2004-1〜3


04/1/1
元旦の靖國参拝



【政治】小泉首相が靖國神社参拝、「平和や繁栄を祈った」 サンスポより

小泉純一郎首相 小泉純一郎首相は1日午前、東京・九段北の靖國神社を参拝した。2001年4月の就任以来、年1回の参拝を重ねており、今回で4回目。
 首相は参拝後、記者団に神道形式ではなく「内閣総理大臣小泉純一郎」と記帳して参拝したことを明らかにし、「平和や繁栄を祈った」と述べ、今年の参拝は今回限りとの考えを示した。
 首相は中国などの反発について「それぞれの歴史、伝統がある。その辺は理解してくれると思う」と述べたが、靖國神社には太平洋戦争のA級戦犯が合祀(ごうし)されており、中国、韓国などがあらためて反発するのは必至だ。
 首相は1日午前、皇居での「新年祝賀の儀」に出席した後、羽織はかま姿で参拝した。元日の参拝に首相は「初詣でという言葉がある。いつか参拝しようと思っていた。決めたのはきょうだ」と説明。「日本の平和は今の人の努力だけでなく、心ならずも命を落とした人の犠牲の上に成り立っている」と強調した。
 首相は01年4月の自民党総裁選で終戦記念日の8月15日の参拝を公約。首相に就任してからも15日の参拝を明言していた。だが、この年は与党内の慎重論や中韓両国への配慮から8月13日に繰り上げて参拝。02年は靖國神社の春季例大祭が始まる前日の4月21日に、昨年は1月14日に参拝していた。

[感想]
 やってくれるものである。紋付きはかまの正装だ。こうやったら日本のサヨクと中韓が騒ぐであろうと計算しての行為だ。思った通りの結果になっている。小泉さん、鼻で嗤っているんだろう。確信犯(正しい意味合いの)である。早速アサヒや共同通信は大騒ぎだ。
 首相になったばかりのころは、それですぐにやめるところに追い込まれたらと保身の気持ちもあり八月十五日には行かなかった。しかし今は違っている。辞める年には必ず参拝するものと確信する。

 日本人が覚えておかねばならないことは、これらの中韓の抗議も、すべては日本のサヨクが指導したものと言うことだ。韓国の従軍慰安婦(そもそもこんなコトバ自体がなかった)もアサヒ系の連中が捏造したものだし、「戦争賠償金」なんて感覚も中韓にはなかった。「言えば出しますよ、出せといったほうがいいですよ」と進言したのも日本のサヨクだし、靖國参拝を批判すると効果があり、それをネタに金を引っ張り出せると中韓に御注進したのも日本のサヨクである。抹殺すべきは獅子身中の虫だ。いい虫下しはないものか。
 それでも憲法改正賛成者が8割を超えたとか。まともな国になりつつあると信じよう。
04/1/4


国家の教育──妻との筆談

 日曜朝の楽しみはフジテレビの「報道2001」だ。正月なのでそれがない。なのになくてもいいあの「テロップ改竄捏造番組」TBSの「サンデーモーニング」は拡大版でやっている。ついてない。チョークマイディー。
 エジプトで飛行機が墜落した。セキグヒロシを見たくはないが見ざるを得ない。しばらく聞いていて不快になったので音を消す。音を消してまで見ていることを妻は不審がる。

 妻は私にテレビ局の好き嫌いがあることを知ったようだ。その理由を説明していたらどうしても政治的な話にならざるを得ない。こんなとき紙に書いているとたいへんなので最近はホワイトボードを利用している。これのほうがすぐに消せて筆談しやすい。さいわいにも小学校しか出ていない妻だが、なんどかやりとりをしていたら社会主義国家と資本主義国家と自ら書いた。概念はあるらしい。漢字はありがたい。同じ無学でもこれがタイ人やミャンマー人の娘だったらこの二つの違いを知らせるのはたいへんだった。いや考えようによっては、小学校ですでにこんなことを習っているのも社会主義国家だからと言えるかも知れない。

 以前話した妻との会話でとても印象的だったのは、毛沢東(マオ・ツートン)よりもケ小平(トン・シャオピン)の人気が高いことだった。理由は簡単で、生活がよくなったからだ。一般庶民にとって思想的なことなどどうでもよい。要は為政者が自分たちの生活をよくしてくれるかどうかだ。妻の意見は自分自身のものではなく、父や周囲のおとなから聞いたものだった。誰もが市場経済を進めたケ小平のお蔭で現金収入が増え生活が楽になったと賞賛しているという。こういう現場からの声は重みがある。

 妻に、社会主義国家では意思の統一が成されているから、テレビにチャンネルがたくさんあってもそこから発せられる意見はひとつしかないのだと説明する。毛沢東やケ小平のようなエラい人が「アメリカは嫌いだ」と言ったら全部のテレビが同じ事を言うのだと。日本は資本主義国家なので、こっちのテレビが「アメリカ大好き」とやっていても、違うこっちでは「アメリカ大嫌い」とやることが許されている。私はいま目の前でやっているこのセキグチヒロシというのが大嫌いなので、見たくないのだが、見なければならないニュースもあるので、音を消して見ているのだと説明した。

 そういうことから話が進んでゆくと対立は避けられない。あまりにあたりまえのことだが妻は毛沢東を絶賛する。そういう教育を受けたのだから当然である。妻の受けた教育レヴェルだと、毛沢東以前には中国にはまともな国などなく、彼こそが中国を統一した建国の父となっているらしい。この辺のことを言い争ってケンカしてもしょうがないので適当に矛を収めた。ただ困ったのは台湾問題だ。これは私も妥協する気はない。といって妻と言い争うのもあまりに大人気ない。
 中国の地図には必ず「台湾省」と台湾が入っている。天気予報でも毎日毎晩台湾の分も放送する。そうして台湾が自国領土であることを国民に主張している。日本のような腑抜け国家を嘆く身としてはこの筋を通した強引さはうらやましいほどだ。
 私は、「日本にも台湾は中国の一部であり吸収合併されるべきと言う人はいる。私は、台湾は獨立した国家であり、中国とは関係ないひとつの国と認めている」と自分の意見を言った。妻は露骨に抗った。「台湾は中国の一部であり、獨立しようとしたなら中国軍が攻め込んでゆくだろう」と。私は言う。「その通りだ。だがそうなると、台湾の友好国であるアメリカが台湾に味方するのだ」と。「日本はどうなのだ」と問われる。む、む、む、である。「日本はトモダチの台湾から助けてくれと言われても、中国とも戦争したくないから、ムズカシイのだ」と答える。私と妻の会話ではこの辺が限界だ。日本語の読み書きが出来るようになったら勉強をしてもらうしかない。

 先は長い。妻が毛沢東の歴史的な間違いを正しく理解し、自分の国を冷静に見られる日は来るのだろうか。しかしそれは発刊物や歴史観の多用さに左右されるものではない。個人の感性と能力である。まして断じて学歴などではない。日本という自由な国には、高学歴の無知蒙昧が跋扈しているではないか。息の長い教育を心がけねばならない。しょってしまったものは思った以上に重い。
04/1/5

自衛隊員の命──君よ、死にたもうことなかれ!
 年が明けてまたこのテーマがかまびしすしくなってきた。
 日本のサヨクマスコミほど自衛隊員の死を願っているものはないだろう。それがあれば小泉政権がつぶれる。ひたすら惨殺されることを願っている。
 政権交代を狙う民主党も政権打倒の致命的な瑕疵となるよう自衛隊員の悲惨な死を願っている。落ち目の社民党共産党も同じ。それをきっかけに護憲平和で再浮上したいと彼らの無惨な死を願っている。

 そしてまた自民党内でも実権を取りもどしたいと願う連中は、このことが小泉を引きずりおろす最大の理由になるとそれを願っている。にわか平和派になっているコガマコトの含み笑いにそれが顕著だ。自衛隊員の死により小泉政権は倒れるが、政権与党は自民党がいいという国民の支持で自分たちに出番が回ってくると、最も熱心にそれを願っているのは彼らかも知れない。

 アサヒシンブンがおそれていることは、自衛隊が立派に勤めを果たし、世界から賞賛されることだ。もっともそうなったらなったで、またも愚にもつかない缺陥を探し出してきて大仰に取り上げるだろう。

 カンボジア・プノンペンのヴェトナム娘によるかの有名な売春村スワイパーはなぜ出現したか。NGOの性欲処理係としてである。政治はきれいごとではない。
04/1/13
第三書館銀行取引停止


辻元元議員ブレーン第三書館銀行取引停止
 民間調査機関の帝国データバンクによると、出版社の「第三書館」(東京都新宿区、北川明社長)は13日までに、2回目の不渡り手形を出して銀行取引停止処分となった。(ニッカンスポーツより)


 北川日明は、いや北川明は(辞書登録でアキラとうつと前田日明の日明と出るようになっているもので)、赤軍派の活動家だ。ツジモトのオトコ。ツジモトはこれに洗脳された。昨日きょうじゃない、ツジモトが早稲田の学生だったころからのつきあい。ピースボートとかの発案もすべてキタガワ。ツジモトの初めての男じゃないかも知れないが初めてよろこびを教えてくれた男ではあろう。以来、ツジモトが内縁の妻だったが、メジャになってからはこいつが内縁の夫状態。
 その意味で(これ前にも書いたけど)ツジモトはタジマヨーコのような男に相手にされない、女のよろこびも知らないヒステリックババアとは違う。キタガワというヤクザに、飲めないお酒を飲み慣れない化粧をして水商売で金を稼いで尽くすオンナなのである。そこの部分は認める。悪いのはこのオトコだ。

 この「第三書館」というのは(しかしまあ意味ありげな社名だ)、今回の倒産でも「ツジモトの本を出版していた」とそのことで世間には名があるようだが、ぼくからすると、A-4の大判にわら半紙のような質の悪い紙、ビニール掛けの表紙、小さな活字でむりやり全作品を詰め込んだ「ザ・芥川」「ザ・漱石」「ザ・鴎外」(ATOKでは正しくオウガイのオウが出るのに『ホームページビルダー』では表示できない。残念だ)等の粗雑な作りの本を出版していた会社として記憶している。2500円ぐらいするのだが、外国に持ってゆくには一冊にまとまっていて便利だ。あちこちの出版社から買い集める文庫本十数冊より手軽だし値段も安くなる。「全作品」というのもいい。そしてまた外国にしばらく行くとなると、「この機会を利用して芥川をぜんぶ読み直してみるか」なんて思ってみたりするのである。

 買っていたのだあ!!!! その他「ザ・シェイクスピア」なんてのまで買っていた。そうしてチェンマイでしこしこ読んでいたのである。前に書いたときは大嫌いなツジモトとそのオトコが経営しているのが「ザ・シリーズ」なのだと知ったショックで、一冊ぐらい間違って買ったことがあるようなないような、なんて書きかたをしたけど、正直に言います、ほとんどぜんぶ買っていた。整理していないが本棚にずらりと並ぶぐらい買いそろえていた。知らなかった。第三書館もキタガワもまだ知らなかった。おれの払ったあの金がツジモトの「ソーリ、ソーリ、ソーリ」に繋がっていたのかと思うと目の前真っ暗になる。すみませんすみません。誰に謝ればいいのか。

 それでもこれで実質的に潰れた。社民党の再生がないように、ツジモトもキタガワもこれで終りだろう。よかったよかった。
04/1/13


よど号ハイジャック犯の子供帰国
 チラっとしか見ていないがなんだかまとめて帰ってきたらしい。んなアホな、である。拉致された人やその家族が何百人も帰ってこられないのに、なんで好きで行った連中の家族がのうのうと帰ってくるんだ。帰ってくるな。すなおに北朝鮮でキムジョンイルの靴でも磨いていろ。しかも「白い目で見られるかも知れないが負けずに闘う」なんて戦闘的なコメントをしている。国債指名手配されている父親に関しては「父を信じる」なんて言っている。だったら帰ってくるな。お門違いだ。シゲノブの娘も帰国して、芸能活動だか評論家だか知らんがなんか活動を始めている。おかしい。なんでこいつらに自由があるんだ。親は国と国民に矢を引いた国賊だ。なんでこいつらが日本にもどってくるのか理解できない。

よど号メンバーの子供6人が帰国へ

 北朝鮮で生まれ育ったよど号メンバーの子供計6人が13日午前、平壌発の航空機で北朝鮮を出国、北京に到着した。北京空港で日本大使館職員による本人確認などの手続きをして同日夜、日航機で成田空港に到着する予定。

 帰国後6人は、親の実家や、先に帰国した兄弟らと一緒に暮らす見通し。

 帰国するのは、魚本(旧姓安部)公博容疑者(55)の長女陽子さん(21)と二男(19)、元メンバーと八尾恵・元スナック経営者(48)の二女柴田燦(あき)さん(23)、故田宮高麿・元赤軍派幹部の長男大志さん(20)、故岡本武容疑者の二女千里さん(22)、田中義三受刑者(55)の二女(17)。

 6人は家族に見送られて平壌空港を出発、初めて乗る航空機に珍しそうな表情を浮かべていた。柴田燦さんは北京に到着後「まだ日本に着いていないので実感がわかない。帰るのはうれしいが、これからが大変だと思う」と話した。

 メンバーの家族は、01年5月に田宮元幹部の長女ら3人が帰国して以降、妻2人と子供8人の計10人が帰国している。2月には魚本容疑者の妻民子容疑者(51=旅券法違反容疑で国際手配)が帰国する予定。(共同)

[2004/1/13/12:25]
04/1/18

蓮池兄さんの怒!
 前々からこの正体不明のNGOのコサカなる男が不快だった。まるで北朝鮮人のようなものいいをする。ほんとに今の世の中「怪しいNGO」があふれている。平沢勝栄議員も「北朝鮮の手先」と言い切り、コサカは平沢に「なにもわかっていない」と反発し、テレ朝昼のワイドショーでは何度も激しいやりとりがあった。なのに同席している蓮池兄さんは言葉少なで激昂することはなかった。コサカを批判することもなかった。
 しかし今朝、「報道2001」で初めて激しいことばを吐く蓮池兄さんを見た。そしてそれに応えたコサカのことばも驚くものだった。今後このやりとりが他番組で再現されることはあるまいから(唯一可能性としてフジの「トクだね!」があるが、やらないだろうなあ)貴重な瞬間を目撃したことになる。

 北朝鮮に獨自のルートを持つというコサカなるあやしげな人物がNGOの人物としてマスコミに登場したのは昨秋だったか。その怪しげな風体からまず詐欺罪で逮捕服役したことがあるという加古川大になった。なんだこりゃ、過去が話題だ。加古川大なんてものを今後書くことはないので辞書から削除。過去で人を判断する気はないからまあこれはよしとしよう。テレビでもつっこまれ本人も素直に認めていた。なにをやっていたんだか(笑)。
 北朝鮮べったりであり、ルートも持っているらしいこの男は、つい先日もあちらに残された拉致被害者の子供の写真を撮ってきたりして披露した。よほど自分たちに役立つういやつよと思われていなければ出来ないことだろう。そうして一貫して言うのは日本が悪いということだった。平沢の姿勢を批判し犬猿の仲だった。

 テレ朝のワイドショーで、こいつが言いたい放題をしていても蓮池兄さんは否定のことばは口にしなかった。よく我慢しているものだと思った。ほんのすこしでもなにか役立つ面もあるなら取っ払うことはしまいと見定めていたのだろう。私の知る限り、このコサカなる怪しい男を毎度起用していたのはテレ朝が圧倒的に多かった。いかにもテレ朝的な人物ではある。日テレでも一度見たか。フジの報道番組で見たのは初めてになる。

 経済が困窮し追いつめられている北朝鮮側が日本に帰国している5人が平壌まで迎えに来れば返してもいいと家族の名を明示したらしい。「報道2001」ではフリップを作成し、それぞれの子供、曾我さんの旦那のジェンキンス(まともな恋愛すらしたことのない二十代初めの娘がいきなり拉致され異国で二十以上も年上のアメリカ人とくっつけられたのだから、この点だけでもとんでもない悲劇だろう)、横田めぐみさんの娘等、9人の名があげられていた。
 コサカは北朝鮮でこの9人と何度も会っている。会うことが許された特殊な立場なのだろう。なんなんだろう、それって。 ヤツはそこで自分を中国で働いている日本人と偽っているのだという。帰国した5人が日本人であること、日本人夫婦のあいだに出来た子供達も純粋な日本人であること、両親は拉致されて連れられてきたこと、今は日本でしあわせに暮らしていること、彼らの帰国を待ち望んでいること、それらは一切話さないのだという。当然子供達は、自分たちは北朝鮮人であり、両親は日本にむりやり連れ去られたものと思っている。コサカはすべての事情を知っているがなにも話さない。それでいて自分は北朝鮮とパイプがある。早期帰国のためにうんぬんと言いたい放題をしている。

 そのことに蓮池兄さんが初めてつっこんだ。
「なぜ会ったときにそれ(日本側からの正しい事情)を話さないのですか。あなたはそれが出来る立場にいるのに」
コサカ「いや、私にはそれは出来ません。私のやるべきことではない」
 ヘンだよねえ、どういうことなんだろう、この言い分は。
蓮池「だったらもうこの件からは手を引いてくださいよ」
コサカ「それは出来ません」
蓮池「(北朝鮮寄りのNGOとしては)座礁した北朝鮮船の引き上げ資金のカンパとか、そんなことをしたほうが喜ばれますよ」
コサカ「あなたねえ、じゃあなんですか、あなたは忘れ物を届けてくれたのが暴力団なら礼は言わないんですか!

 と、ここでいきなり、CMになり、開けたら各党幹事長出演のイラク問題になっていた。
 コサカのこの論理は、初めて蓮池兄さんがことばを荒げたのを見たのと同時に忘れられない。
 ともあれ私は、なぜ蓮池兄さんがこのコサカなる男を嫌わないのか疑問だったので(私のようにすぐ熱くならず冷静だからこそ彼は偉大なのだが)、今朝の激しいことばのやりとり(態度はクール)に得心したのだった。
04/1/22

国会中継の楽しみ
 昨日から国会が始まった。大相撲中継に国会まで始まったらテレビを見る時間が増える。ともに生で見ないとつまらないところが共通している。そこまで徹底できないのでパソコン仕事のかたわらBGVのように流しつつ見ている。
 開会初日の昨日は父を脳外科に連れてゆく日だったので見られなかった。午前10時出発の午後4時帰宅。MRIを撮った。帰りのクルマですこしだけ聴いた。
 聴きつつ、あらためて思った。国会中継はおもしろくない部分が多い。特に今回のように形式的な質問が多いときには、原稿読み上げの野党質問など退屈なだけだ。与党側も閑そうである。小泉さんも目を閉じている。(この辺、後で見た映像になる。)
 かといって気を抜けない。昨日も小泉さんが民社党をコバカにして答弁拒否し、紛糾するたいへんな場があった。あれ、小泉さんが機転を利かしてやった計算尽くである。「役者じゃのお」ってやつだ。ああいうふうにバカをからからうとおもしろいだろう。ここでしっぽを踏んだら吠えるなと計算してちょこんと踏むと、計算通りキャンキャン始まるってなもんだ。
 国会中継は、野球で言うなら、ダラダラした消化試合のようであるが、いつ記録的な飛距離の大ホームランが飛び出すか、怪我人の出る大乱闘試合になるかわからないので、そのダラダラぶりを我慢して見続けねばならない。刑事の張り込みに近い(笑)。いや、野党のくだらん意見を聞いていると腹が立ってくるので、そのときまでなにも起きない張り込みよりもたちが悪いか。

 今、午前十時半、仕事のかたわら、NHKの国会中継を、民主党の質問中なので音声を消してつけている。頻繁に横っちょを見やり、何事も起きていないか確認する。プロレスのように予定調和の盛り上がり(前座からメインへ)だとこちらも楽なのだが……。
 いちおうそれはあり、最大野党の党首であるカンが質問する場がメインイヴェントなのだろう。ところがこれがまたどうしようもないつまらん男なので盛り上がらない。ケチをつけるだけだから説得力がない。ぼくは新日の永田を「所詮課長止まりの男。それが社長になるのだから新日の人材不足も深刻だ」と前々から書いていた。そっくり同じ事をカンにも言える。民主党にはがんばってもらわねばならないのだが、カンが党首ではダメだ。初日には和服で登院した。日本人の心のない男が和服を着ているとそれが浮き彫りになってよけいにみっともなかった。この人、パフォーマンスの仕方を間違えている。あいかわらずカイワレをむしゃむしゃ喰って粋がった時代のままだ。
(ここまで午前中。午前中はなにもなし。)

 午後三時半。
 いま公明党のカンザキがやってくれた。首相への質問の最後、昨日のカンへ一発食らわしたのだ。昨日カンはカンザキに公明党代表を辞めろと発言した。現場は見ていない。それに対してきょう首相への質問を終えたカンザキが、最後に昨日の民主党のカン代表の発言に関してひとこと言わせてもらうとして、「私は公明党の会議で代表として選ばれている。他党の代表に辞めろと言われる覚えはない。それよりも、そんなことをしている暇があったら自分の所に所属している議員の学歴詐称とか、代表としてやるべきことがもっとあるだろう」と言い放ったのだ。会場は拍手喝采する与党側と民主党の怒号で騒然となった。私も思わずテレビの前で笑いつつ拍手をしてしまった。

 カンは数日前にも「自民党は公明党というエイリアンにおかされつつある」と発言した。後の会見でカンザキが「私の顔がエイリアンに見えますか」とやりかえして紛糾していた。カンが自公連立現政権の要となっているのは公明党=創価学会票と判断してそれを攻撃するのは正しい。学会の票がなければ当選していた民主党議員は10人以上いただろう。惜敗した地域はみな学会票がポイントとなった。ただし、ああいう形で露骨に批判したら、自分のほうにもいっぱい臑に傷があるから反撃される。対応手段の甘いカンの頭の悪さはタナカマキコの底の浅さと通じていて痛ましい。

 たとえばタナカマキコは選挙中、安倍晋三を「ノミの心臓(晋三とかけた)」と言い、「あんなのはみなさん、A級戦犯(岸信介首相)の孫ですよ」と批判した。それを言ったら必ず「じゃあおまえのオヤジはなんなんだ」となる。「おまえは犯罪者の娘じゃないのか」と言われる。A級戦犯とは戦勝国が自分たちに逆らった敗戦国の将に課したランクつけだ。なんの意味もない。対してロッキード疑獄のほうは明確な裁判沙汰である。藪を突っついて出てくる都合の悪いものはタナカのほうがずっと大きい。それがわからない。その計算が出来ない。そこがあのオンナの頭の悪さだ。

 同じく安倍を「彼には子供がいない。ワタシラには子供が三人いる。子供のいない人に政治はわからない」と攻撃した。そのことによって「日本初の女性総理を」などと言って彼女を支持しているバカ女の中から(あるいは男もか)、子供のいない連中が引いてしまうことを計算できない。思慮のない思いつきの"口撃"でしかないのだ。漫談と言われるゆえんである。人の痛みがわからない。
 前も書いたが、タナカマキコの最大の罪は、「やっぱりオンナはダメだ」と日本中に思わせたことだろう。多くのすぐれたオンナがひとつひとつ小石を積むようにして重ねあげてきた「女の価値」という塔をたったひとりで一気に突き崩してしまった。この罪は大きい。彼女の存在を最も嘆いているのはすぐれた女達だ。

 ろくでもない男は女に似ている。カンの底の浅さ、「イラカン」と呼ばれる度量の狭さ、小泉、安倍人気に対応しようとさんまや古館の番組に出てみたりする計算、みな女のノーミソである。あの女房の尻に敷かれているのだから所詮その程度だ。野党にはがんばってもらわねばならないのだが、カンが代表である限り民主党はだめだ。といってオカダなんてもっとどうしようもない。小沢に乗っ取ってもらおう(笑)。それがいちばんいい。民主党の連中もカンが代表ならそのうちおれにも、ぐらいに思っていたら、小沢が来たので乗っ取られるのではないかと戦前恐々している。「ニワトリ小屋に放たれた狂犬」の活躍に期待するしかない。

 しかしまあこれだからねえ、国会中継はおもしろい。こんなリアルタイムのおもしろい格闘技を知ったらプロレスなんか見ていられない。小泉さんは"ミスターIWGP"の永田よりも強い。プロレスもガチンコも出来る。小泉さんの評価もチャンプになる前は永田クラスだった。だが小泉さんは自力で名をあげた。永田は自力で名をさげた。この差は大きい。

 きょうは午前中から国会中継をつけたまま仕事をしていた。カンザキの反撃を見られただけで価値があった。こうなると、このシーンをクメやチクシが流すかどうか確認したくなり、夜のニュースショーまで見たくなってくる。昼の連ドラにしがみつく主婦と同じ感覚だ。テレビ大好きバカオヤジ。おれは吉川潮か。クメもチクシも(というかテレ朝もTBSも)民主党に都合の悪いシーンは流さないからまず流れないと思うけどチェックしよう。コガなる男の学歴詐称も、ワイドショーを見ていると、日テレとフジ、テレ朝とTBSではまったく扱いが違うのであきれる。

 しかしこの重要な国会が開催されている時期にコガってのは国会を休んでロスに飛び、テメーの学歴の確認に走り回っている。なにやってんだ、いったい。わざとらしいことをするなよ。自分の学歴は自分でわかっているはずだ。こういう理由で国会を缺席することが許されるのか。こんなのにうん百万の月給を払ってるのこそ国税の無駄遣いだ。これは後で書くとして。

 午後10時。
 当然のごとくクメの番組ではそれがなかった。カンの口撃のほうは流すのだからかたよっている。これは7時のNHKニュースでもでもやらなかったから、いわば「番外発言」であり(それにしてもカンを流したらカンザキの反撃も流すべきなのだが)、中継でその場を見たことをラッキーと思うべきなのだろう。おもしろかった、ほんと。
 エイリアン呼ばわりまでされた学会信者からは、カンの発言を流すならカンザキの反論も流せと抗議はあったろう。筋として公明党のほうが正しい。しばらくは国会中継に釘つけだ。

【附記】
 公明党攻撃にカンは及び腰だったのだとか。『週刊新潮』に書いてあった。周囲にうながされ、臆病なカンとしては清水の舞台からのつもりで公明党攻撃を始めたらしい。たしかにこれは両刃の剣でこわいだろう。
 目的は、公明党との連立に不満を持つ「自民党支持保守派層の取り込み」だとか。たしかに自民党支持者の中に公明党頼りであることを不満に思っている人は多いだろう。だがだからといってこの戦法で彼らが民主党支持に鞍替えするだろうか。ぼくとしては、公明党への反発よりも民主党内左派(旧社会党)を毛嫌いする感覚のほうがもっと大きいと思うが。

 いずれにせよ、次回選挙で民主党が假に大躍進したとしても、政権を取るためにはどこかの力を借りねばならない。共産党とは連立しないと共に断言しているし、社民党だけでは数が足りない。となるとやはり命運を握るのは公明党なのだ。公明党が自民を裏切り民主党と組んで政権奪取というのが、ぼくの最も憂える事態になる。その意味ではカンの公明党攻撃はおおいに賛成となる。

 そのことはカンだって計算しているだろう。なのに今、かなり過激な攻撃に移ったのは、今夏の参院選で勝たないと自分の首が危ないからだという。つまり何年後かに政権奪取が実現した際には公明党の協力が不可欠なのだが、そのときまで党首でいられるかどうかわからないのにそんな先のことまでかまっていられるかということらしい。これは数年後そういう事態が起きたとき、「かつてカン代表は公明党をボロクソに言いましたよね」「いや、たしかにそんなこともありましたが、あれはあくまでも当時の党首だった彼個人の考えであり、今はもう関係ありませんから」と、そのときの民主党代表が公明党に弁明するのだろう。

【附記・2】
 ぼくの見た限り、この「公明党代表を辞めたらどうか」というカンと「あんたにそんなことを言われる覚えはない。それよりも学歴詐称議員の面倒でも見てろ」というカンザキの反撃のヤリトリを流したのは、土曜(24日)朝の文珍の番組だけだった。
04/1/27


コガセンセー、福岡街頭演説!
 昨夜、午前3時に眠るとき、きょうの午前8時からコガセンセーが政治の原点となった(?)福岡駅前で街頭演説し、進退をそこで明らかにすると知る。5時間後である。目覚まし掛けました(笑)。
 寝る前に覗いたら2ちゃんねるの政治板では「祭りだ!」と盛り上がっている(笑)。「今から福岡に行きたいのだが第一便でも福岡着が8時15分になる。間に合わない」なんて遊んでいる。「明日はこれを見てから行くので学校は遅刻することにしました」なんてのもある。高校生か。まさか中学生?
 毎度の意見だがこういうのは生で見ないとダメである。ワイドショーではテレビ局が都合のいいように編集してしまう。とはいえそんな大事な話題でもないか。テレ朝もTBSもすでに見捨てているからいじられることはないだろう。でも生で見たい。となると単なるやじうまだ。まったく緊張することもなく見られるから、こういうのは「癒し系ネタ」と呼ぶべきか。

 テレビカメラは7時53分頃からスタンバイ。55分にはコガセンセー登場。TBS、フジ、テレ朝が生中継。よ〜く考えるとかなりばかばかしい。予定よりすこし早めに57分にコガセンセー、第一声。そのときすでに涙声。涙目。ありゃりゃんりゃん。アメリカの大学を卒業していないのにしていると嘘をついた四十五の男が、なんでいきなり泣き出すんだ。ガキか!
 おそろしく無内容な回りくどい言い回し。涙声で延々としゃべる。その間テレビのほうも結論が出るまでCM抜きで中継。緊張の瞬間?
 8時17分、最初の結論、「民主党離党」が出る。次いで「議員歳費を受け取らない」、そして最も肝腎な「辞職はしない」がわかるとテレビは一斉にスタジオに切り替わり、フジのオグラなどはっきりと、「なんだよ、こんなことか」と口にする。ガクンと音が聞こえた気がした。あれは出馬の準備を整えていたヤマタクのずっこける音だったか。

 あまりにくだらないドタバタ劇だったが(まだ終っていないけれど)ぼくなりの感想をまとめておこう。
 卒業のことなどどうでもよかった。それを指摘されたとき、彼が「勘違いしていました。すみません。これからは中退と明記します」と言えばそれだけだった。普通の「学歴詐称」ならこれですんだろう。どうでもいいことなのだ。
 ところがこの人は4年間通ったというペパーダイン大学だけではなく、行ってもいない他大学の名をあげたり、出場もしていないテニス大会で優勝とか、いくつもの経歴詐称をしていた。そういうスタンスの人なのである。よってどうでもいい卒業か中退かも、それだけですむ問題ではなくなった。

 本人は国会が閉会時にあちらに行き、すこしでもいいから残された単位を取得したいとわけのわからんことを泣きながら言っていた。そんことなどどうでもいいんだって(笑)。まだわからんのか。問題はそんなすっとぼけたことを今更言っているその性格にある。おまえがアメリカの小さな大学を卒業していようがいまいがそんなことはどうでもいいんだ。閉会中にも国会議員がやるべきことは山ほどある。いやむしろ閉会中の真摯な活動を動議に掛けるのが開会時だろう。なんで20年前に取り損なった単位をアメリカまで行って取り直したいなんてやつを限定された選良の国会議員にしておかねばならないのだ。歳費(給料)を受け取らないとかそんなこともどうでもいい。この人の「姿勢」「スタンス」が問題なのである。

 小沢はヤマタク復帰を阻むためにも絶対に辞めるなと言っている。実質コガは自由党だからこれは庇うだろう。なんとしても数を取って自民党打倒を目指す小沢にとってこんなのは蚊に刺されたほどにも感じない。
 あきれたのはカンで、いかなる質問にも「本人が調べているので結果を聞いてから」と先送りして逃げ通した。これがもしも自民党議員の問題であり、小泉首相が同じ答で逃げたならどう攻撃しただろう。

「本人の調査結果なんてどうでもいいことだ。それ以前に、責任ある立場として、このような問題が起きたということだけで責任を取るべきだ。発言せずに逃げているのは卑怯だ。こういう問題が起きるのが自民党の体質なんです。だから自民党に政権をゆだねてはいけないんです」と言いたい放題だったろう。そういう与党への攻撃姿勢と自分たちの責任の取り方を一貫するともっと支持者も増える。敵への攻撃は熾烈だが身内には甘いと(二世議員を非難しておきながらテメーの息子を出馬させたりするのも同じ)口先だけの男と思われ、男はついて行かない。

 学歴詐称といえばオーニタはどうなるのだろう。「高校入学したが三日で中退。15歳で日本放浪の旅に出る」がオーニタの経歴である。ただしプロレスラ時代だ。オーニタのことをまとめようとしたノンフィクションライタによって実は中退どころか入試すら受けていないのが確認されている。これまた哀しい、かなり低レベルの学歴詐称である。オーニタなんて「わしは中卒じゃあ、だけど、だけど、だけど、だけど!」とやったほうがかっこいい。なにも「三日で中退」なんてセコい嘘はいらないだろう。だからこそぼくはこんなおもしろいことはないとテーマに選んだのだが。
 それにしてもその後のオーニタは、見え見えの夜間高校に一年行っだけで今は大学生って、あの辺の学制はどうなっているのだろう。

 コガのまとめ。
 無理に議員を続けてもすわっている座布団に詰まっているのが失笑なのだから居心地が悪いだろう。愚かな人である。「勘違いしていました。中退です。訂正します」と頭を下げればそれだけで済んだことを、「卒業証書は弁護士預かりでなくなった。弁護士の名前は忘れた。アメリカに行って確認してくる」と子供のような嘘を積み重ねて自滅した。すなわちそれ、そこまでの人なのである。
04/1/28

アメリカ大統領民主党候補──ケリーの逆転!
 アメリカ大統領選の民主党代表はディーンだと思っていた。もうほとんど確定的のように報じられていた。ところがジョン・ケリーがアイオワでもニューハンプシャーでも勝った。わからんものである。民主党内のタカ派でありイラク戦争に賛成したためにケリーは不人気だった。フセイン捕獲による風の流れに乗るとは容易に推測できたが、それでもまだまだディーン候補が圧倒するものと読んでいた。そういう下馬評だったのである。今やディーンは第三位に落ちて形無しである。
 しかし、であるなら、ブッシュ楽々再選か。次の次ぎ、2008年、北京オリンピックの年にはヒラリーが出るという。彼女の陣営からすると今回は弱い候補が出てブッシュに負けたほうがいいらしい。次の次ぎにブッシュは規定で出られないから(8年をMaxとするシステムはすばらしい)その時こそヒラリーが初の女性大統領になるって寸法だ。どうなるだろう。日本の女天皇は見られないだろうが(見たくない)これぐらいはまだまだ楽しめそうだ。
04/2/20

スポニチに重村教授
 スポニチの社会面に重村教授のコラムがあった。毎日系のスポニチに重村さんとは意外な組み合わせである。
 
 重村教授のコラムは、「『北朝鮮問題に切り札として田中均が登場した。それも小泉首相直々の命令で』というA新聞(笑)の捏造報道にだまされてはならない」というもの。A新聞にはわらったな。どこの新聞だろう。想像もつかない(笑)。タナカキンと親しいミスターXとやらが拉致問題解決が一向に進展せず、それどころか経済制裁までされそうだというので、このままではキムジョンイルに左遷されると焦って接触してきたのが経緯のようだ。それをこんな形で持ち上げるアサヒ、いやA新聞はなにを考えているのかと教授は疑問を呈する。
「左遷される」なんて生やさしいもんじゃないな。原因不明の交通事故か。ろくにクルマも走っていないのに側近中の側近でもいらないとなると必ず不思議な交通事故であの世行きだ。
 それにしても誰もが北朝鮮寄りの売国奴とわかっているタナカキンを未だにほめあげるA新聞は困ったものである。以前、拉致被害者家族会の皆さんが「タナカキン」と呼び捨てにしていたのが印象的だった。そういえばA新聞はつい最近も「拉致被害問題は日朝交渉正常化の障害」と書き、家族会から「障害とはどういう意味か」と抗議されて不承不承謝ったと報じられていた。今まではいくら抗議されても謝らなかった。

 よく見ると「毎週金曜日にタワラソウイチローと隔週掲載」となっている。別の日を見ると、他の連載陣にぼく好みの人はいなかった。まあ当然だ。毎日系なのだから。とすると、アカ一色になってもまずいからとすこしぐらいは自分たちと気の合わない人も入れようということで重村さんが選ばれたようだ。たまたまその日だったぼくは絶好の日に読んだことになる。二週間に一度だったのだから。
04/2/22  
サンデープロジェクト──岡崎対副島
 岡崎久彦と副島隆彦の対決がメイン。しかしこれ二人とも意見は違えども保守論壇の人だ。それがサンプロのメインになるのだからたしかに時代は変っている。もっとも底意地の悪い見方をするなら、テレ朝的サヨクが保守論客の醜い言い争いを見せ物にして世間の失望を買うため、とも取れる。しかしお二人はしっかりとしていたのでその意趣は外れたろう。感情的な岡崎さんに対して(これはいつものこと)、副島さんのクールさが目立った。

 岡崎さんと副島さんの違いはアメリカとの付き合いかた、である。岡崎さんは今後もべったりとつきあわねばならない、それが日本が生き残る唯一の道と言い、副島さんはアメリカという国の乱暴さを例に挙げてそれに反対する。観覧席?にいるいつものバカサヨクのひとりが岡崎さんに尋く。「なぜそうしてまでアメリカについて行くのか、その理由は?」と。岡崎さんは単純明快に言い切る。「この400年、アングロサクソンは負けていないんです。生き残るためにはアングロサクソンと共存するしかないんです」と。いやはや明快至極。
 いま流行りのいや〜なことば"勝ち組"で言うと、アングロサクソンとキリスト教は世界中の民族と宗教の中で唯一の勝ち組だ。もうこの流れは止まらない。この場合、アングロサクソンの宗教だったからキリスト教は勝ち組になったのか、そうではなく、キリスト教を信じていたからアングロサクソンは勝ち組になれたのか、どっちなのだろう。

 しかしまあ岡崎さんのこの意見は真実なのだけど、これほど「身も蓋もない」ってのが似合う意見もない。ぼくはアングロサクソンのキリスト教原理主義による唯我獨尊体質が大嫌いだけど、今のような情けない国体では岡崎さんの意見を支持するしかない。アメリカの属国であることを喜んでいるまともな日本人はいないだろう。結局一刻も早くあの押しつけ憲法を廃棄して自国の軍隊を持ち、アメリカの世話にならずともけんかの出来る体制を作る、必要なら核装備もする、とそこに行き着く。これまた単純明快な真理だ。それが出来ないなら属国で行くしかない。そしてきっとそれは出来ないのだ。

 とはいえイラク派遣はその属国感覚とは違ったものととらえている。アメリカという友人と組んだ。その友人が殴り合いを始めた。男なら自分もしなければならない。腰抜けはみっともない。それだけだ。この場合、アメリカという友人の価値や性質、組んだことのぜひ、殴り合いのきっかけ、正邪等はどうでもいいことになる。友人と思い、組み、ケンカになったのだから、一緒に殴り合いをすべきだ。だって組んだことは自分の判断なのだから。すでに事実なのだから。殴り合いになってから、目の前の殴り合いを見つつ、このケンカに参加すべきか、こいつを友人と判断したことは間違いだったか、このケンカはどっちが悪いのか、なんて考え、参加に躊躇しているヤツは卑怯者である。

 お二人の前に出ていたタナカヤスオはひどかった。信濃新聞とアサヒ長野版が自分を攻撃しているとその憤懣を述べるのだが、ほとんど知り合いに愚痴るレヴェルと口調。政治番組でしゃべる県知事のありかたではない。ひどいものだ。信濃新聞は自分に攻撃された人たちが経営している新聞だから自分をよく思わないのはしかたないとしても、なんでアサヒの××クンがぼくのことを攻撃する記事を書くのかなあと、この××の部分は長野アサヒの記者らしい男のフルネーム。さすがにあのタワラでさえまあまあと諫めていた(笑)。テレ朝でアサヒの悪口だからこちらはいい気分で嗤っていたが。
 腐敗しきった長野の土建政治をこういう青臭いタイプが理想に燃えて改革するのもそれはそれで価値があるのだろう。しみじみと思うのは長野県民でなくてよかったということ。長野県民はこういう人を七割以上が支持しているのだから不満はないのだろう。タナカヤスオそのものが長野なのだ。いや信州?(笑)。そういう意味でも長野県民でなくて良かった。
04/3/21
盧武鉉大統領の弾劾訴追案──民族気質の差を思う

 盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が弾劾になった。私は金大中(キム・デジュン)からこの人に続く流れが大嫌いなので個人的には喜ばしい。まったく韓国もいちばん大事な時期に金大中(キム・デジュン)というクメとかチクシみたいなのが大統領になってしまって舵取りを大きく誤った。あの進路間違いは大きい。

 この韓国国会からの中継と街の様子を見て、しみじみと彼我の差を感じた。多数派野党による弾劾が成立した瞬間、「大統領が、おれたちの大統領が」と涙を流しつつ国会の床にぺたんと座り込んでしまう大統領支持派の政治家が映し出される。これでもなんか違和を感じるのだが、これぐらいならまだなんとかわかることもできる。理解不可能なのは街の様子だ。中年男が、「大統領が、おれたちの選んだ大統領がこんなことになってしまった。なんで、なんでこんなことに、おーいおいおい」とテレビカメラが映しているのにもかかわらず、涙を流し泣きじゃくり、よろよろと力無くへたりこみ、嗚咽しつつ地面をどんどんと叩いたりする。いやはやすごいものである。小泉首相が明日そうなったとしても、日本国中1億2千万人の中にそんな人はひとりもいまい。実の息子だってそこまでの行動はとらない。それが日本人だ。

 ここで私は自分が都合よく韓国を解釈していたことに気づく。自由主義国家の一員として韓国を評価している。北朝鮮とは違うと。まあ私は韓国の国としての歴史教育とかそういう反感を除けば、韓国人は基本的には好きである。情に厚いいい人が多い。そういう心の中での韓国びいきが勘違いを生んでいた。
 朝鮮民族には職業としての「泣き女」というのがあるらしく、葬式には呼んできて派手に泣き叫んで貰うらしい。そういうふうに感情を表に出すことが美徳であるらしいのだ。なんといってもこれで思い出すのは北朝鮮の金日成の死んだときだった。なんかあそこまで芝居がかって大泣きされるとショーを見ている気がする。実際それは葬式という名のショーなのだろうけど。理解できないのはそこに大人の男がいるということだ。女子供が泣き叫ぶのはいい。だが大の男は耐えるべきと覚えてきた身には、男が門柱にすがったり、地面に泣き伏したりしての感情表現は、涙腺を刺激されるどころか気味悪くさえ感じたものだった。

 ところ代われば品変るである。そうすることが哀悼の表現であり、それをしなかったら悲しんでいることにはならないのだろう。だからきっと韓国の葬式では、父や母を亡くしたら、社会的地位のある恰幅のいい五十男でも、人前もかまわず(この場合、人前だからこそと言うべきかもしれない)身をよじって号泣するのだろう。幼子のように泣きじゃくるのだろう。そうすべきなのだ。しなければならない。それが死者を送る際の礼儀なのだ。
 いつしか北朝鮮のそれに嫌悪しつつ、韓国はもうすこしましだろうのような自分に都合のいい論理を持っていた。たかだか五十数年で民族の気質伝統は変らない。朝鮮民族はひとつなのだと感じた大統領弾劾だった。
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