らいぶさんのチェンマイ便り──2007/10/21
07/10
 帰国しました

 本日21日、無事帰国しました。出かける前は汗ばむ陽気だったのに、帰国してみると肌寒さを感じます。季節の移り変わりをひしひしと感じています。
 チェンマイ滞在中はPCの不具合で日本語が書けず、「チェンマイ便り」をお送りすることができませんでした。まとめて綴ってみたいと思います。

 タイは雨季で、各地で大きな洪水の被害がでています。しかしここチェンマイでは洪水の心配はなさそうです。当局発表によると、ピン川の浚渫工事と川幅拡張工事が順調に進展しており、洪水の心配はないとのこと。実際、水位も安定していて全く心配なさそうです。

 チェンマイ滞在中は丁度パンサーの期間中で、また「テーサガーン・ギン・ジェー(菜食週間)」でもあり、あちこちで黄色の「斎」の旗を掲げた屋台やレストランを目にします。妻は4日間寺で修行に励み、その後も菜食を守っています。私と子供たちは菜食主義というわけではなく、肉も平気で食べていましたが(笑)。

 今年は日タイ修好120周年ということで、さまざまなイベントが組まれています。ここチェンマイでも11月16日〜18日に「第15回世界相撲選手権大会」が、チェンマイ700年記念競技場で開催されるそうです。世界各国から選手・役員含めて500名程度が集まる大きな大会だそうです。ぜひ子供たちと共に観戦したかったのですが、日程が合わず残念です。
 何かのTV番組で、東京堂書店の倉沢社長が、タイ相撲連盟を組織化し、タイでの相撲普及にご尽力なさっている姿を拝見しました。今回の大会の問合先も東京堂書店となっていますので、頑張っていらっしゃるようです。タイではまだまだマイナーなスポーツですが、この大会を機会にタイの相撲人口が増えてくれることを切に期待しています。詳細は下記の日本語のサイトで紹介されています。
http://thaisumo.hp.infoseek.co.jp/main/main.htm


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 今回の滞在では、妻が仕事で朝から晩まで車を使用していたため、郊外に住む私は外出もままならず、殆ど家で過ごしていました。唯一といっていい外出がナイトサファリです。旧タクシン政権によるチェンマイ大開発の目玉として、ウィアングムガームの遺跡群の整備と共に計画された施設です。広大な敷地に放し飼いの野生動物、宿泊施設を備えた大きな動物園で、夜間12時まで開園しており、夜間の野生動物の生態を専用車輌に乗ったまま見物できます。また、レーザー光線と噴水、音楽によるショーもあってなかなか楽しめました。外国人特別料金制もなく、比較的安価な料金設定でした。

 殆ど外出できなかったものですから、暇な時間帯は専らTVを見るかインターネットということになります。タイではTVに視聴年齢推奨制度(?)が義務付けられたようで、「トゥック・ワイ(全年齢視聴可)」とか、「13歳以下はお家の人と見てね」とか「子供向け」とかの表示がされています。タイのドラマは俳優のオーバーアクションが鼻について余り好きになれず、また韓流ドラマも多くて(苦笑)、専らニュース番組を何となく見ている時間が多かったです。折りしもプミポン国王が体調を崩されシリラート病院にご入院なさってからは、国王のご快復を祈る多くの国民の姿が連日ニュースで放映されていました。

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 というわけで、専らインターネットで遊んでしました(笑)。中でも「特定アジアFLASH総合サイト
http://specific-asian-flash.web.infoseek.co.jp/
を知ったことは大きな収穫で、一日中眺めていても飽きませんでした。特に日本編には、涙なくして見ることの出来ない珠玉のフラッシュがたくさんあります。NHKTVで「マニラ市街戦」を見てしまったのですが、このフラッシュを見るにつけNHKの偏向ぶりには心底腹が立ちました。特亜三国のフラッシュは爆笑・苦笑の連続でしたが(笑)。

 ここにも紹介されていますが、パラオ共和国の話は私も以前から興味を持っており、「ペ島の桜を讃える歌」はPCのスクリーンセーバーにしているほどです。パラオのことはフラッシュよりも以下のサイトに詳しく紹介されており、最初に見たときは不覚にも涙が止まりませんでした。

 親日国家パラオ共和国には、ぜひ家族ともども行ってみたいと常々思っています。おっとその前に子供たちに正しい歴史教育をしなければなりませんが…。

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 娘が通っている歯科医院で、「ちゃ〜お」という日本語の情報誌を見つけました。月2回の発行で100号を超えていますので、かれこれ5年近く続いている情報誌のようです。その中に有山さんのことが書かれている記事を見つけましたので以下引用します。

…思いがけない人の訃報を聞いて、人の運命はさまざまだな、としみじみ思う。チェンマイの「さくら」の元あるじ、有山さんのことだ。過般、喜寿のお祝いでお会いし、その後、遅れに遅れていた我が家の新築祭りが漸く行われることになり、「パパさん、どうだい、来るかい?ちょっと離れているけど」と問うと
「行くよ、行くよ、おいら、そんなの大好きなんだ」
「足はどうする?」
「うん、そうだな、Tさんか、Aさんに連れてってもらうよ」
 そうしてその当日、元気な姿で現れた有山さんと数時間を談論風発、楽しく過ごしたのであった。それから数旬、突然倒れその後意識を取りもどすことなく幽明境を異にされたのである。チェンマイでお世話になった人々は、在住の方々、旅行で訪れた方々等々、数多い。店で屡々、
「ほれ、こいつは味噌をつけると旨いんだ、きれいに皮をむいておあがりよ」
とワケギに味噌を添えてサービスしてくれたあの姿、あの声はもう聞けない。心からご冥福を祈る。合掌。…
             (「長期滞在の通過儀式」より 南洋太郎)


 私にとってもチェンマイは有山さんなしには語れません、多くの人々に慕われていたのだと改めて感じました。





 お帰りなさい


 お帰りなさい。PCで日本語が書けないというので今回は諦めていましたが、帰国早々の熱い長文、感激しています。

 有山さんとシーちゃんに関する情報を私信として伏せねばならないのが残念です。プライベートなことだからここには載せるべきではないでしょう。私もシーちゃんから詳しい事情を聞いているので、遺族のかたや心ない噂を吹聴する周囲の日本人のこと等、書きたいことは多々あるのですが、ここは我慢します。

 チェンマイの相撲大会、行きたいです。機会があればロシア大会にも行きたいと思っていたぐらいですから、近くのチェンマイならぜひともと思います。

 このポスターはよく出来ていますね。漢字、ひらかな、かたかな、アラビア数字、アルファベット、タイ文字とそろって壮観です。
 世界でも縦書きの文字は珍しいから、これは東京堂さんの応援がなかったら出来なかったでしょう。

 いつだったか私も東京堂の倉沢社長のドキュメントを見ました。らいぶさんが見たのと同じ番組と思います。いい番組でした。それがここに結実したのですね。いやあ、ほんとに行きたいです。

 チェンマイに一ヶ月以上いるとき、いつも東京堂で一週遅れの「週刊プロレス」を買っていました。350バーツだから千円以上ですね。いま考えるとチェンマイにまでプロレス週刊誌が届いていたことが嘘のようです。いまでは近所のコンビニにすらおいてありません。
 やがて毎週売れ残るようになり(確実に買っていたプロレスファンの駐在員が帰国したのだと思います)届かなくなりました。私は友人に頼んで航空便で送ってもらいました。そこまでプロレスに熱かった自分が遙かむかしのようです。でもそれってほんの六七年ぐらい前でしかありません。
 東京堂は順調なのでしょうか。あまり客がいないのでいつも心配していました。がんばってほしいです。

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 私はインターネットをあまり利用しないので「特定アジアFLASH総合サイト」はもちろん知りませんでした。これからじっくり見ようと思います。ありがとうございました。
 『作業日誌』に書きましたが、いま私はインターネットをメール送受信とインターネットラジオを聞くぐらいしか利用していません。「お気に入り」にはamazonや価格com、Wikipediaがあるぐらいです。定期的に読むホームページやブログも一切ありません。それで満足しているのですが、もうすこし有効活用出来るのではないかという不満も感じていました。こういうサイトを知ると、まさにインターネットには宝が埋もれているのだなと思います。

 パラオには行ってみたいですよね。パラオ、台湾、トルコという親日国家はもっと大切にすべきといつも思います。

 いまちょっと焦っています。それはらいぶさんの話を聞いて、ここに載せようと思った写真が見つからないのです。それは五年前の敗戦の日に父と行った水戸の護国神社でのデジカメ写真です。私は叔父をペリリュー島の玉砕で失っています。あそこの主要部隊は茨城からでした。水戸の護国神社には「ペリリュー島玉砕の碑」があり、叔父の名も刻まれています。五年前の夏、行きたいと願った父を乗せて出かけたのでした。父のない今、その碑の前で撮った父の写真は宝物です。なのにPCから見つからないのです。こういうこともあろうかと何度もCDやDVDに落としているので、そちらを探せば見つかると思うのですが……。それを見つけるまで今夜は眠れそうにありません。たびたびのHDDクラッシュがあったので、もしかして喪失したのかもと思うと心配で心配で……。

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