Windows7 体験記


09/1/13  ○新しい物好き

 2009年1月9日からWindows7β版のDownloadが出来るという。楽しみにしていた。こういうものに賢い人は近寄らない。それどころかこれほどVistaが普及してもまだXPを使っていたりする。OSなんてのは安定して使える一世代前ぐらいがいいらしい。

 私は典型的なあたらしい物好きのバカである。OSでもsoftwareでもあたらしいものばかり使っている。Version Upがあったらすぐにする。買う。
 Versionはあたらしければいいとは限らない。フリーソフト紹介のサイトでもまだ安定動作が確認できない最新版に関して、自ら「人柱志望向け」と書いているところもある。「お奨めは安定して作動するバージョン××」といくつか前のものを推薦したりしている。もちろん中には不具合を修正した最新版が最良のものもあるが、一般的にこの種の最新版に飛びつくのは愚者のようだ。まして開発中のOSに私のような素人が関わるのは飛びこみ自殺のようなものだろう。でもまあ考えてみれば「自作PC」そのものが、安定したメーカー供給品があるのにそれに飽きたらないひとのやる餘計なことであり、そういうことが好きならβ版OSに飛びつくのも同じ轍の上になる。



 さいわい2006年にVistaのRC版を使い、不具合もトラブルもなく、一足先に楽しい体験が出来たので、今回も躊躇することなくやってみることにした。気をつけねばならないのは、これを導入することで今まで安定していたOSをだめにしてしまうことである。私の場合はVista-Ultimateになる。それらとは別に専用HDDにインストールするからその辺は大丈夫だろう。MSはPCに詳しくない素人はDownloadしないでくれとハッキリ書いている。何も知らないあたらしい物好きに、トラブルが起きたとねじこまれても困るからこれは当然の防衛だ。私はMSの望むようなプロではないが、そこに明記されているような条件(DownloadしたISOファイルをDVDに焼けるか否か)のようなことはすべてクリアしているから一応合格者だと思う。

~ ベータ版をご使用前に、次の点をご検討ください。~

他のプレリリース ソフトウェアと同様、データを失ったり、システムが不安定になる可能性があります。下記の条件のうち 1 つでも合致しないものがあれば、Windows 7 のテストをご遠慮ください。
                                
* アクティブなベータ テスターとして参加し、Windows 7 の完成に協力するためのフィードバックを提供する意志がある。
* ベータ ソフトウェアのテスト専用のコンピューターを別途用意している。      
* PC のバックアップ、Windows のインストールと再インストール、およびホーム ネットワーク接続の再構成を行うことができる。
* ご自身で PC のトラブルシューティングを問題なく行うことができる。
  
* ISO ファイルと空の DVD から、Windows 7 のインストール DVD を作成する方法を理解している。
* システム回復ディスクを所有していて、使用方法を理解している。
* ベータ テスターのコミュニティに参加し、体験やフィードバックをリアルタイムで共有したいと思っている。

本プログラムは、開発者、企業のIT管理者や、ご自分でオペレーティングシステムのインストールと現状復帰が出来る方向けに、開発段階の製品を評価、検証いただき、弊社へフィードバックをいただく事で、製品品質の向上を図る取り組みの一環として実施するものです。



 ということで1月9日を待ちかねて早速MSのサイトに行ったのだがDownload出来ない。というかDownload出来るようになっていない。アメリカとの時差の問題かと諦めた。10日、11日と出来ない。検索してみるとDownloadして使いはじめたなんてひとのブログもあったりして焦る。焦るようなことではないのだが新しい物好きとはそんなものだ。
 13日の夜、やっとDownload出来た。

http://www.microsoft.com/japan/windows/
windows-7/beta-installation-instructions.mspx

 検索で見つけた上記アドレスに繋ぐと、メールアドレス認証の往復があり、そのあとすぐにDownload出来た。250万人限定らしい。後にそれは解除されたようだ。混雑していてだいぶ掛かるのだろうと覚悟していた。時間が掛かったと書きこんでいるひともいた。音楽でも聞きつつ待つかと思っていたらあっと言う間に完了した。世界初である9日には興味を持った人が殺到して混雑したようだが、日本版はそうでもなかったのだろう。
 32bit版の容量は2.7GBほど。64bit版も落とした。そちらは3GBを超える。いまそれをDVDに焼いた。専用HDDも用意した。これからインストールするところである。あたらしいOSに触れるときはいつもドキドキする。さてWindows7とはどんなものであろう。

 確認されていることは、これはWindowsの7番目のOSであり、それで7と着いているのだが、実質は6番目のOSであるVistaの改良型で6.1なのだとか。内部的にはそういうことらしい。とするとVistaに慣れている私にはさして目新しいものではないだろう。
 楽しみにしているのは「Vistaよりも軽い」と言われる点だ。いまCore2Duoにメモリ4GBなのでそれなりの環境にある。それでも最高級Core2Duoではないから、もっさり感はある。Windows7が軽いのならもっとサクサク動くだろう。楽しみである。
 Vistaは重いと問題になっていたが、私がRC1をDownloadしたときのCPUはCeleronの3.2GHだった。メモリは1.7GBか。それで問題なく動いたからあまり重いという意識はない。

 Download後、検索してみると、多くの人が私と同じように9日からDownloadを試みたが出来ずに困ったとある。みな口を揃えて私と同じ日附時間ぐらいから簡単に出来たと書いているから、当初MSに問題があり、それが解決されたということなのだろう。世界中の新しい物好きオタクが9日に殺到したと思われる。

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 「日本語版のDownload開始は1月13日から」という情報があったらしい。実際、時差を考えても9日10日にはどうしても出来ず、13日になったらあっさり出来たのだから、これが正解なのだと思われる。だが10日にもうDownloadしたと書いていた日本人がいたのも事実。すると英語版を落としたということなのだろうか。
 

 絵がないとさみしいので検索して見つけたこれを貼った。これって下部のタスクバーを見るとわかるがXPでの画像か。意味ないな。この後ふれるが、Windows7で画期的によくなったのはタスクバーなのである。

 でもこの20年の流れにはジンとくる。MS-Dosから使いはじめてこれらをぜんぶ使ってきた。ずいぶんとMSに金を払ったなと腹も立つ。
 Win3.1であたらしい時代の到来を知った。95,98,Meは私には暗黒の時代。毎度言うがユーザーリソースがすくないため、今で言うマルチタスクな使いかたをしようとする私は、固まってばかりいた。毎日毎日何度も固まっての再起動の繰りかえし。もちろんそれらを先年まで愛用していたひとがいるように、いや今でもいるのかも知れないが、それは使いかたの問題。私が95や98に高望みをしていたと言えばそれだけの話。

 私にとってのウインドウズとは2000のことになる。写真のパッケージ一覧を見ても、2000がいちばんいとおしい。パソコンを初めて使い、その性能に一喜一憂したMS-DOS時代、マルチタスクが安定して出来るようになった2000以降、そのふたつの印象が強烈だ。真ん中の時期は忘れたい。というか記憶にない。バカなことに金を使った時期でもある。くだらんソフトをどれほど購入したことか。まったく、あの640kbのユーザーリソースOSのことは記憶から消したい。思い出すだけで腹が立つ。その証拠に新品美麗な箱入り95.98.Meを、田舎から引っ越す際、田んぼの焼却炉で燃やしてしまった。今になって、なにもそこまでしなくてもと思ったりする(笑)。低性能の古いノートに挿れて遊んでみたいとか。

 写真の中でもいちばん嫌いなのがXP。あれだけ儲けているくせにアクティベーションとかで1台1OSにしたのが気にくわなかった。自作派なので何台もにインストールする。XPではやりきれない。そんなにOSばかり買えない。よって、ずっと2000でやってきた。さすがにそれではもたなくなりVistaにした。世の中にはXP厨が数多くいるらしい。私にとってXPは無縁のOSである。

× インストールまでの苦労

 と、DownloadからDVDに焼くまでは順調だったのだが、ここから苦労した。32bit版、64bit版ともインストール出来ないのである。起動するとインストール画面になるのだがしないままに終ってしまう。いつものようVistaを立ちあげ、そこからDVD-RomをクリックするとSetupできる。でもそれはいま使っている安定しているVistaの上書きになるからまずい。
 ということで、「専用HDDにVistaを挿れ、それに上書きインストールすること」を思いついた。なんともまわりくどい二重手間だがそれしかないのだからしかたない。これも何度も失敗した。なぜかVista上書きは途中で止まってしまう。いくつかのことを試みてやっと成功したのは「XPをインストールしたHDDに上書きインストール」だった。一日仕事になった。ノートで仕事をしつつデスクトップをそれ専用にしていたので支障はなかったが、こういうことに興味のない人から見たら「なせそんなにまでして」と思うようなむなしい労苦に見えるだろう。

 毎度のことなのでそれは平気である。わからないひとから見たら理解不可能なことが好事家には楽しい時間なのだ。実際私なんて「飯代をけちって静音ファンを買ったりしている」のである。まともな人から見たら狂気の沙汰になる。だってただのケース用のファンなのだ。今のもまともに動いている。何の問題もない。それを「ほんのすこし回転音が静か」というのに替えたくて飯代をけちってまで買うのだ。まことオタク道はくだらない。でも楽しいんだよねえ(笑)。

 とはいえ今回はトラブルに接するたび、何度もめげそうになった。理由は明解だ。前回Vista-RC1をDownloadするとき、私はけっこう切羽つまっていた。それまで使用していたXPが購入したPC専用だった。リカバリーディスクとしてついてきたので他のPCには合わない。そのPCが壊れて部品を替えたら合わなくなっていた。30日限定である。2kはもっていたが、さすがに最新版のXPに慣れると古臭さは否めない。かといってXPをあらたに購入する気にもなれなかった。Vistaが出たら買おうと思っている。2k購入-XPを飛ばして-Vista購入の予定だった。ちょうどいまXP愛用──Vistaを飛ばして──Windows7購入予定、と考えているひとと同じだ。

 期限限定試供版Vistaに縋るだけの理由があった。そしてまた、ほんのすこし見たVistaは2kと比べると遥かに垢抜けていた。メモリを食って重いらしいのだが、それ以上にそのあたらしさが私には魅力的だった。PCのスペックも低く、発売前のVista導入にはいくつもの障害があったが、なんとしても使いたいと思っている私にはそれを超えて行くことは苦痛ではなかった。

 それと比すと、今回はすでに最高にチューンナップし万全の状態のViata Ultimateがある。私はいつもOSはふたつ用意して動かしている。1TERAのSamsunと、500GBのHGSTにそれぞれ挿れ、外見を替え、気分で使い分けている。極めて順調でありあらたなOSなど必要なかった。だからまともにインストール出来ず、上書きするためにだけVistaを挿れたり、それがうまく行かなかったのでフォーマットして、今度はXPを挿れて、のあたりで頓挫しそうになった。
 それとVistaがWindows6であり、Windows7は実質「6.1」と言われるように(というか事実なのだが)かなり似ているのである。2kからVistaにしたときのようなわくわく感はない。98とMeぐらいの違いしかないのだ。

 ともあれ無事インストールでき、出来たならそれはあたらしい外観だからやはりうれしい。期待して使いはじめた。

   
1/15  × 大クラッシュ

 と、上記のことをWindows7にインストールした『ホームページビルダー』で書いていた。まずはなによりも先にATOKを挿れる。それから、自分の好きなフォントでないと書く気にならないので長年愛用しているDynafontを挿れ、そして『ホームページビルダー』を挿れて、そこそこ仕上がってきていた。假想CDソフトのMagicdiscをDownloadし、それに広辞苑をマウントしようとしているときだった。

 いきなり固まった。Googleサイドバーの時計すらとまっている。こんなフリーズはひさしぶり。98以来か。電源を切るしかない。いやはやなんとも。切る。
 再起動して元通りと思ったら、そこでチェックディスクが入った。そのあと「No Disc」になる。さいわいVistaの方が起動できたので、そちらのExplorerから覗くと、Windows7を挿れたSeagete320GBの中のPartition150GBが完全に壊れていた。どうしようもない。これには脱力した。苦労してインストールしたWindows7とソフト類がみんな消えたのだ。昨日から今日、丸二日の努力が水泡に帰した。

 β版なんてのを使っていればこんなこともあるのだろう。だがうまくインストール出来てからは順調に使えていただけに、突然のこの大クラッシュはショックだ。今までこんなひどい突然のクラッシュは経験していない。いったい何が起きたのだろう。
 ただこれでもう私はしばらく立ちあがれない。よってWindows7導入実験はここで一幕は幕。
 もうすこししてβ2でも出たらまたチャレンジしてみよう。とかいいつつ明日あたりまたインストールを始める気もするが。

 原因はMagicdiscである。WINDOWS7にこれを入れてはいけない。

1/20  なんとか順調

「もういやだ」と書いてひと眠りしたら健気にもまた挑んでいた(笑)。我ながらえらい。しかも私の場合、他の人とは違ったハンデを背背負っている。DownloadしてDVDに焼いたWindows7からインストール出来ないのだ。よってまずHDDにVistaかXPを入れ、そこからDVDフォルダにあるWindows7を起動して上書きインストールするという二重手間をやっている。

 2チャンネルのPC板にある「Windows7スレ」は活況を呈し、あれこれ事情が寄せられている。しかし私と同じ事情のひとはいない。みなすんなりとDVDからインストール出来ているようだ。たぶんDownloadしなおして、もういちど焼けばいいのかも知れない。でもいまはインストール出来、安定して動いているからこれでよしとしよう。

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 いつのまにかインストールして一週間が過ぎた。大事な文を書くときは万が一のことを考え安定しているVista Ultimateにしているが、Windows7にはなんの問題もない。すばらしい。とてもこれがβ版とは思えない。
 プロのかたのレヴュウを読んだが同じ事を言っていた。そのかたは仕事柄Windows一連のβ版をぜんぶ使ってきているという。それらすべての中で、これほど完成度が高く安定しているのは初めてだと絶讃している。

 ただしこれ結論になるが、その理由は、「Vista SP1」だからだろう。いやSP1はもう出ているからSP2か、とにかくタスクバーがよくなったことぐらいでVistaと比べてそれほど新鮮みはない。98,Meから2kにしたときはうれしかった。すべてが違っていた。2k、XPからVistaにしたときもAeroを初め、あれこれオシャレになって新鮮だった。今回、そういうものはない。VistaとWindows7の違いは、98からMe程度のものだ。

 とはいえそれはそこそこ性能のあるデスクトップで使っている私なりの感想。最大のちがいは目に見えないところにあるわけで、2チャンネルの冒険板では低スペックPCに入れるのが流行っている。Vistaでは動かなかった古いPCがWindows7なら問題なく動くと次々と報告されている。Windows7の真の価値はそこにあるのだろう。

 しかしまあ、おっかなびっくりでDownloadしたのに、こんなに安定しているのだからすばらしい。私は大クラッシュを経験したが、それはMagicdiscを入れたからだった。人柱にはなったことになる。すでにWINDOWS7のまとめWikiには適合するソフト、しないものの一覧もアップされている。しっかりそこにはMagicdiscは動かないことが記されている。
 これを読んでから挑めば私のクラッシュはなかったのかとなるが、そういうものでもないだろう。動かないと書いてあっても長年愛用している必須ソフトだから必ずインストールしたように思う。つもりMAGICDISCを入れて固まり、再インストールになるのは、私のWINDOWS7体験として避けられない道だったと言える。
 デフォルトの壁紙はあまりVistaと替らない。同じものもある。もっとDownload出来るというのでやってみた。写真は「蝶々」。

 世界各国の自慢の景色が用意されている。日本からは「桜」と「紅葉」が出場。写真は「紅葉」。

 これは「夕日」という航空写真。「個人設定」を出してみた。ここから設定できる自由度がVistaよりもずっと高いので楽しい。

 写真にサイドバーがあるが、Windows7にはガジェットはついていない。いやついていて設定の自由度はVistaより高いらしいが、Vistaのように呼んでもいないのに出ては来ない。そこも気に入っている。Vistaを今までもう何十回も再インストールしているが、最初にやるのはVistaのサイドバーを消してGoogleにすることだった。今回もGoogleを入れている。
 背景スライドショーの楽しみ

 Windows7は壁紙のスライドショーが出来る。「個人設定」から複数の絵と、交代する時間を指定すると気分良く背景が変るようになる。最初、Windows7にデフォルトで着いてくる何枚かの絵でやっていた。これだけでも充分に楽しい。壁紙交換時間を1時間に設定にしておくと、背景が変ることでもう1時間経ったのかと気づかせてくれてありがたい。私は一度PCに向かうと何時間もやりっぱなしになるので、持病の腰痛のためにも、休憩タイムを取るのにこのスライドショーは役立つ。

 どうせならもっと凝ってやれと背景写真を集めてみた。外国のサイトを熱心に見てまわった。かなり蒐集した。好みはひとそれぞれである。気に入らないものも多々あって、入手はしたものの、すぐに削除したものもずいぶんとあった。他人様の労作を無料で入手しておいて、それでいて文句を言ったら罰が当たるが、爬虫類のアップとか、あんなもの誰が好むのだろう。いやペットとしてヘビを飼う人もいるぐらいだから、あれはあれで需用があるのか。

 外国で親しくなった白人のおじさんには、デスクトップ背景をヌードにしているひとが多かった。あれはどうなんだろう。悪趣味だと思う。女体は美しいがデスクトップにする気はない。やはり自然風景がいい。
(じつは、そういうのもありなのかもと、いかにもそれらしい白人美女のヌード写真も入手し、置いてみたのだが、どうにもしっくりこず、すぐに削除した。私の趣味ではないようだ。)





 オーソドックスだが、こんな自然風景がいちばん安心できる。

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 こんな夕陽系の強烈な色合いも魅力的だ。

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 日本代表のこんな絵柄もあった。外国のサイトである。しみじみ日本的美に感嘆する。
 外国に行ったときは、日本を偲んでこんな絵を背景にしようと思う。いまは日本にいるので、違う絵で異国情緒を楽しみたい。

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 こんな美しい背景を何十枚も1時間毎に交換して行くのだからなんとも贅沢である。これが楽しくてWindows7から離れられなくなってしまった。

 しかしWindows7には合わないドライバがあったりしてVistaで作業せねばならないことも多い。そんなときはVistaにもどる。すると背景が同じなので物足りない。

 それで私は「窓」を思いついた。いまVistaではデスクトップの背景を「窓」にしている。これは異国のホテルで、町を見ながらノートパソコンに向かっている気分になれて、なかなかいい。
 たとえばこんな絵である。




 これ、どこだろう。南米か? この絵をデスクトップ背景にしていると、旅先の、古い、だいぶくたびれたホテルの窓ぎわにノートパソコンを置き、道路や向かいの部屋を見ながら文章を書いている気分になれる。ヒッチコックの「裏窓」気分。実際はこれ、廢墟なんじゃないかと思うのだが(笑)。ちょっとアブナイ雰囲気がいい。



 同じくホテルからの景色だが、こちらだとまた雰囲気が違う。ヨーロッパか。いやオセアニアかも知れない。この種の写真にはオセアニアが多い。こんな感じの自然の宝庫なのだろう。私はオセアニアにはまったく興味がない。
 上とはまた違って、すこし気どった気分になれる。上の写真で飲むのが傷だらけの琺瑯カップに淹れた珈琲なら、こちらは白い陶磁器で紅茶を飲みたい。



 これも獨特の雰囲気があっていい。これはスコットランドとかあっちだろうなあ。こんな感じの所をだいぶ回ったので既視感がある。いやこれもオセアニアかも知れないけど。
 ここで飲むのはスコッチだ。

 窓の絵をデスクトップ背景にすると旅人気分になれるとは新鮮な発見だった。
 いまのところVistaでは、この三枚の窓の絵を日替わりで使っている。

 というところで、もう一枚発見。窓の外はつらら。寒々しいけど、部屋をあったかくしていると、これもこれで風趣がある。
 夏は涼しくていいだろう。



 私の環境は二面ディスプレイだ。目の前のディスプレイにテキストエディターを開いて文章を書き、右側のディスプレイに辞書やブラウザ等を開いている。右側のそれらの表示をちいさくし、常にこれらの窓の絵を見られるように設定した。
 四面ディスプレイにして、上段の二台を背景表示専用にすれば、もっと異国にいる雰囲気が作れるなとバカなことを考えた。そんな無意味な贅沢をしてみたい。

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 海外のこの種の写真には雪山が多い。荘厳であるし、美の極致でもあるのだろう。やたら多い。



 とはいえ、今の時期、こんな絵を見せられると冷えてしまうので敬遠している。真夏になったらこういうのをスライドショーさせて涼を取ろう。



 ところで、もしかしたらデスクトップの背景をスライドショーさせるソフトが存在し、これはXPやVistaでも出来ることなのかも知れない。もしもそうだったら無智をお笑いください。私はWindows7で初めて知り、いまハマっています。
 スクリーンセーバーのスライドショーは出来るけど、これはWindows7の新機能だと思うのだけれどル……。

 1時間毎に背景が変るので、長時間の作業がずいぶんと楽しくなった。15分毎にしたら、次々とあたらしい風景が現れてうれしいけど、さすがにちょっと速すぎる(笑)。30分でもちょっと速すぎ。授業と同じで45分とか50分がいいのかもしれない。

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 やっぱりありました、壁紙チェンジソフト

 手元の『週刊アスキー』増刊号を見ていたら、壁紙チェンジソフトはやはり既にありました。「Lovely Wall」というのが有名なようです。早速Downloadしてみました。今からVistaに入れて使うところです。

 ソフトオタクを自称しつつ今まで知らなかったのは恥ずかしい限りですが、それは私に壁紙を自動的にチェンジして使うという発想がなかったからでした。気分次第で頻繁に替えているのですが、なぜそのとき「一定時間で自動切り替えのソフトはないものだろうか!?」と浮かばなかったのか。
 まあでもWindows7だけでしか出来ないと思っていたのがVistaでも出来るなら万々歳です。


http://www.vector.co.jp/soft/dl/winnt/amuse/se377467.html

5/7  RC版リリース開始!

 アメリカでは5月5日に、日本では5月7日にWindows7のRC版配布が開始された。早速7日にDownloadし、β版を入れておいたHDDフォルダにインストールした。これで8月まで使えるβ版は消えてしまった。もうDownloadは完了していて入手できないからすこし淋しい気もする。私なりに磨きあげてあった。いやDVDに焼いてあるからその気になれば入れられるのか。改良型であり来年6月まで使えるRC版が出たのだからこんな感傷は何の意味もないが。
 これからまたソフトを入れたりフォントを入れたりしてこのRC版を自分好みに磨きあげて行くことになる。来年3月ぐらいから「もうすぐ使えなくなります」と出るようになるらしい。時間をかけて磨きあげたOSが使えなくなるのは虚しいものだが、それでも一年ほどあるから、モニターとしてゆっくりつき合って行こう。

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 Downloadし、インストールしたばかりなのでまだ意見はない。ただ私が最も多用する『ホームページビルダー』の最新版13が固まってしまうのは相変わらず。RC版で改良されるかと思ったが困った。

 ところでRC版とは、Release Candidateの略。英語嫌いだがこのさい覚えておこう。

09/5/27  β版終了のお知らせ

 今日、以下のようなメールが来た。



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 私はすでにRC版に替えていたので何の問題もない。
 ふたつを使って驚いたのは、何と言ってもβ版の完成度の高さだ。多くのPCライターが「今までのβ版でいちばん完成度が高い」と絶讃していたのは本当のようだ。まるで完成品、市販品と同じレヴェルだった。いままでは市販品でも頻繁に問題点が露出し、SPが出てやっとまともになることも多かったから、この完成度は脅威的だった。
 それもこれも新OSではなく、「Vistaの改良型」だからだろう。とにかくすばらしいβ版だった。

 同時にRC版の試用期限にも触れてあった。

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 β版ですらあれほどの高い完成度なのだからRC版はもっとなのだろう。ほぼ市販品だ。だがβ版ですでに完成されていたからかRC版からはなんの感慨も受けなかった。Vistaの改良型とはいえβ版のときはあたらしいタスクバーの使い勝手とか、「おお、あたらしいOSは楽しいなあ」と思うことがいくつかあった。それがRC版にはない。

 それでも目先を変えたいので、RC版では64Bitを使っている。以前はドライヴァー等の問題があり64bitは時期尚早と言われていた。対応は思ったよりも早く進行したらしく日常の使用にまったく問題はない。Windows7では32bitも出るようだがOSが64Bitになるのはもう確定のようだ。

 64Bitなのでメモリ制限が取れ8GBを使っている。期待したようなことは一切起きていない。つまりは私のPC使用環境では、32bitの限界である4GBで充分ということなのだろう。以前1.7GBという半端なメモリから2GB2枚の4GBに増やしたときは、あきらかに快適になった気がした。メモリが異常に安い時期に夢よもういちどと8GBにし、64bitOSであらたな快適さを期待したのだが無理だったようである。でも気分的には64bitOSに8GBメモリでうれしいけど(笑)。



 ひとがまだ触れてないものを先取りするのは楽しい。一般公開前の映画を先に見てしまうように。
 しかしそれは美味しいものを先に食べてしまうことだから、今年末か来年頭かにWindows7が発売になり、一般のひとの話題になるとき、一緒にそれは味わえないことでもある。当たり前のことなのだが物足りなくも思っている。

 いずれにせよWindowsは今までに6までしか出ていず、7を名乗るWindows7が「6.1」であることは事実だ。使ってみてそう思う。Windows7はVistaの改良型である。だからこそ完成度も高かったのだ。

 いろいろ悪口の多いVistaだがAeroを始め斬新だった。新鮮だった。Win-2kが5、XPが5.1だった。何のかんの言われようとVistaは明らかに新OSの6だった。「ずいぶんとMacに似たなあ」が第一印象だったけれど。

 Windows7が発売になると、VistaよりもPC能力が低くてもだいじょうぶということでXPで我慢していたひと、あるいはメーカーが一斉に7に走るらしい。そういう噂がある。MSもそれのために急いで開発し販売に踏みきるのだからきっと現実にそうなるだろう。

 Windows7の時代になったら、ひねくれてVistaを使っていようかと思ったりする今日このごろ。
09/9/4  製品版Windows7の使い勝手

 Windows7の日本での発売日は10月22日。一足早くアメリカでは9月1日に企業用に発売された。個人用はアメリカでもまだである。早速それを手に入れてインストールしてみた。
 いままで使っていたWindows7はRC版=Release Candidate、商業製品一歩手前の試作品であるのに対し、今度のはRTM=Release To Manufacture、流通ルートで販売される完成された商品である。これからまたあれこれ缺陥が見つかりSP1,SP2と順次フォローされて行くのだからまだまだ完成品ではないけれど、ともあれWindows7の金を払って買う製品版を入手した。日本人が最初に購入するのは10月22日だから一足早い体験である。



 RC版には画面右下にそれが試供版であることとビルドナンバーの7100が表示されている。β版はこの数字が6000番台だった。製品版のRTMは7600番である。改良が加えられるたびに大きくなってきた数字だ。RC版とは500ちがっている。
 番号はどうでもいいのだが、この右下に出ている表記(消すことは出来ない)は、いかにも実験版らしく不快だった。じっさい実験版を無料で使わせてもらっているのだからしかたない。不具合が生じることを承知であちらの人身御供となっているのも事実。とはいえこのRC版はすばらしい出来で不具合は一切生じなかった。あちこちのレポートで「歴代のRC版で最高の出来」と賞讃されていた。
 RTM番にはその表示がない。気分がよい。当然である。これは実験版でなく正規の商品なのだ。



 英語版だったので日本語化するのにだいぶ手間取った。しかしまあこれも慣れている作業。
 失敗したのは、完全に日本語化する前に愛用ソフトのインストールを始めたことだった。すこしでも早く愛用ソフト(例えばATOKや『ホームページビルダー』)が無事に動くか確認したかった。RC版が日本語版だったことを忘れ油断していた。

 それによって何が起きたかというと文字化けである。iTunesMedia Monkeyの日本語部分がみな文字化けしていた。例えば2ちゃんねる専用ブラウザ、Jane Styleの最上部表示部分、「ファイル」「検索」「板欄」等がみな文字化けしていた。英語で開発されている一般ブラウザのそれはだいじょうぶだったから、なにもかもがおかしくなったわけではない。あくまでも日本語専用ソフトの問題になる。

 餘談ながら、今年に入ってからのVersionでJane StyleにYahoo検索がリンクされた。これはありがたい機能である。2ちゃんねる「ニュース速報+」でニュースをチェックしたとき解らない単語が多々ある。それは難しい政治用語が主だが若者の流行りことばの時も多い(笑)。その箇所を指定するだけでYahoo検索に繋がるのだ。Yahooは嫌いだけれどこういう調べ物には充分なので不満はない。というかメリットが大きすぎて文句なんて言えない。

 この時点でWindows Updateから「Language Japanase」をDownloadして使用言語は日本語にしている。今までまずこれでだいじょうぶだったから安心していた。しかし正しくは、その他の「地域と言語」や「キイボードの設定」から事細かく日本語用にしないといけないのだった。私と同じ過ちを犯すひとへのお助けで書いておくと、「地域と言語」の「システムロケールの変更」である。ここを日本語にすると文字化けが消える。

 だいぶ苦労したけれどうまく出来たから結果オーライなのだが、すでにインストールしてあったソフトをみなアンインストールして入れ直すという二重手間になった。これらのソフトはインストール完了と共に再起動が必須なので一々それをやらねばならない。時間を喰う。何度もそれを繰りかえしながら「好きじゃなきゃ出来ないな」と思った。毎度の結論。



 未だにXPを使っているひとから見たら、Vista-64bitとWindows7-RC版-64bitのデュアルブートでなんの問題もないのに、敢えてまたこの時期に英語版のRTMを入手して一から新規インストールしているのは酔狂にしか見えないだろう。というか理解不可能か。
 自分でもそう思う。ましていままた持病の腰痛が出てベッドから起き上がるだけでも呻くほどの重症なのである。なのにせずにはいられない。「そこに山があるからだ」と言った登山家の気持ちがよくわかる。そこに新しいOSがあるからだ。ある以上試さずにはいられない。そこからくる先取の快感と未完成品に手を出すことによるトラブル。この場合、興味のないひとから見たら「どっちを取るか」になるのだろうが、そうではない。快感はもちろん快感だが「トラブルもまた楽し」なのである。でなきゃやるはずもない。マゾか。それは「ハズレ馬券もまた競馬」に通ずる。



 OSをインストールして真っ先にやることはMS臭さを消すことだ。愛用のBrowserを入れてIEと縁を切る。出来ることならまったく係わりあいたくないが最低限の環境が出来上がるまでIEを使うのだけは避けられない。

 私の今の愛用Browserソフトは、メインがThe World Browser3,これはIEエンジンを使っている。シンガポール製。華人の国なので中国色が強い。そんなにIEが嫌いならGekkoエンジンFirefoxにして完全に縁を切ればいいのにと思われそうだがMSのOSを使っている以上IEエンジンが役に立つ場合も多い。これはしかたない。
 Firefoxは出現の経緯からして大好きだし「愛用しようと努力してきた」のだが、どうにも私とは使い勝手の面において相性が悪く、最近はもう入れなくなってしまった。挫折と言うにはすこし大袈裟だけれど大好きなFirefoxと仲良くできなかったことは私なりに心の傷になっている。現在MozillaからはメールソフトのThunderbirdと音楽再生ソフトのSongbirdを愛用している。

 補助BrowserにGoogle Chrome、これはむろんGoogle獨自のエンジン。もうひとつGoogle Chromeの亜流だがむしろ本家よりも優れているSRware Iron。ドイツ製のBrowser。ドイツ語のサイトに初めて行ったときは新鮮だった。私は第二外国語がフランス語だったのでラテン語系にはいくらか馴染みがあるがドイツ語はまったくわからない。常識的な単語すら知らない。ドイツ語の「ソフトウェア」や「ダウンロード」を見るのは楽しかった。

 Google Chormeの登場は画期的だった。ブラウジング感覚が今までとはまったく違ってしまった。読んでいる文に知らない言葉が出て来たらそこを選ぶだけですぐにGoogle検索が出来る。この便利さに慣れてしまうとこれの出来ないブラウザはもう使えない。

 GoogleのBrowserであるから検索エンジンはGoogleになっている。フリーソフトによっては、それをインストールすると同時にYahooの検索バーを入れたり検索エンジンをYahooに変更してしまうのがあるので注意が必要だ。Yahooから金をもらっているのだろう。有名どころではWinampがそうだ。Jane Styleもそう。さすがにこのごろ「いつのまにか勝手に」はすくなくなってきて、一応「Yahooにするがいいか?」と訊いてくる。むろん「いやだ」と断る(笑)。Yahooは嫌いだ。Yahoo好きの漫才のナイツも嫌いだ。でもこれは学会嫌いから。



●bingのこと

 今回Windows7-64bitをインストールする際、おもしろいことがあった。それまでVistaやWindows7-RC版にChromeやIronを入れると自然に検索エンジンはGoogleになった。当然である。検索最大手Googleが作っているBrowserとその亜流なのだ。

 ついでに言うと、かつて愛用していたGreenbrowserは中国製故に検索エンジンが中国製になってしまった。なんというんだったか、それなりに有名なアレである。(調べました。「百度」ですね。でもこれは出来たばかりの検索エンジン。私の言っているのは数年前の話だから違うような気がする。)
 使いづらく、すぐにGoogleに切り替えたけれど、OS再インストール(=愛用ソフト再インストール)の際にはまたもどってしまう。長年愛用していた大好きなGreenbrowser(3年以上使っていた。もっとか)と縁を切ったのは、使い心地が似ていてより使い易いThe World Browserに出逢ったからだが、このこともすこし影響している。

 The World Browserはシンガポール製であり、シンガポール=漢民族の国だからかなり中国色が強い。Download出来るスキンに真っ赤っかの中国正月みたいなのがあって笑える。それでもさすがに本場の中国製よりはフレキシブルで、検索エンジンはすんなりGoogleなので助かる。

 さてその「おもしろいこと」だが、完成版Windows7-64bitをインストールし、愛用ソフトのChromeやIronを入れる。すると初期設定の検索エンジンが「bing」となっているのである。これにはおどろいた。だって検索最大手のGoogle製作のBrowserをインストールしたら、検索エンジンがGoogleではないのである。その驚きは中国製Greenbrowserの検索エンジンが中国製だったのとは比べものにならない。いったいGoogleに何が起きたのかと思った。まして「bing」って聞いたこともない。



 じつはこのときインストールしたのは、Windows7-RTM版-64bitスペイン語バージョンだった。それで思った。「中国製のBrowserが検索エンジンを中国製にしたように、これはスペインでは有名な検索エンジンにちがいない」と。bingなんて知らない。でもきっとスペインでは有名なのだろう。日本のgooとかinfoseekみたいなものか。そう思いつつGoogleに切り替えた。

 スペイン語バージョンのOSは日本語化したもののさすがに使いづらく、その後英語版を入手したので再インストールした。それでずいぶんと楽になった。英語は嫌いだがスペイン語やフランス語と比すと慣れ親しんでいる言語なのだなと痛感した。

 前記、日本語をDownloadしてコントロールパネルから日本語化することを書いた。「地域と言語」を開き、そこから「システムロケールの変更」等をする。そのとき、そういうことば「地域と言語」や「システムロケールの変更」がスペイン語なのである。これは困る。テストで言うなら「問題が読めない」になる。問題が読めないのでは答が出てこない。簡単な問題で答は知っているのにだ。英語だとわかる。いかに英語になじんでいることか。
 というかPCは英語のものである。よく言われるように「アメリカの世界制覇は、コカコーラとジーンズとハリウッド映画を経て、コンピュータで完成した」なのだ。

 スペイン語やフランス語のWindowsもオシャレでいいではないかと思っていた。起動の「ようこそ」や終了時の「シャットダウンしています」もそれらのことばで出ると新鮮だ。なかなかおしゃれである(笑)。でもこのコントロールパネルで挫折した。私の語学力では無理だった。



 ところが入れ直した英語版でもChromeやIronの検索エンジンがbingになっていたのである。これにはおどろいた。ここにきてやっと私は「bingってなんだ?」と思った。調べた。思えばもっと早くそうすべきだった。でもスペイン方面で使われているローカル検索エンジンと思っていたのだからしょうがない。

 それで知った。bingとはMSが出したばかりの最新検索エンジンだったのだ。全方面でGoogleに押され、来年にはGoogleが無料OSを出すのでいよいよMS帝国も崩潰かと囁かれているMSが、検索最大手のGoogleに社命を掛けて(かどうか知らないが)売った喧嘩が新検索エンジンbingだった。のである。らしい。

 たしかなのは、「あたらしいOS、Windows7をインストールすると、その後どんなBrowserソフトをインストールしようと検索エンジンは自動でみなbingになるように設計されている」ということだ。やるよねえ、MSも(笑)。
 以前からこのくどさには辟易していたが、今度は検索エンジンも設定したのかと、ここまでくるとむしろ認める気になった。それが出来るのもOSを作っている強味だ。文句あるならおまえのところでOSを作れ、となる。

 公平を期すために書いておくと、このくどさ、押しつけがましさ、我の強さはMacの方が上だ。Mac系のソフトを入れるとなにもかもそれを最優先に「かってに」してしまう。それはもうMacは自分のところが最上でWindows系ソフトはゴミと思っているのだからしかたない。私はそれですっかりMac関係ソフト嫌いになってしまった。あまりに獨善的だ。メイカーがそうならマッカーにそんなひとが多いのも当然だろう。『美味しんぼ』のカリヤテツがマッカーであることがよくわかる。

 調べると、すでにネットにはPCライターによる「Googleとbingの検索能力比較」というコラムもあった。全般的にはまだまだGoogle優勢だが調べ物によってbingの方が早く正確に答にたどりつける、なんて書いてある。まあこの辺、痛み分けにするのは業界ライターの礼儀なのだろう。上掲の最新写真にもbetaとあるようにbingはまだ一般的ではないが、間もなくGoogle、Yahooと並んで三大検索エンジンと呼ばれるようになるだろう。
 前記漫才のナイツには、Yahooから漫才で連発してくれてありがとうと感謝のことばが届いたそうだ。検索エンジンの競争もそれぐらい厳しい状況にある。

──その後すこし調べてみた。bingの開発は2009年の6月。Googleに対抗するためYahooと協力しているとかで、Yahooの検索エンジンがbingになるらしい。すると「Googleとbingの二大検索エンジン時代」になるのか。まあどうでもいいや。YahooにもMSにも関わりたくないからちょうどいい。



 本筋からそれるがぜひとも書いておきたいことがある。それは「64bitOSの勧め」である。
 新しい物好きなのに私は64bitOSに近寄らなかった。使えないソフトやドライバーがあったからだ。それがここのところ一気に対応した。そのことと32bitOSのメモリの壁(4GBが限界、じっさいはビデオに取られるので3.2GBぐらい)が64bitOSにはないことから、今年に入ってVistaの64bit版を使いはじめた。すこぶる快適である。反応も速い。メモリの6GBはマルチタスクをしているとほとんど使ってしまっている。もっと増やすべきか。
 餘談ながらXPの64bitとVista以降の64bitでは完成度がまったくちがう。それはXPはまだ64bitOSが一般的でない時代の実験的なものだったのだからしかたない。XP64bit愛用者はWindows7の64bitを使うと目から鱗だろう。完成度が違いすぎる。

 64bitOSには「Program File」のフォルダが2種類ある。64bitソフトと32bitソフト用に分かれている。そのことで32bitソフトも問題なく使える。私の愛用ソフトでは唯一旧い『広辞苑』が16bitソフトであり、Program Fileへのsetupは拒まれてしまうのだが、それもうまく智慧を使い、問題なく使用できている。

 これまた極めて私的な餘談だが、Windows95時代に買った古い『広辞苑』を今も使っているのは、最新版のように不快な用語が載っていないからちょうどいいのである。というかサヨクの『広辞苑』とは縁を切りたい。最近産經系列の記者の文章を読むと「『大辞泉』によると」がめにつく。あれは意図的に『広辞苑』を避けているのだろう。私もそれに倣いたい。もっともフジテレビの「ネプリーグ」では「『広辞苑』によると」で出題しているが。

 要するにもういまどきの64bitOSには不具合はなにひとつなく快適至極なのである。もうここまで来たのだから64bitOSの時代と言いきって差し支えあるまい。いまさら新OSを購入するのに敢えて32bitOSである必要がない。

 こういう意見に関し、「でもじゃあ64bitOS対応のソフトって何があるの? まだほとんどないじゃない」なんて反論するひねくれ者がいる。2ちゃんねるの「64bitOSスレ」にも必ず登場する。

 それは後ろ向きの発想だ。
 64bitOS対応のソフトは64bitOSのもとで能力をフルに発揮する。32bitOSでは能力を発揮できない。→だがその64bitOS対応のソフトはほんの数えるほどしか出ていない。→だから64bitOSもまだ必要ない。32bitOSで充分だ。
 という考えかたなのだが、32bitのソフトが64bitOSで32bitOSよりも軽快に動くのだから使った方がいいに決まっている。むしろ、あえて32bitでいる必要がないのだ。高速道路を高速走行するのに軽自動車とベンツが同じ値段だったらあえて軽自動車にこだわる必要もないだろう。ましてこれに自動車の「燃費」のような問題があるのならともかく、そんなものはないのだから。

 iTunesがVersion9になった。64bit版を愛用している。よくなったのかどうかは解らない。とにかく今はMacソフトはあまり愛用していないので(笑)。見た目はすこし変って以前の方が私には使い易い。



 この上の項目、09年5月27日にWindows7-RC版を使用し始めた私は結びにこんなことを書いている。
《Windows7の時代になったら、ひねくれてVistaを使っていようかと思ったりする今日このごろ。》
 Vistaが出ても敢えてXPを使い続けるひとがいるように、そんなヒネクレもおもしろいかなと思って書いたのだろう、そのときは。
 いまその気はまったくない。Windows7はVistaの改良型だ。様々な点でVistaの缺陥を直し使い易くなっている。便利だ。軽い。速い。Windows7に慣れたらVistaにはもどれない。いまこの文もあれこれ磨きあげてますます充実してきたWindows7-64bitで書いている。

 とにかくもうWindows7-64bit版の安定がすばらしい。ソフトウェアもドライバーもみな対応している。不満はひとつもない。私はもうマルチOSとして入れてあるVista-64bit、Vista-32bit、Windows7-RC版64bitをみんな削除してWindows7-64bitひとつにしようと思っている。



 XPの後継OSとして5年ぶりに発売されたVistaは失敗作だったと言われている。その理由は「ブロードバンドの普及など予測以上に展開が早く、不具合連発のXPのSP開発(使用者のフォロー)を優先したためVistaの開発が遅れた」「その結果、通常は3年で後継OSを出すのに5年ぶりになり新機能が増えすぎた」等いくつも挙げられている。引っくるめて簡明に言えば「新機能盛り沢山のOSになり要求するPC能力が高くなりすぎた」である。

 Vistaをスムースに動かすためのCPU能力、グラフィック性能、メモリ容量、HDD容量のハードルが、今までのXPと比して高すぎ一斉にブーイングを浴びたのだ。それは世間の反応として当然だったろう、新OSだというので購入してインストールしたら愛用のPCでまともに動かないのだ。不満が続出する。とんでもない話である。元のXPにもどすひとも続出した。やがてメーカーもXP登載の「ダウングレード」なんてことまで始めた。こんな奇妙な話、前代未聞である。

 だってあのころのメモリ常識は512MBだった。XPはそれで充分快適に動いていた。それをVistaを快適に動かすのにはメモリは最低でも1GB以上、出来るなら2GBと言われたのではたまらない。当時メモリの値段も高かった。またノートではそんなに積めないものも多かった。今でこそ2GB程度はノートですら積んでいるが、Vistaの要求スペックが鬼畜の所業(笑)であったのは事実だ。私がその頃愛用していたThinkPadなんてメモリの登載限界が256なのである。Vistaなんて動くはずがなかった。CPUがPentiumやCeleronで、メモリ512MB以下のユーザーがVistaに対し一斉にノーと言ったのは極めてまっとうな反応だった。

 そういう不評のVistaだったが私にとっては快適なOSであり大好きだった。Vistaに合わせてPCをグレードアップさせたからである。それまで使っていた従来のデスクトップの能力ではたしかにVistaはまともに動かず、新機能の代表であるAeroとかもギクシャクしていた。最低のOSだった。それを適格に動かすため愛機の方をCPU、グラフィック、メモリ、HDDとOSに合わせていったのだ。バカである。OSにPCを合わせるという本末転倒。まるでビル・ゲイツを儲けさせるために生きているようだ。

 でもその結果、古臭いビジュアルのXPとはちがうVistaの新機能を思う存分楽しめた。PC能力を高めてやればVistaは楽しいOSだった。むろんスペックを上げることが出来なかったひとにとっては最悪のOSだったことも理解できる。

 私にとってVistaは悪いOSではない。デュアルコアの時代になりメモリも安くなったのに未だにXPにこだわるひとの気持ちがわからない。だが全般的な世間の評価、そして最も大事な「売りあげ」からするとまちがいなくVistaは大失敗作なのだろう。それはMSが後継OSのWindows7、実態はWindows6であるVistaの改良型、Windows6.1をこんなに急いで出したことからも判る。なにしろ口の悪い連中はWindows7をVistaSP3と言うぐらいだ。タスクバーに代表されるようにだいぶグラフィックも代わっているから、いくらなんでもこれは気の毒。すなおに6.1ぐらいは認めてやらないと(笑)。

 Vistaの失敗が確定的になると同時に早くも後継のWindows7の発売が囁かれ、そのうえβ版からして出来が良く安定していて絶讃を浴びたものだから(だって7じゃなくて6.1なのだから開発が早いのも安定しているのも当然である)ますますVistaの立場は悪くなり、「XPからWindows7に替える=XPのままWindows7が出るまで待つ」が常識になった。

 Vistaを快適に使っている私にはそういう「待ちの姿勢」は不可解だったのだが今は正解だと思う。Windows7はVistaの細かな缺陥を修正し、Vistaより軽くなっている。
 Vistaで誰もが不快になったユーザーアカウントの制御も簡単に変更できるようになっている。思えば、私はネットで検索し、達人達の知恵を借り、長い時間を掛けてVistaの様々な点をいじくって自分用に使い易くしてきた。それでついすんなりとまるでVistaは最初から使い易かったかのように誉めてしまったが、考えてみると、このユーザーアカウントの制御のわずらわしさ等にはぶち壊したいほどの怒りを感じたものだった。これらにうんざりしてVistaを嫌ったひとの気持ちは痛いほどよくわかる。まったく不親切で問題の多いOSであった。

 Windows7は、肝腎の能力の高さももちろんだが、こういう「いったい何を考えているんだ、使用者の気持ちになってみろ!」と怒るような部分がなくなっただけでもVistaよりも遥かに優れていると言える。



 以上、一足早いWindows7-RTM版の使用報告でした。自信を持ってお奨めします。
 また、この際、おつかいのソフトに問題がなかったらぜひ64bitOSにしてください。快適です。

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 後日、日本でも90日間限定使用で8月8日からRTM版Downloadが可能だったことを知った。9月1日にアメリカから入手した私よりも先にRTM版を使っていた早いもの大好き日本人はいたわけである。これもまたRC版のように限定使用であるが使用感は製品と変らない。失礼した。

 挿れて10日ほどなのに頻繁にUpdateがある。ほんとにOSってのは生き物で未完成品なのだと痛感する。ハッカーとの鼬ごっこもあるのだろうし。Windows7-SP1が出るのはいつだろう。





この壁紙は
http://www.aoiweb.com/aoi2/back4-4.htm
より拝借しました。

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