこと
 選挙報道からミサトミスズのことを思った。タマルミスズである。フジテレビのアナ時代、タマルミスズは活字ジャーナリストだというミサトなんとかと結婚した。不倫の略奪婚と話題になった。略奪するほどの男とは思えなかったが(笑)。
 そのことをタマルが文藝春秋に書いた文章は──わたしのような電波メディアのジャーナリストと比して本物の活字ジャーナリストであるミサト某がいかにすばらしいかというノロケ話──噴飯ものだった。ほんとインテリぶったバカ女はどうしようもないなと思ったものだった。いま、かつてのひょうきんアナだったナガノトモコがその道を歩んでいる。

 呆れたのはこのミサト某は子供が二人いて、三人目がいま妊娠六ヶ月だということ。なのに離婚してすぐにタマルと結婚したのだ。そんなヤツがまともなジャーナリストのはずがない。そんなもん以前に人間失格である。結婚したふたりはアメリカにジャーナリスト修行に出かけた。
 やがてミスズのヒモのようになり、愛想を尽かされて離婚、ミスズは旧姓のタマルにもどり、その左翼性を活かしてテレ朝で復帰する。この時代の戸塚校長に対する質問などは観ていて不愉快になったものだ。今はTBSでバカサヨクぶりを発揮している。ナガノもその路線を歩んでいるから今後もフジ出身でサヨクを始めたバカ女をテレ朝とTBSが拾うという図式は続きそうだ。

 妊娠六ヶ月のときにそんなことをされた女房の気持ち(でもそんな男に惚れて子供を三人も作ったのはその女の責任だ)と、それから生まれた子供のそのごを思うとたまらない気持ちになる。これはひどい。いわゆる五年も十年もセックスレスの冷えた夫婦関係ならともかく、そんなことまでしといて、だから。あのミサトってどうなったんだろう。まったく名前を聞かない。

 ついでだから今、ネットで調べてみた。するといくつか「さわやか笑顔のタマルキャスター」の項目があったが、どこのプロフィールでもミサト某との結婚のことはきれいに消されていた。あんなにのろけてたのにな。タカハシゲンイチローとナオコみたいに(笑)。そのことには触れず、その年のアメリカ留学だけはしっかり書いてあった。タマルは私と同い年であり、あの大騒ぎは31の時だと知る。ほんと、みっともない事件だった。

 また検索では2ちゃんねるも多数引っかかったが、ガキンチョのことであるから、みな「タマルおばさん、もえ~」ばかりで、今のテレビウォッチングはしていても、ミサトのミの字も出てこないのだった。おもしろいのはソコなんだけどな。しょせんガキンチョはこんなもん。
9/8(木)  オーニタのパフォーマンス
 選挙ニュースを見ていたら静岡の片山さつきの応援にオーニタが出かけ、郵政民営化賛成の片山さんをお願いするとやっていた。ムチャクチャである。テレビはもちろんそれに参議院で議場にすわったまま郵政民営化法案を棄権するオーニタの映像を流して矛盾を指摘する。馬鹿な話だ。自民党のイメージダウンだ。こんなのを国会議員にしておいちゃいけない。

 オーニタに議員の話をもちかけたのは自由党時代の小沢一郎である。比例区での票稼ぎを狙ったのだろう。
 オーニタはまず金の話を持ち出す。選挙により稼げなくなる、国会議員になって稼ぎが減る、それをどう保証してくれるのかと小沢に問う。おれはプロレスをやっていれば年に1億稼げるのだと。小沢は6千万円を掲示した。
「おっ、こんなにおいしいのか」と、そのことに味を占めたオーニタは今度は自民党に行って出馬の話をちらつかせる。自民党は1億円用意すると言った。オーニタは平然と寝返る。そりゃこっちのほうがいい。金も良ければメジャーだ。最初に声を掛けた小沢はいい面の皮である。

 郵政民営化法案棄権もパフォーマンスである。すなおに賛成するよりも反対の方が目立つと計算して決意を曖昧にする。「60%決まった」と言う。「どちらに」と問われれば「それは言えない」と言う。翌日もまたテレビカメラは来る。おいしい。なにしろ強行採決の時の議長保護でしかテレビには映らない半端議員だ。それが法案成立かどうかのキイパーソンになっている。ギリギリまで賛成か反対か言わないことにした。テレビ局は毎日取材にくる。オーニタ、うれしくてたまらない。
 挙げ句の果てにやったのは、ただの棄権だとテレビに映らないし、反対でも中曽根のようには目立てずその他大勢の反対のひとりとして埋もれてしまうからと、議場にいて座ったままの棄権というものだった。まったく目立つことにかけては天才である。

 しかし一転して賛成派の片山さつきの応援は、あの棄権が単なる目立ちたがりのパフォーマンスであると知らせているようなものだ。オーニタはもともと賛成でも反対でもどうでもいい。法案の中身すら知らない。目標は目立つことだけだ。猪木の北朝鮮でのプロレス開催と同じである。
 よくもああいうことが出来るものだ。呆れて口もきけん。パフォーマンスが終ったら、次の参院選での公認をもらうために郵政賛成に寝返ったのか。
 46万人ものバカがこんなのに1票を入れたんだな。なさけないはなしだ。


 これを調べるとき隣にあったからついでに民主党と社民党の表も入れておこう。こんなものを調べることも二度とない。

 オーニタ46万に対してキョセンは41万。自民党票で言うとオーニタは武見敬三の倍以上取っているのだから、どんなに政治家として武見のほうが優れていても、オーニタはデカい顔をしているだろう。票がすべてだ。
 だが武見がこれからもその程度の票を期待できるのに対しオーニタはいつ激減するかわからない立場にいる。
 自民党比例区の一覧に、オーニタの遙か下に5万票で落選したサッカーの釜本がいる。釜本がいかにメジャーだったかを考えればオーニタも安穏としてはいられまい。

 下の方にいる14万票の山東昭子なんてのもかつては大量票を集めていた芸能人候補だった。しかも出馬のきっかけはくだらないもので、それまでは主役のヒロインをいじめる小姑役ぐらいの、そこそこ美人だが意地悪そうな顔の女優でしかなかった。それがクイズ番組で優勝したことから人生が変る。才色兼備と自民党から声を掛けられたのだ。まったくこの辺の自民党のやってきたいい加減さは許し難い。宮田輝とか。今も表の中に橋本聖子がいる。なんであんなスケートと自転車しかできないのが国会議員なのだろう。マルゼンスキーの方がまだましだ。
 民主党はキョセンが辞職してツルネンが繰り上がり当選する。ツルネンてどこの人だっけ。北欧のほうか。どうでもいいけど。

 キョセンの41万票は活躍の長さから妥当だろう。本人は300万票取れると思っていたので落胆したらしい。やはりああいう人はとんでもない幻想の中で生きている。
 オーニタの46万票は誰が入れたのだろう。二十代の若者か。どんな形であれそういうことをさせたのならそれは価値のあることだ。とにかく関わることが大事であり、オーニタに1票入れたいがためにプロレスオタクの青年が初めて投票所に行ったなら、それはオーニタの功績である。と、その辺は認めるが……。

 で、あっけにとられるのがこの数字。タジマヨーコが50万票である。どこのバカがこの「夫婦茶碗は女用がちいさい。男女差別だ」と喚く不細工なオババに票を入れたのだろう。信じられない。しかも50万人だ。目の前が真っ暗になる。
 だがみな目覚めるのは早い。倦きるのはすぐだ。このおばちゃんはこのあと社民党を離党する。それでも無所属で議員をやろうとしたが、さすがに社民党からやめろと迫られ辞職する。田英夫(かつてのTBSキャスター。今のチクシみたいなもん)が繰り上がり当選する。その後、神奈川県知事選に出るが惨敗。この50万票を過信していて、本気で勝てると思っていたらしい。たけしの「TVタックル」に出たばかりに人生の狂ったバカ女のひとり。今も相変わらずひどい。
9/9(金)  『週刊文春』の下劣さ
 愛想を尽かして読まなくなってもう二年になるか。木俣というノナカヒロム贔屓の今の編集長が替わらなければ読むことはない。選挙週間になっても相変わらず下品な見出しとネタでうんざりする。
 ヤマタクのシモネタに続いて今は佐藤ゆかりの不倫メールがどうのこうのとやっている。本社幹部はどう思っているのだろう。売れればいいのか。だんだん『週刊現代』と見分けがつかなくなってきた。
9/11(日)
投票&開票日
 チクシ、クメ、タマル、TBS豪華勢揃いの大滑り(笑) 
9/12(月)  開票速報 
 昨夜は午後8時からの開票速報を待ちかねてテレビにしがみつく。そのまま徹夜。
 午前4時になりすべて確定。各局の特番も終了。やっと寝られるかと思ったら、朝の5時からみのもんた特番、5時間番組(笑)。
 結局テレビの前で、たまに選挙に関係ない番組のときうとうとしただけで、24時間、いやそれ以上か、テレビも電気も点けっぱなしだった。意識朦朧。
 何年に一度かの日本最大のお祭りであり、なんでもありの挌闘技として見ても『PRIDEグランプリ』の百倍おもしろい。しかも自分の好きな選手が勝つのだからたまらない。

 そして今日は今日で、選挙期間中は不偏不党の原則からモザイクだらけだった話題候補とその周辺が、ぜんぶモザイクなしで見られる。これまたたまらない。いま月曜夜の零時。やっと一息ついた。テレビの見過ぎで目がしょぼしょぼだ。
9/15(木)

岐阜市長、今度は佐藤ゆかり氏と握手

 衆院選の公示前、あいさつに訪れた自民党の佐藤ゆかり衆院議員との握手を拒否していた岐阜市の細江茂光市長は15日、佐藤氏の事務所を訪れ、来年2月の任期満了に伴う岐阜市長選への出馬表明のあいさつをした後、佐藤氏と握手をした。

 細江市長は、佐藤氏が8月24日に立候補のあいさつに訪れて握手を求めた際、「いいじゃないか」と握手を拒否。市役所には「大人げない」などの抗議の電話やメールが殺到していた。

 佐藤氏は岐阜1区に立候補したが、郵政民営化法案に反対した野田聖子氏に敗れ、比例代表で復活当選した。

 あきれたオバカさん
 立候補した佐藤ゆかりが市役所にあいさつにおもむき、握手の手を差し出す。佐藤からさし出された手をこの市長は拒んだ。それは映像となって全国に流れた。岐阜市長として、地元出身の大物国会議員の孫娘であり長年地元代表であるノダセイコに忠誠を誓ったのである。
 しかしまたそれが佐藤陣営にとっていい方向の風になるのだから選挙はおもしろい。市役所には大人げない態度だと抗議のメイルが1400通殺到したという。
 ノダが勝つと言われていたし、岐阜の自民県連もノダを支持した。私は、この岐阜市長の行為は、それはそれでよいと思う。旗色鮮明でむしろかっこいいぐらいだ。

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私はノダセイコが「祖父」と言っているので、岐阜の国会議員だった野田卯一の孫だと思っていた。正しくは野田卯一の愛人の連れ子であり、血は繋がっていない。島聖子(シマ・ショーコ)が本名である。それが野田卯一の養子となって野田姓を名乗り、市会議員になるころ、松田聖子ブームだったので「ショーコ」を「セーコ」にしたという。
 子供時代のイジメ問題や、自殺した永岡議員への罵詈雑言で根性の悪さを指摘されるノダだが、それは育ちにあったようだ。


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 問題は今回の行為である。選挙にノダが勝っても自民党本部はノダを除名するし、比例名簿の上位に掲載された佐藤の当選は選挙前から確定していた。ノダが選挙に勝って当選したとしても自民党は除名になり無所属のひとりでしかなくなる。比例で当選した佐藤が、岐阜一区の自民党代議士として県連の予算運営などにも力をふるう最高権力者となることは選挙前から判っていたことである。
 自民党本部から派遣された女候補の差し出した握手を拒み、ノダセイコに忠誠を誓ったこの岐阜市長の行為は正しい。男らしい。筋を通せばだ。
 なのに佐藤が当選したら(それはもうわかっていたことなのだ)あいさつに行き、自分から手を差し出すこの男の感覚はなんなのだろう。その理由が来年岐阜市長に出馬するのでよろしく、ではなさけなくて涙も出ない。男らしいどころか「女の腐ったような」になる。そしてまた、岐阜市長の差し出した片手を両手で気持ちよく握り替えした佐藤ゆかりのなんと大人なことであろう。

 この岐阜市長に男の矜持はないのであろうか。満天下のカメラの前で女から差し出された握手を拒んだのだ。来年の市長選挙は、佐藤の牛耳る自民党の支持を得られず、孤立無援になろうと、四面楚歌であろうと、あの握手を拒んだ自分に悔いはない、というのが男であろう。最低としか言いようがない。テレビカメラの見守る中、自分から佐藤に手を差し出した。厚顔無恥である。それを両手で握り替えし、頭を下げた佐藤のなんと男らしかった(?)ことか。
 でももちろん復讐はこれからだ。佐藤陣営は来年の市長選の応援なんかしないわね(笑)。するのかな、「あのとき握手は拒まれましたけど、いまは仲良しです。よろしくお願いします」なんて。
 この岐阜市長は、男の飲む苦い酒の味を知っているのだろうか。きっと味覚音痴だ。

 佐藤ゆかりは大物である。今のところクールな姿勢が「冷たい」と言われているらしく、周囲は「ふだんは茶目っ気があって」と人柄をアピールしているようだ。しかしこの女の動じないところは見事である。いわゆるタジマヨーコとかツジモトキヨミとかナカガワトモコとかモリユーコのようなキャンキャン喚く浅はかな女の対極にいる。

 ノダセイコは自分がいかにいじめられているかをアピールして同情票を集めた。当選すると一転して首班指名でも小泉首相に投票するとごまをすり自民党復党を願った。郵政利権の中にひたっていたバカ女の醜い変節である。執行部はそれを許さない。
 日本初の女性首相候補の転落とマスコミは言うがそんなことはない。こんなもの、小渕政権が人気取りに指名しただけの無能女である。それが戦後最年少の郵政大臣だった。そのときからこうなることはわかっていた。日々人相が悪くなっている。やっていることはカメイとまったく同じである。さて除名されてどこに行く。

 小泉さんのゴミ掃除、見事である。

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保利氏らも民営化賛成

 郵政民営化関連法案に反対し衆院選に無所属で出馬、当選した今村雅弘氏(佐賀2区)と保利耕輔元文相(佐賀3区)が特別国会の首相指名選挙で小泉首相に投票し、民営化法案にも賛成する意向を関係筋に伝えていることが14日分かった。佐賀県連の留守茂幸幹事長が同日午後、党本部に武部勤幹事長を訪ね、2人の意向を伝えた。留守氏はその上で両氏の処分を「穏便に済ませてほしい」と要請したが、武部氏は「気持ちは分かるが、党紀委員会で処理する問題だ」と述べるにとどまった。(サンスポより)

 またも変節漢
「刺客? 大いにけっこう。いくらでも送ってくれ」と豪語したのはこのホリがいちばんだった。よほど選挙に自信があったのだろう。だったらいまさら「穏便に」などと言わず、カメイのところへゆけよ。

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菅氏、代表選出馬を表明…乱立する民主代表選の立候補者

 菅氏が名乗り! 民主党代表選まであと2日と迫った15日夜、菅直人前代表(58)が出馬の意向を表明した。小沢一郎副代表(63)は同日、出馬に含みを残し、16日に最終決断する考えを示したが、中堅・若手から推されている前原誠司氏(43)は会見で出馬を正式表明。既に代表選に立候補の意志を示している河村たかし氏(56)を含め、17日の代表選は投票決着が確実だ。(ヨミウリより)

 がんばれ河村(笑)
 総理大臣を目指す河村は、あっちが自民党の変人ならこっちは民主党の変人、が売りだ。おもしろい。だが20人の推薦人すら集まらず苦労している。前原はオカダに通じる知的で線の細いタイプ。オカダとタイプの似ていることは今回はマイナスなのではないか。
 私はともかく大嫌いなカンナオトの復帰だけはやめてもらいたいのだがこれがいちばん有力のようだ。今日の小沢の出方で決まる。なにがどうなろうと河村はないか。残念。

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指名選挙は小泉首相に投票…

平沼前経産相、方針撤回

 郵政民営化関連法案に反対した無所属の平沼赳夫・前経済産業相は15日、都内で記者団に対し、特別国会での首相指名選挙への対応について、「今はまだ(自民党岡山)県連会長だ。衆院選では、自民党県議団が一致結束応援してくれた。県連の皆さんの気持ちを考えると、私憤にかられて(投票を)やるべきではない」と述べ、小泉首相(自民党総裁)に投票する考えを示した。

 平沼氏は14日には、「刺客を立てた人に入れる気持ちはない」と首相への投票を否定していたが、周囲の説得などを受け、一日で方針転換した。(ヨミウリより)

 激変流転
 すごい選挙だった。郵政法案反対から無所属出馬となり、次の総理大臣有力候補だった平沼は、一気にその他大勢のひとりとなった。今後はカメイや綿貫と組むのか。
 しかし郵政法案を棄権しつつ、うまく自民党公認は取りつけ、まだうごめいているコガマコトのようなのもいる。小泉さんのやったゴミ掃除はまだ完全ではない。

9/17(土)  民主党代表に前原
 96対94の僅差で前原がカンを破る。
 前原のいい点は「自衛権を認めよう」という憲法改正派であること。
 よくないのは「靖國参拝はしない」「A級戦犯は分祀すべき」と寝ぼけていること。まったくなあ、「A級戦犯とはなにか」と考えろよ。あれは戦勝国が最も自分たちに逆らった気に入らない連中を定めたたけだ。しかも裁判の体を成していない東京裁判でだ。勝っていたら英雄の人々である。不愉快でならない。

 それでもカンでないことはいい。なにしろカンは北朝鮮の拉致工作員を釈放しろとドイタカコと一緒に嘆願したクソである。バックも社会党系だ。
 またオカダは、カンのそのことを安倍晋三が指摘したとき、「そんなことを言って、もし違っていたらたいへんなことになりますよ」と気色ばんだバカである。あの東大卒の通産省官僚の自民党から出馬して初当選したジャスコの息子は、どっか歯車が狂っている。
 前原を好きではないが、カンやオカダよりはましかとも思う。松下政経塾出身だし。

 ま、労組との縁を切り、横路あたりを追い出さない限り、民主党に明日はない。
 今回の選挙は民主党の化けの皮に国民が気づいた意義あるものであった。

 それとはべつに、次の選挙のときの自民党党首はたいへんだ、という話はある。なにをやっても負け戦になるからだ。それはまた違う話になる。
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