2011
1/7

 大桃麻木山路事件考

 これは三人の苗字を略して「大麻山事件」と言えばいいのか(笑)。
 年末に突如出現して話題を攫った。その間にそっと示談成立を告げて引っこんだのが海老様。三者三様にマイナスのあったこの一件で、彼が一番恩恵を受けたと言われている。



 どうでもいい芸能界の不倫話だが、登場人物に馴染みがあり、発端となったツイッターから知っていたので愉しめた。

 私が麻木久仁子さんを知ったのは二十年ほど前の「ん!?さんま」という番組だった。関西制作のこの番組は関東では深夜の1時半から放送されていた。日テレだ。私はなぜかこの番組が好きで毎週録画するほどだった。いま調べてもWikipediaですら無視している。なんでだろう。そんなに評価が低かったのか。おもしろかったのに。

 親の離婚もあり、学習院大学を中退してタレントになった麻木さんは売れないアイドル時代を経て、このころは名古屋や大阪の番組に出て食っていたらしい。名古屋の番組でラサール石井と共演していて、そのころからクイズでは適わなかったと語っていたことがある。
 川島直美の「お笑いマンガ道場」が有名だが、売れない時期に地方局で食っているタレントは多い。当時二十代後半。さんまに気に入ってもらおうと努力していた。

 後に日テレの朝のワイドショーの司会をしたりして大物になる。近年の智的熟女としての活躍はご存知の通り。私は麻木さんのルックスが好きだった。歯茎以外は(笑)。
 電車に白痴丸出しの女子高生が乗ってくるとバカが伝染ると車両を変るぐらい嫌いな私だが、麻木さんのセーラー服姿はいい(笑)。四十過ぎてセーラー服を着つつ、そうまでして稼いだ金を、みんな山路さんに注ぎ込んでいたんだな。

 貢がれた山路さんが会見で、「娯楽で稼いだお金だから、有効なことに使って欲しい」と言っていたと麻木さんのコトバを伝えていた。これはよくあるパターンで、智的だからこそ「食うためたとはいえ、くだらんことをやっている」との自己嫌悪がある。戦場ジャーナリストの山路さんのようなひとを格上に考えてしまう。それが智的ならぬ痴的であると気づけないところに限界がある。ヒモは巧いよね、そのへんの心理を微妙に突っつく。



 テレビドラマを見ないので大桃さんは知らない。短大を出て銀行員になり、そこから芸能界入り。三十代に外語大に入学と知性派タレントの道を歩んだらしい。一度クイズ番組で見たがなかなかの好成績だった。でも私はこのひとには魅力を感じなかった。これはまた後で述べることと関係する。



 山路徹さんは好きではなかった。だって大嫌いなチクシテツヤのお気に入りとして世に出た人だから。私は不愉快になるのでチクシの番組はほとんど見なかったけれど、偶然何度かこのひとを見かけた。戦場ジャーナリストとは思えない物腰の柔らかさと声の良さが印象的だった。同時にジャーナリストとしてのこのひとは本物なのだろうかとも思った。「うさんくさい」と直感した。
 大のクルマ好きで、何台も外車を乗りまわしていると噂された。戦場ジャーナリストの豪華ライフは不自然だ。

 チクシの番組でこのひとがビデオレポートして話題になった出世作「戦場のピアニスト」も、一目見てインチキだと思った。真偽は知らなかったが、今回それを証明している山路さんの同業者ががいることを知った。

http://blog.asaikuniomi.com/?eid=1301280



 三年前、このひとの創立した会社APFに所属しているカメラマンが取材先のミャンマーの暴動で殺された。経営者としてこのひとの名も取りざたされた。そのカメラマンは危険なミャンマーに行きたくないのに無理に行かされたということから遺族との確執も話題になった。
 昨年、殺された彼の遺志を継ぐのだと大見得を切り、ミャンマーに不法入国しようとして拘束されニュースになる。だがこれはタイとミャンマーの国境に智識のあるひとには噴飯ものの事件だった。私も何度か出かけた地域なので土地鑑があった。国境地帯とはいえ、あそこはちっとも危険じゃない。スーチーさんのことで問題になっている渦中のミャンマーとも離れている。あの不法入国と逮捕は無智なバックパッカーがやるレベルである。もちろん彼は計算尽く。まったく危なくない地域からの不法入国と当然の拘束、ニュース報道。すぐに釈放。どう考えてもパフォーマンスである。

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 ツイッターなるものが話題になったのは去年の何月だったか。あれは2010年を語るキイワードになるだろう。

 一応IDを作り登録してみた。つぶやく気はないけど勉強はしておきたい。
 この種のものはインターネット世界において他者との交流を目ざすものだ。パソコン歴は長いのにパソコン通信は絶対にしなかったぐらい見知らぬ人と関わることを怖れている私だから、登録までで書き込んだりはしない。そっと他人様のものをいくつか覗かせていただく。

 そこで「日垣隆と豊崎由美が大喧嘩」というテーマ?を見かけた。日垣さんは知らない。大活躍している評論家らしい。書評家の豊崎さんは競馬関係のことで二十数年前から知っている。とはいえもう十年ぐらい会ってないが。

 ふたりのそれを見てみた。すでにもう「まとめTwitter」のようなページが出来ていて、発端となった「つぶやき」からその後の経緯がまとめられているのだった。便利だけど怖ろしい時代だ。やはりこわくて関われない。

 ある女性と日垣さんのツイッター。日垣さんの書き込んだ内容に、その女性の知りあいだった豊崎さんが「つぶやき」を入れた。「日垣ってひとはひどいね」と。
 これが誰の挑戦でも受けるという一時の猪木みたいな日垣さんに火を点けた。「学会員か」とやった。今度は豊崎さんが燃えた(笑)。「私は創価学会員ではない。取り消せ。謝罪せよ」とやる。この後のおとなげないやりとりは読んでいて笑う以前に哀しくなった。こういうものに関わらないようにしている自分を誉めてやりたい気分だった。

 それでも、豊崎さんを誹謗中傷するようなひどいことばを投げつけた日垣さんが、じつは以前のメルマガで豊崎さんをすぐれた書評家と絶讃していたという過去が投稿されたりして、その辺の流れは愉しめたが。
 ヒトというのはこういうもので、第三者として讃えた人でも、現実に関わってイヤや奴だと思うと否定的になったりする。

 しかしまあネット世界にはいろんなひとがいるもんだと、日垣さんとはどんなひとなのだろうとその他の「つぶやき」を読んでみた。
 そこに「麻木久仁子のヒモの山路」といういくつかのつぶやきがあった。金もマンションも貢いでいる。まるでヒモだ、と。

 麻木ファンの私は大ショック。俺の久仁子が山路なんかと、あんなことやこんなことを夜毎していたのかと思うと、その夜は悔しくて眠れなかった。ってウソですよ。
 美熟女である麻木さんが孤閨をかこっているとは思わなかったけど、あんなインチキジャーナリストに貢いでいたというのは、なんとも残念ではあった。でもあんなのがもてるんだろうな。

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 これから一ヵ月ぐらいして、大桃さんの「前の亭主が麻木さんと浮気していたと知ってショック」なるツイッターが話題になる。大桃さんはつぶやいたまま外国旅行に出かけていて、その間に日本では大問題になってしまって焦っていた。軽い気持ちでつぶやいたらしい。インターネットの怖さを知らなかったのだろう。帰国して会見。

 大桃さんは、11月にミャンマーで拘束された山路さんが報道では「松本さん」となっていたので疑問に思い、山路さんに電話をしてふたりのつきあいを知ったと語っている。それもそうだけど、私はその前に日垣さんの「つぶやき」を誰かが伝えたのではないかと思っている。

「松本」とは麻木さんの元亭主の苗字。麻木さんの本名は田中だが、高校の同級生と結婚して松本になった。離婚によって娘が姓を替えるのを不憫に思い松本姓を名乗っていた。山路さんは麻木さんの入り婿だったことになる。まあ山路さんは結婚も三回目だし、この辺おおらかなのだろう(笑)。麻木さんとももう離婚したようだからバツ3だ。こういうひとは4回目も5回目もする。

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 それから麻木さんがやり手弁護士同伴で記者会見して、その当時のふたりの夫婦関係は壊れていたから「浮気だとは思わない」と言ったり、被害者のはずの大桃さんが、なぜか会見で責められたり、今度は山路さんが会見して「残酷な沈黙」とか、バカっぽい迷言を発したり、の大騒動。
 麻木さんの「金銭的援助にも疲れた」から、いかに山路さんがたかっていたかがわかる。完全なヒモだった。

 なんとも不思議だったのは、亭主を寝取られていた被害者の大桃さんが、そういうことをツイッターで発信したとワイドショーで袋叩きにあっていたこと。こういう「芸能界の掟」ってのは「ヤクザの掟」と似ている。世間一般の常識もルールもどうでもいいのだ。仲間内での仁義が最重要なのである。大桃さんがすみませんすみませんと謝っているのが不可解だったが、彼女も芸能界という島社会の一員だから、掟破りであることを自覚していたのだろう。フジテレビのワイドショーのオヅラなど、麻木さんの肩を持ち大桃さんを全否定、ヤクザの親分が掟破りの若造を「消せ!」と言うかのような大桃批判をしていた。

 テレビ以外では大桃贔屓の意見も多かった。デヴィ夫人は大桃を支持し、麻木を薄汚いと手厳しく批判していた。



 この事件?で、私に印象的だったのは、何年ものあいだ二股を掛けられていたのに、大桃さんがほんとうにまったく気づかなかったらしいということだった。それこそ離婚して何年も経ってから知ってショックを受けている。二股をかけていた山路さんが、気の強い麻木さんにハッキリしてくれと迫られ、上手に大桃さんを丸め込んで円満離婚にしたのだろう。大桃さんはその後も山路さんに電話連絡して相談するような仲だったとか。離婚もしたくなかったらしい。いくら惚れていた亭主だったとはいえおかしい。

 それはいかに山路さんがそういうことに秀でた(って表現はこんなときに使っていいのかな)男であるかの証明であるが、私はそれ以前に大桃さんというひとが鈍いのだと思う。よく言えばウブとなるが、口先だけの男に丸めこまれて、ソレに気づかないのは鈍すぎる。



 ということで私の感想。
 大桃さんは、つまらない女なのだと思う。いろんな意味で。
 頭が良くて美人かもしれないけど、ベッドの上でも常識的でつまらないひとなのだ。その点、麻木さんはそっちの方でも才女なのだろう。男にとって麻木さんは毒のあるいい女であり、大桃さんはいいひとだがつまらない女になる。

 いま優木まおみというのが「エロ賢い」ということで売れているが、私は彼女に魅力を感じたことがない。学芸大出身という経歴がよく似合うつまらなさだ。色気とは短いスカートを履けば出るものではない。このつまらなさは大桃さんに通じる。優木まおみを好きだという青少年(笑)は、まだ女の味がわかっていない。

 優木まおみは、眞鍋かをりのトラブルの隙間を縫って進出してきた。いわば代用品だった。もちまえの賢さでその間にしっかり自分のポジションを確保したが、私の評価は変らない。味のない料理だ。
 眞鍋はいい。眞鍋は麻木さんだ。



 これに関する文章をふたつ。

 これは日経に小田嶋隆さんが書いたもの。日経新聞てこんなことに関する長文を載せるのか。知らなかった。ここでは私も感じた「ヤクザと芸能界の掟」について詳しく語っている。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20110106/217826/?P=1

 こちらは、あの村西監督のブログ。おなじ「とおる」なので力が入っている(笑)。
http://blog.muranishi-ch.com/new/news/blog.cgi



 これは2010年12月末の出来事。
 その後、麻木さんはコメンテータをしていた番組への出演を自主規制している。主婦向けワイドショーでのコメンテータだからそうせざるを得ない。果たして今後、どんな復帰方法を取るのか。トークの必要のないクイズ番組なんかは出るのだろうか。

 大桃さんはテレビ業界から悪者にされてしまったが、八面六臂の活躍をしていた麻木さんを休業状態に追い込んだということでは一矢報いたと言えるのかもしれない。

 麻木さんがどんな形で復活し、あの事件を、どんなふうに過去の笑い話にするのか楽しみだ。知的美女の正念場である。

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 1/21 ニッカンスポーツより

山路徹氏が講演会「正月謹慎してました」

 APF通信社代表の山路徹氏(49)が20日、昨年12月に発覚したタレント麻木久仁子(48)との不倫騒動以来、初めて都内で講演会を行った。

 淡いグリーンのジャケットで短髪になって現れた山路氏は冒頭、「騒動後、初めての公の場なので、緊張しますね」とあいさつした。続けて「当惑してるんですよ。本当にご心配、ご迷惑をかけて申し訳ありませんでした。この正月も謹慎してまして、じーっと家にいました」と穏やかな口調で説明した。

 しかし、主催の司会者が「先週の週刊誌でも、たくさん載ってましたね」と、同氏のインタビュー記事が掲載されている週刊誌「フライデー」を山路氏に突きつけると、山路氏は「ご勘弁下さい」と苦笑いした。

 講演会の本題に入っても、司会者から「APFでは不倫以外、何をしてるんですか?」などと突っ込まれた山路氏。いまだマスコミに追われることに「戦場もマスコミも両方大変です。主催者が一番しつこいですね」とタジタジだった。 [2011年1月20日19時29分]


 まだこんな需用があるのが不思議。よくもまあ図々しく出るものだ。


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