アウトラインプロセッサーについてしゃべりたい。 アウトラインプロセッサーというのは文章を書く道具である。なんだか仰々しい名前なのでCPU的なハード方面かと思ってしまうが、ごく見馴れたソフトウェアである。今から書くのはその中でも最も馴染み深い「アウトラインプロセッサー機能を持つテキストエディター」についてだ。 長文を書くと次々と内容が分枝して行く。テキストエディターとして文章が書け、それを階層別に保存出来るのがアウトラインプロセッサー機能附きテキストエディターだ。 PCが使えるなら、長篇を書く小説家には、プロット毎に整理できるので必需と言われるている。とはいえ肝腎の小説家からそんな話を聞いたことがない。私の感覚では論文にいちばん適しているように感じる。 もしもアウトラインプロセッサー機能とはなんぞや? というひとがいたら、今はフリーソフトも多いからDownloadして試してください、というのがいちばん手っとり早い。ここで述べる私の愛用品<VerticalEditor>もフリーソフトだ。信じがたいほど高機能でフリーなのだからすごい時代である。ろくでもないものに多額の金を払ってきたのでいつも感心する。
------------------------------ この文章では、アウトラインプロセッサーのように、話題が分枝する時点でその項目を新たに作り内側に挿れて行きたい。つまり「やたら註釈の多い文章」のようになる。うまくできるのかどうかわからない。表組を使うがものすごく見にくくなるかも知れない。また表の幅を「めいっぱい」に設定したので、せまいノートだと見辛くなるような気がする。その分、この薄緑地に書く本文は、寄り道のないスッキリした文になるはずである。これは自分の文がやたら主題からハズレて行く傾向があることの反省からの実験になる。 アントニオ猪木の話法もそうなのだとか。どんどんハズレて行き、それでも最後にはしっかり主題にもどってくるので村松友視さんはそれを「ブーメラン話法」と読んでいた。懐かしい話だ。もう30年になる。 私も一応どんなに脱線しても主題は忘れず必ずもどってくるのだが、何分その分長くなる。最近の悪しき例だと「山崎朋子まとめ読み」だ。彼女の何冊かの本の感想を書きつつ思うことすべてを詰めこんだものだから、ただの何冊かの本の感想なのに原稿用紙換算500枚を超えるバッカジャネエノ的長さになってしまった。この文の主目的は、脱線テーマはすべて内側に押し遣ってスッキリ文を書いてみたいというのが狙いである。 ※ 私が初めてアウトラインプロセッサー機能のある「ものを書くツール」を使ったのは『WZエディター』だった。
初めて知るアウトラインプロセッサー機能には心底感心した。なにしろMS-Dos用ソフトのテキストエディターで、マーク箇所からマーク箇所へ一瞬で跳べることに感激していた時代だ。階層テキストの便利さには感嘆した。この便利な道具をこれからは愛用多用しようと決めた。 でも当時私の書いていたのは長くても50枚程度の文章だったから、あえてそれを使わねばならない機会もなかった。 逆に言うと、たかが50枚程度の文章をアウトラインプロセッサー機能がないと書けないというひとがいたらたいへんである。問題だ。矢沢永吉の名(迷)言「隣の煙草屋に行くのにもキャデラックで行きたい」のようにまともに歩けないひとになってしまう。
このころからもう私はテキストエディター派になっていて、ワープロソフトを使わなくなっていった。その後も『一太郎』はATOKのために買い続けたがまったく使わなかった。いやもう難しくて使えなくなっていた。 ワープロソフトを使わずテキストエディターで文章を書くようになって、私は一端の物書きになった気分を味わった。
※ <VerticalEditor>は 私が今までいちばんたくさんの文章を書いてきた道具は『QXエディター』だろう。商業文はもちろんだがこのホームページのような雑文がほとんどみなそうだ。「旅日記」と題した一二ヵ月海外に出かけたときに日記風に毎日びっしりと細かなくだらん出来事まで書く一回の旅で千枚にもなる長文もみなこれで書いてきた。圧倒的1位。 二番手がたぶん「章子の書斎」。三番手が『WZエディター』。四番手が『ホームページビルダー』。五番手に<VerticalEditor>。「手書き」はどこに入るのだろう。もう何十年もほとんど手で字を書いていない。一方ここ三十年近くPCで書きまくってきた。小学中学高校大学、28でワープロを買うまでの時間、テキストエディターで書いた文章はそれらを遥かに超えているのはまちがいない。『QXエディター』で書いた文が人生で手書きで書いた文よりも多いとなると、また感慨もひとしおである。 「章子の書斎」と『WZエディター』はもう使われることはないから順位は落ちるだけ。手書きも役所での記入ぐらいしかないから使われては行くものの微量。 一気に順位を上げつつあるのが『ホームページビルダー』と<VerticalEditor>。 以前は『QXエディター』で書いた文をアップするだけだった『ホームページビルダー』だったが、今は直接書きこんでいる。それに日々の日記も10年経つからそれなりの量だろう。 ここのところブログの文を立てつづけにアップしているが、これは「千字原稿」とかフォームを作った<VerticalEditor>で書いたものを『ホームページビルダー』からアップしている。『ホームページビルダー』で手直しして仕上げることも多いが、「なにで書いたか」となったら<VerticalEditor>になる。この種の「企劃原稿」にはほんとうに便利だ。 このままホームページとブログを続けていったら、『ホームページビルダー』1位、<VerticalEditor>2位、『QXエディター』3位となりそうだ。旅に出たら『QXエディター』の活躍なのだが、ここ何年も引き篭もりなので活躍の場がない。 |
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