2017年
7/1(土)7/1
●ディスプレイ話──デュアルからトリプルに──4kディスプレイ初体験

 
 私はいつからデュアルディスプレイにしたのだろうと日記を検索する。2006年9月にその話が書いてあった。この時からのようだ。思い出したくもない国立時代である。いやなところだった。

 関西のひとは知らないかも知れないので念のために書いておくと、国立市(くにたちし)という東京都下の市がある。「こくりつ」とは関係ない。市名の由来は「分寺市と川市のあいだにあるから」とか。くだらん。都下では比較的あたらしくちいさい市である。「市民一人あたりの年収が高い。高学歴のひとが多い」とか威張っているイヤなところだ。私のいたころは市長がサヨク女だった。ま、その市長に限らずなにしろインテリ(笑)の住む市だからサヨク色は強かった。図書館の本揃えの偏向はすごかった。見ただけで気分が悪くなった。図書館の本揃えってその地の個性が出る。故あって二年ばかり住んだ。思い出したくもない過去になる。ただしそういうところだから「国立に住んでいる」と鼻高々に言う文化人(笑)、芸能人も多い。ま、むかしの話だと、山口百恵夫妻が住んで話題になった。

 



 私はディスプレイ二台使いをどこで知ったのだろう、パソコン雑誌かなにかで見たのだったか。これも二十数年つけているデジタル日記をグレップソフトで検索すれば、初めて興味を持った日まで捜せようがそこまでする気もない。何年か憧れつつも実現できなかったようだ。はて、あのころマザーボードはもう二面出力に対応していたのか。デュアルディスプレイはCRT(ブラウン管型ディスプレイ)でもできたろうが、それは考えたことはなかった。あくまでも薄くて場所を取らず設置が楽な液晶ディスプレイが前提だ。

 まだ液晶ディスプレイが高かった。当時の日記を読むと、私は「デュアルディスプレイ」ではなく「マルチディスプレイ」ということばを使っている。マルチは多面のことだ。株やデイトレードをやるひとは六面ぐらい使ったりする。これがマルチだ。私は二台使いたいだけだからデュアルが正しい。

 当時使っていた液晶ディスプレイは三菱の17インチモデル。何度か同じ事を書いているのでまた書くのは恥ずかしいが、この2002年に買った初めての液晶ディスプレイは15万円した。それだけまだ珍しいものだった。重くてぶ厚いブラウン管型の彎曲画面から、この薄くて軽い「フラット」な画面の液晶ディスプレイを入手したときの喜びはいまも覚えている。あのころ「液晶フラット画面」は憧れだった。



 1980年代のNEC-PC9800や富士通FMVのブラウン管型ディスプレイの写真を載せたいのだが、ない。なぜかと考えて、「まだデジタルカメラを持っていなかったから」と思いあたった。というかまだ発売されてなかったか。私が買ったのはかなり早い。これまたいま思えばひどい機能で高かった。とはいえそれでも夢の機械。デジタルカメラがでなかったら、めんどくさがりの私は、年に一枚も写真を撮らなかったろう。いまここ30年の記録がそれなりにあるのは、すべてデジカメのお蔭である。

 上の写真のノートブックパソコンは1991年に買ったDynabook。このあたりからパソコン関係の写真が残っている。この辺からデジカメ時代が始まったようだ。


 このブラウン管型17インチディスプレイは、すっかり過去のモノとなったので忘れていたが、「腰痛とパソコン机」という2001年に書いた文によると、これはすでに平面だったらしい。すると、「初めてのフラット画面」は液晶以前にこれで体験していたのか。これまた12万円したとメモにある。PC98や富士通の附属ディスプレイはお粗末なものだったから、解像度の高いこのディスプレイを設置したときのよろこびは覚えている。

 その「腰痛とパソコン机」から引用。「MAGの製品」とあるのが写真の17インチである。

CRTも信じられないほど安くなった。私のMAGの製品は、四、五年前に12万円ぐらいで買った最高級品だったけれど、今じゃ5万円ぐらいで同じO・25ミリピッチのものが売っている。先日19インチフラット画面で6万円というのを秋葉原で見かけたときは、その場で買ってしまいそうになったものだった。
 が、デカい。とにかくCRTはデカい。それに腰を痛めているときである。重たい17インチディスプレイを持ち上げ、腰痛から解放されようとあれこれやっていて、結果としてギックリ腰になったでは笑うに笑えない。

 それで17インチディスプレイは埋め込んだままとして、あまっている15インチのディスプレイを引っ張り出してきた。これはFMVデスクパワーを買ったときに付いてきたもので、私はすぐにMAGを購入したものだから(この辺もディスプレイ付きのパソコンを買っておきながら新たにディスプレイを買い直すのだからまともではないことになる)今まで全然使われていなかった。いわゆる〃新古〃というヤツになる。むかし初めて中古品ならぬ「新古品」という日本語を知ったときは理解できなかったが、こういうふうに経験すると解る。新品だけれど古物なのである。これはこぢんまりとしていて平机の上でもじゃまにならない。ちょうどいいやと思った。

 



 写真の三菱17インチが私の初めての液晶ディスプレイ。薄くてスッキリしたから、パソコン廻りの風景がちがって見えたものだ。うれしかった。これが2002年らしい。黒背景白文字で、縦書き文章を書いている。判りづらいが、このディスプレイにはカバーが掛けてある。電磁波をカットするとか目に優しいとかの謳い文句で、これも15000円ぐらいした。そんなものに凝っていた時代だ。

 キイボードは大好きなIBMの赤ポッチ附き。このすぐれものも今はなくなってしまった。ま、<REALFORCE>があるからいいけど。<REALFORCE>はすばらしい。キイボードに興味のあるかたはぜひ一度使ってください。キイボード感が変ります。
 IBMキイボードの横にあるのは、最先端グッズUSBメモリ。2000年、64MBで2万円。いまは商売替えをしたLaoxで買った。上のDynabookの時代、1991年は「メモリ1MB1万円」の時代。本体を32万で買い、その場で8MB-8万円を増設した。いま32GB-USBメモリが1280円。32GBは32000MB、1MB1万円の時代だと3億2千万円。

 私はこの写真を撮るのにけっこう凝っている。あの赤いのは「幸運のパワーストーンジェル-アップル」とかなんとかいうのだ。1200円だったか。そしてROLANDのスピーカー。キイボードの隣にさりげなく置かれたUSBメモリは、「64MBという大容量の最新の品を、たったの2万円でゲットしたぜ!」と自慢したかったと思われる。



 さてまた思い出したくもない国立時代の話。思い出したくもないし書きたくもないが初めてデュアルディスプレイをやったのはこの地なので書かねばならない。
 それから間もなくこの17インチ三菱が作業中フッと電源が切れてしまうようになる。もういちど電源ボタンを押すとまたもどるのだが、同じ事を頻繁に繰り返さねばならない。実用は無理だ。15万円で買った液晶ディスプレイが4年でこうなったことをどう解釈すべきか。しかたないか、ひどすぎる、か。たいした故障ではない。スイッチの接触不良とかその程度のことだ。器用なひとなら自分で直したかも知れない。めんどくさがりの私は、メーカーに連絡して、梱包して送るとかが煩わしく、一気に値段が下がっていたことでもあり、あらたに同じような17インチを買うことにした。値段は32800円だった。もうここまで安くなっていた。だがそれは、じつに貧相なディスプレイだった。作りが安っぽいのだ。逆に言うと、三菱17インチは、まだまだ液晶ディスプレイが高級品だった時代のものだから、「高級品ぶっている」のである。がっちりしていて、周囲のプラスチック枠なども頑強だった。むかしのテレビが「高級家具調」だったのと同じである。

 たった4年のあいだに液晶ディスプレイは一気に普及していた。台湾や朝鮮のメーカーが安売り競争を始めていた。秋葉原のディスプレイコーナーには聞いたことのないメーカーの安い品が溢れていた。
 2006年9月に、私は初めてデュアルディスプレイを体験する。一台は上記の三菱の不具合で買ったノーブランドの17インチ。もう一台はあらたに購入した、これまた聞いたことのないメーカーの19インチである。この「初めてのデュアルディスプレイ」の写真がなくて残念だが、よく覚えているのは、初めて使う横長ワイド画面の19インチに馴染めず、テキストエディターで文章を書く正面のメインディスプレイは、使い慣れた四角い17インチにして、辞書や音楽ソフトを開いたりする右側のサブをワイド画面の19インチにしたことだ。高さは四角い17インチのほうがあり、横幅はワイドの19インチのほうがあるという、不揃いのかっこわるいものだった。かっこわるかったからこそここはぜひそのかっこわるい写真が慾しいのだが、ない。残念だ。なぜ撮らなかったのだろう。あたらしい19インチ液晶ディスプレイは26800円だった。2002年に17インチで10万以上していたモノは、たった4年で一気に4分の1の値段にまで下がっていた。このあとすぐ19800円と2万円を切るモノが出る。もちろんいいものはそのときでも高く、あくまでも安売り品の話だが。



 デュアルディスプレイは快適だった。これに慣れたらもうシングルにはもどれない。といって格別のヘビーユーザーでもない私は、なにかむずかしいことをしているのではない。メインはテキストエディターで文章を書くことだ。いくつもの電子辞書を起動させている。その多用する辞書が、メインの画面から切り替えなくても、常にサブディスプレイに表示されているというのは快適だった。同じく、常に作業中は音楽を流しているので、その再生ソフトもサブのほうに表示させている。ディスプレイが二台あり、表示のたびにソフトの切換をせずに済むのが爽快なのだ。

 快適な環境に慣れてくると,今度は見た目が気になる。四角い17インチと横長の19インチは不揃いでかっこわるかった。もう一台19インチ横長ワイド画面を買うことにした。私は四角い17インチが好きなのだから、もう一台同じような17インチを買うのが筋だ。私もそうしたかった。だが時はもう「横長ワイド画面」の時代になりつつあった。圧倒的に品物が横長ワイドなのである。これはその後も加速し、いま四角いディスプレイは売っていない。
 安いヤツを探して、23600円というのを見つけた。「安いヤツを探して」と書いてもネット検索ではない。秋葉原を歩きまわったのだ。私はこの頃まだ通販に目覚めていない。月に一、二度の秋葉原散策を愉しみにしていた時期だ。もう2006年である。自覚しているが、私が通販生活に入ったのは世間的にもかなり遅い。いまはそれ一辺倒だが。2006年であるから価格comはもうあったろうし、ネットで最安値価格は調べられたはずだ。まったく記憶にない。やってない。私は秋葉原をひたすら歩きまわっていた。



 これでやっと「横長ワイド画面の19インチ二台によるデュアルディスプレイ環境」が完成したわけだ。以来いまに到るまで私はずっとディスプレイ二台使いである。一台の時期はない。デュアルになれてしまうと一台ではものたりない。なのにこれらの写真が残っていない。これはかなり不思議なことになる。

 19インチ2台がちがうメーカーなので、ほぼ同じ大きさではあるが、高さ、足台、色合いが微妙にちがう。そのことに苛立ったことを覚えている。同じ画像を表示させても色がちがうのだ。しつこく調整しては溜め息を吐いていた。高さを合わせるために段ボールの接片を差しこんだり、あれこれやっていた。

 憧れだったデュアルディスプレイが、「17インチと19インチ」の初体験を経て「19インチ二台」で本格的に実現したのである。多少の不満はあるものの、快適だったしうれしかった。さすがに安物はすぐに壊れる。同じような「聞いたことのないメーカーの安物液晶ディスプレイ」をその後も何台も買う。やがて今に通じる「同メーカー23インチ二台」で落ちつく。四角い17インチから横長ワイドの19インチの時代になり、21インチの時期もあった。壊れたものは捨てたが、解像度が低く時代後れになったので新製品と替えたが、「もしかしてまた助けてくれる時があるかも」と「壊れていないのでまだ持っている」モノも何台かある。押し入れ上部に使っていない液晶ディスプレイがいまも4台ある。貧乏性なのだろう、壊れていないので捨てられない。でもさすがにもう解像度がどうしようもなく低いから、そのうち廃棄するしかない。かつて一緒に過ごした時代のある機械を、壊れていないのに捨てる。胸が痛むことだろう。この辺ちょっとした「ディスプレイ物語」が書ける。
 なのに記念すべきこれらが写真で記録されていないのは不自然だ。理由は明快。「国立時代」だからだ。この二年間は私の中では暗黒歴史となり、すべての記録がいいかげんになっている。忘れたいのだ。忘れようとしている。むしろ自分の人生の中から消してしまいたいこの二年間なのに、「初めてデュアルディスプレイが実現した時期」ということから、当時のディスプレイの値段や「最初は17インチと19インチで」なんて覚えていることのほうが感動的?だ。そうそう、プロバイダは今後なにがあろうとも絶対に関わることのない、これまたイヤな思いしかしていない大大大嫌いなYahooのADSLだった。思い出したくない。通販生活をしていないこと、ネット検索で最安値を調べたりしていないこと、これらもみなYahooに関係している。国立とYahoo、暗黒の二年間だった。



○臺灣好き、朝鮮嫌い

 他人の紹介で住んだ暗黒のそこから逃げだし、自力で捜しあてたいまのところに引っ越した。春が来た。なぜあそこからもっと早く逃げださなかったのかと自分の優柔不断を悔やんだ。真冬の暗黒から春風のなかに飛びだしたようだった。デュアルディスプレイも、何度かの変遷を経て、いまは写真の「acer23インチ2台」になった。これはFC2ブログのトップ写真にも使ったぐらいのお気に入りだ。

 acerは臺灣のメーカー、ここのところディスプレイは、8台ほどacerばかり。相性が良いようだ。マザーボード関係はもう十年以上、いや二十年近く、臺灣のAsus。あの大震災のあと、Asusの基板にあった「God Bless Japan」には泣いた。同じ臺灣のMSIやGIGABYTEも使っていたが今はAsusばかり。メモリやmp3プレイヤはtranscend、これも臺灣。SSDはAData製品が多い、これも臺灣。SiliconPowerも愛用している。もちろん臺灣。私の自作パソコンのパーツは臺灣ばかり。朋友なのだから当たり前である。一方、朝鮮のSamsonやLGは一切使わない。臺灣ラブと朝鮮縁切りは徹底している。

 

○目玉問題、発生

 ディスプレイ環境はこれで満足していた。このままずっとこれでよかった。もしもこれのどちらかが壊れたらまた同じ組合せで作る。それぐらい気に入っていた。ところがここに昨年、目玉問題が起きた。「私はシャイだった-目玉話」に書いたが、加齢と共に目玉筋肉が弱ってきて、ちいさい文字だと目が疲れ長時間作業ができなくなってしまった。

 テキストエディターで文章を書くという主作業は、いままで12ポイントで書いていたのを倍の24ポイントにしたりして目の負担を減らし、「23インチ二台」でなんとかクリアした。ありがたい。この辺、死活問題である。趣味のサイトやブログは、ホームページ・ビルダーに今まで通りの12ポイントで書くのはきつく、大きなポイントでテキストエディターに書いたものをホームページ・ビルダーに貼りつけるという二度手間になった。ふつうならこれで問題なしなのだが、私はしつこい。貼りつけたものをまた再編集したりする。テキストエディターの時点で何十回もチェックしており、完全と判断してテキストエディターからホームページ・ビルダーにコピー&ペーストをするのだが、ホームページ・ビルダーのちいさな字を読み返していると、また直したくなる。文章書きツールをワープロにした35年前からの悪癖だ。手書き時代にはこんなことはなかった、と大昔を悔いてもしょうがない、これをやると覿面に目に来る。よってすっかり更新とはご無沙汰になってしまった。真のサイト更新停滞には別の理由がある。それはまた別項で書こう

 困ったのがDAW(Digital Audio Workstation)だ。音楽作りのソフト。音楽ソフトは、テキストエディターの文字のように簡単には解決できない。情報が複雑だから、もう私の目玉では、これを23インチで活用するのは苦しかった。無理だった。やらねばならない。やろうとするのだが、すぐに目玉が疲れ、まぶたをもみもみして、溜め息とともにあきらめる。そんな日が続いた。なんとかせねばならない。喫緊の課題である。

 

○4kディスプレイの導入

 より大きな画面が必要なのだ。私なりにあれこれ考えてみた。ほとんど使っていない46インチのSmart Viyellaがある。多機能テレビだ。インターネットに繋げたりもできる。テレビ好きはこれがあればPC要らず。買ったのは数年前、新品同様。テレビを見ない私には宝の持ち腐れになる。これの転用を考えた。HDMIケーブルでPCと繋げる。大きい画面ということならこれで解決できる。これをテレビ台からPC机の上にもってきて設置する。大きな文字の表示ができる。それで目玉問題は解決するはずだ。だが解像度がFHD(1920*1080)よりも低い。これはFHDに慣れた者にはつらい。単に文字が大きくて目が疲れずに読めればいい、というものでもないのだ、パソコンオタクには。解像度の低さはストレスになる。やはり解像度の高い、あたらしい大きなディスプレイが慾しい。

 価格comで調べまくる。懐具合と相談して「acerの31.5インチを二台」というのが最初の案だった。解像度はFHDである。いまの23インチ二台が31.5インチ二台になるだけだ。つまり「大きさアップのみ」である。サイズを確認し、メジャで自分の机の上に設置した感覚を確かめる。値段は最安値で26000円、信じられないほど安い。二台で52000円。実のところ、これでよかった。これで解決なのである。文字の大きな、目の疲れ、それらはこれでクリア出来る。値段的にも最適である。

 でもなあ……、とここでまたちがう欲求が出てくる。せっかくひさしぶりにあたらしいものを導入するのだから、今まで未体験の新鮮な部分も慾しい。この二台は、ほんとにいま目の前にあるモノが「大きくなっただけ」なのである。能力はまったく同じなのだ。目の不調に悩むまともなひとなら、迷うことなくこれを撰び、それで解決したろう。だがパソコンオタクなので、ここでまた欲ばりたくなってくるのである。新鮮な新機能が慾しい。

 次ぎに考えたのが、この商品の後継として出た機種だった。大きさは同じ31.5インチなのだが、解像度がWQHD(2560*1440)にアップしている。4k(3840*2160)よりは落ちるが、FHDまでしか知らない身には魅力的だ。それがぜんぜん違うのはビックカメラに行って確認している。値段は1万円アップで37000円。これ一台にするならいちばん安い選択になる。それともこれを二台買ってデュアルにするか。となると74000円か。しかしそれだと机からはみだす。この横長ワイドデュアルは、ちょっと問題だ。幅がありすぎる。シャイがロンパリになりそうだ。

 そして「これからは4kの時代になるのだから、だったら4kを買うべきではないのか」にたどり着く。4kはまったく興味のない世界だった。目が悪くなって細かい字を避けようとしているのだから、細かい表示に興味がないのは自然だ。
 メーカーはacerと最初から決めている。acerの4kディスプレイは43インチで最安値64000円。目玉能力の落ちている自分に4kの細かい表示は不要だが、大は小を兼ねると同じで、その辺の調整はなんとでもなる。いくらでも低い解像度に設定できるのだ。4kディスプレイを買ってFHDで作業するなら、そんなものを買うのは無駄となるが、必要になったらいつでも4k表示に切り替えることが可能なのだから、先々を考えたら無駄ではない、となる。これを買うのがいいのか……。悩んだ末にこれを撰んだ。



 ということで最初の予定通り臺灣のacer製品購入となったのだが、盲目的な臺灣ラブではない。今回も「acerにしよう、朝鮮は買わない」がおおよその決め事だったが、購入までにはそれ以外も十分に精査した。ま、こういうものの購入の時は調べものが愉しいのだけど(笑)。
 たとえばDMMというアダルトビデオ販売で儲けた会社がディスプレイ販売にも手を出してきた。安い。魅力的だった。しかし中身がわからない。安定感でイマイチである。おそらくシナ製か。このDMMという会社、今度は一口馬主業界にも進出してきた。高額馬を買いまくっている。やるもんだ。DOSHISHAという新興のメーカーも49インチで7万円を出しており、一時はacerをやめてこちらにしようかと迷った。だがレビュを読むと安定感がイマイチのようなのだ。安いだけならKEIANがある。中国系と言われているが一応日本の企業の体を取っている。KEIANは安い。本当に安い。8インチタブレットが8千円ぐらいで売っていたりする。でも「すぐに故障した」と悪評がついてまわる。安定の製品ならEIZOやiiyamaがあるが、高い。懐具合の問題もある。Sharpなんて名のあるところも出している。「43インチで8万円」だから買えそうだが、これFHDなのである。現在の状況を鑑みると、かなり寝惚けた製品になる。落ち目になるのが好く判る。あれやこれや調べまくり熟考し、「4kディスプレイで7万円以下のacer」は最善の選択だった。



 そうして、こんな環境になった。右側に23インチをサブで置いた。あらたなデュアルディスプレイ環境である。
 なぜか私には「43インチのサブに23インチを使う」という発想が缺落していた。最初のとき、17インチと19インチという大きさもメーカーもちがうでこぼこコンビでやったことから来る不満足、近年の同一メーカー同一機種23インチ二台構成の満足、それらが関係して、サイズ違いのデュアルに思いが到らなかったのだろう。私は「31.5インチデュアル」は考えたが、「43インチ4kディスプレイ」は、それの一台使いになり、23インチ二台は押し入れへ、と思い込んでいた。

 これはそれほど誤った考えでもない。4kディスプレイ43インチ1台は、「21インチディスプレイFHD4台使い」と同じなのである。世間にもそうアナウンスされている。つまり4kディスプレイ43インチの中に、21インチ画面をよっつ出せるので、「一台で四台マルチ」と考えられるのだ。私は自分もそれで行くものと決めこんでいた。

 acerの4kディスプレイを購入する前に、価格comやAmazonで多くのレビュを読んだ。先輩方もみな「いままで23インチのデュアルでした。今回からこれ一台です。広くて見やすくて快適です」なんて書いていた。それに感化された。そうするつもりでいた。そんな中、「これをメインに、今まで使っていた23インチを右側サブにしました」というのを見かけた。それでやっと私は「43インチと23インチのデュアルディスプレイもあり」と気づいたのである。なんかニブいな。なぜこの発想がなかったのだろう。左の写真は「43インチメイン、23インチサブ」である。



 そうして今度は、私のビデオカードが四面出力に対応していることを知る。「おお、ならトリプルにしたろやないけ」となる。そうしてやってみたのが左の画面になる。

 この「使用中のビデオカードが四面まで対応しているのにそれに気づかなかった」というのはけっこうわたし的には重要だ。つまり、私は「デュアル以上に興味がなかった」のだ。今もない。一台では物足りなく、二台じゃないと満足できないのだが、かといって三面も四面も望んでいるわけではない。だからいま使っているビデオカードが四面出力に対応していることにすら気づかなかった。壊れていないので捨てられないディスプレイは何台も所有しているから、もしも私がひたすら多面ディスプレイ好きだったなら、もっともっと早く4面ディスプレイをやっていただろう。私に必要なのは、興味があるのはデュアルまでなのである。

 それでもこれはまたこれでデュアルディスプレイと一味ちがって愉しかった。私はブラウザも常に複数起動しているので、右サブでJRAの結果を調べていて、気になった馬のことをnetkeibaで調べるとき、それを左サブでやると、同時に見られるのだ。さすがにこれ以上は無意味だが(笑)、トリプルまでなら、デイトレード等をやらない私のようなただのパソコン使いでも「あり」だと感じた。
 今回の43インチ導入のために机スペースを拡げた。同じPC机を並べて倍の広さにした。だからトリプルでも十分スペースはあるのだが、現実的にただのライターに三面は不要だ。今後も私は前掲の写真のような「43インチメイン、右側に23インチサブ」のデュアルディスプレイでゆく。このトリプルはあくまでもおふざけである。
 四面以上をやるにはモニターアームが必要になる。デュアルでも縦並べなら必要だ。アームの値段を調べたりした時期もあるのだが、どうやら私の多面ディスプレイは、横並べ二台で十分のようだ。



 もう二十年以上前の話だが。
 タイのチェンマイに住んでいるパソコン大好き日本人に、「(チェンマイの秋葉原)コンピュータプラザでパーツを買って最強マシンを組んだらいいじゃないですか」と提案したことがある。パソコンヘビーユーザーの彼は、愛用するノートパソコンの非力ぶりを日々嘆いていたからだ。すると彼は即答した。「いやぼくにとってパソコンは常に一緒に移動できるものでないと」と。
 私の意見は自作デスクトップ機に向けたものだ。そのころ私も毎回チェンマイにノートパソコンを持参していた。毎年買い替えていた。まだまだノートパソコンは性能が低く日進月歩だったからそうせねばならなかった。私は旅行者だからノートにするしかない。でも彼は家族で定住している。そんなにノートの非力を嘆くなら、自宅に最強マシンを組んだらどうか、と意見したのだ。それに対する彼の返事は「パソコンは移動できないと無価値」だった。デスクトップ機好きであり、ノートはあくまでも旅行用、外出先用である私には「家があり、高性能のデスクトップ機を設置できる環境なのに、ノートにこだわる」は解らない感覚だった。

 そのとき「なるほど、パソコンに対する考えは、私と彼のようにこれからますます両極端に分かれて行くのだろうなあ」と思った。
 いまスマホの時代になった。すべてをスマホでこなす人が増え、据えおきパソコンの価値が下落している。上記の彼などきっとスマホ名人になっていることだろう。

 私のような、ひたすらデスクトップ機が好きで、でっかい画面のデュアルだトリプルだとやっているようなのはもうガラパゴス進化になる。云南にも毎回ノートパソコンを持参していたが、2013年に自作デスクトップ機を設置した。生活が激変した。やはりデスクトップ機である。
 いまだにガラケーで今後もスマホを使う予定はないから、今時の基準で言うと私はかなり「遅れたひと」なのかも知れない。方向音痴なので、外出するときはナビ用にタブレットとWifi端末をもって出かける。ふたつなので嵩張る。スマホがあると楽だなと思うが、そのためだけに導入する気にもなれない。なにより目の問題で、あんな細かいものは見たくない。8インチタブレットですらちいさく感じる。3DSなどまったくやらなくなってしまった。そうそう、ゲーム機もぜったいでっかいテレビでやりたいよなあ。でも今の時代、それは数が捌けないらしく、Nintendoの新製品は3DS用ばかり。

 私は電車の中で老若男女すべてがスマホを見つめている風景を気味悪いと思う。見たくない。目を逸らす。それをやったら同類になってしまうから、決してバッグの中のタブレットを開いたりはしない。そんな中、文庫本を読んでいる清楚な娘を見かけたりすると、なんだかいいものを見た気がしてほっとする。といって、まったく同じ意見の老作家の知りあいがいるが、彼はPCもタブレットもスマホも使えないひとだから、彼の否定と私の感覚は違う。同じにされても困る。彼は私のことを自分と同じく、PCやスマホの否定派だと思っている。使っていないと。同好の士だと。だが私はかなりの確率で、その車輌のスマホを見つめている誰よりもPC知識をもち体験を積んでいるだろう。この言いかたが傲岸なら「私はその電車の中の誰よりもPC中毒患者だ」と病的な表現で言い直すか。触れることなく頭から否定の彼とは立ち位置が違う。

 彼のようなこの種のものに興味がなく、使いこなせず、完全にそれらを否定するひととは異なる感覚ではあるが、大多数を「正しい」とするなら、私は正しくない道を進んでいるのだろうなと思う。ひねくれ者であるからして、大多数とちがっていることはうれしい。



○DAWの世界は大型ディスプレイへ!

 と、本流から外れていることを自覚している私だが、ことDAWの世界では、「大型ディスプレイ1台での操作、制作」というのは、流行のメインストリームであるらしい。Studio Oneの一面操作に徹した新バージョンが契機となり、最大手のCubaseも新製品でそれに追従し、いまやDAWソフトは、かつての中型マルチディスプレイでの操作ではなく、大型ディスプレイ1台での操作が最先端の流れとなっている。つまり目玉不調でそちらに走ったガラパゴス系の私であるが、DAWに関する結果のみで語れば、私はメインストリームにいるのである。

●現実のディスプレイの大きさ

 「17インチ一台」、「23インチ二台」、「43インチと23インチ二台で三台」の大きさを、現実の感覚で表すと、

 17インチ一台はこれぐらいの大きさ。


 23インチ二台でこれぐらい。



 43インチ4kの左右に23インチ二台を置いた大きさはこれぐらいになる。

 ほんと、目玉問題さえなければ「23インチデュアル」で十分なのだが……。
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●初めての初期不良体験──4kディスプレイ初期不良




































   
   
   
   



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